【企業分析レポート】アンジェス<4563>業績・成長戦略・投資ポイントまとめ

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2025年09月30日に掲載されたアンジェス<4563>のレポートを要約しました。

元レポートは下記の通りです。
アンジェス<4563>レポートPDF
出典元:FISCO

アンジェス株式会社(4563)企業調査レポート

はじめに

アンジェス株式会社(証券コード:4563)は、大阪大学発のバイオベンチャー企業で、遺伝子医薬の開発に特化しています。
特にHGF遺伝子治療用製品に注力し、米国市場での製造販売承認を目指しています。
本記事では、同社の開発方針、主要パイプライン、業績動向、財務状況、今後の成長戦略について詳しく分析します。

アンジェスの事業戦略

HGF遺伝子治療用製品の開発方針

アンジェスは、慢性下肢虚血(CLTI)を対象としたHGF遺伝子治療用製品の開発を進めており、2025年に米国での製造販売承認を目指しています。
Boehringer Ingelheimとの製造契約も締結しており、米国内で約50万人の患者を対象に、売上ポテンシャルは1千億円を超えると期待されています。

その他のパイプライン

– NF-κBデコイオリゴDNA: 慢性椎間板性腰痛症を対象とした第2相臨床試験が2025年内に開始される予定です。
– ARDS治療薬(AV-001): 北米での前期第2相臨床試験が終了し、年内に結果が発表される見込みです。
– Emendo(エメンド・バイオセラピューティクス社)との提携: TCR-T細胞療法の開発を進めるEmendoとの契約範囲が拡大し、OMNI技術の評価が高まっています。

業績動向と財務状況

業績動向

2025年12月期の中間期において、事業収益は414百万円、営業損失は2,400百万円となりました。
ACRLの検査手数料収入が増加し、営業損失は前年同期比で縮小しています。
2025年12月期の業績見通しは、事業収益1,350百万円、営業損失5,800百万円を見込んでいます。

財務状況

2025年12月期中間期末の資産合計は5,786百万円、負債合計は2,384百万円、純資産は3,402百万円となり、前期比で増加しました。
特に、現金及び預金が1,200百万円増加したことが目立ちます。
今後も株式市場からの資金調達を続ける方針であり、特にHGF遺伝子治療用製品の販売パートナー契約の締結時期や契約額に注目が集まります。

主要開発パイプラインの動向

HGF遺伝子治療用製品

HGF遺伝子治療用製品は、慢性動脈閉塞症の治療に向けて開発され、血管新生作用を通じて血流を改善します。
2019年に条件付き承認を取得し、その後販売を開始しましたが、2024年に一旦申請を取り下げることとなりました。
2025年8月には生物製剤認可申請(BLA)に向けた準備が進められ、FDAとの協議を継続する計画です。

NF-κBデコイオリゴDNA

この製品は、遺伝子の働きを制御する核酸医薬品であり、慢性椎間板性腰痛症を対象としています。
2023年10月から日本で第2相臨床試験が開始され、92例を予定しています。
試験では、最大投与量20mgの安全性試験を実施し、現在は10mg、20mg、プラセボの3群に分けた比較試験が進行中です。
良好な結果が得られた場合、ライセンスアウトの意向があり、塩野義製薬との協議により今後の展開が期待されます。

ARDS治療薬(AV-001)

「AV-001」は、Tie2受容体アゴニストであり、急性呼吸不全に関連する疾患の治療薬として共同開発されています。
2022年1月から米国で前期第2相臨床試験が実施され、対象疾患を拡大しています。
2025年内にトップラインデータが判明する見通しであり、良好な結果が得られればライセンスアウトの意向があります。

今後の成長戦略

遺伝子医薬のグローバルリーダーを目指す

アンジェスは、遺伝子医薬やゲノム編集技術を用いた治療法の研究開発に注力し、希少疾患や難治性疾患に対する治療の機会を提供することを目指しています。
今後もHGF遺伝子治療用製品の上市を最優先に、費用を抑えつつ株式市場から資金調達を行う方針です。新たな製品開発や提携先との協力を通じて、事業の成長を目指します。

収益成長と企業価値向上

HGF遺伝子治療用製品の価値最大化、パイプラインの拡大、グローバル展開の推進、及び希少遺伝性疾患への取り組み強化を通じて、収益の成長と企業価値の向上を図る方針です。

結論

アンジェス株式会社は、革新的な医薬品の開発を進めており、今後の臨床試験の結果が市場に与える影響が注目されます。
特に、米国市場での成功が期待されており、グローバルな展開にも期待がかかります。
特に、Emendoの開発活動やACRLの取り組みを通じて、今後の成長が期待されます。アンジェスの動向は、投資家にとって重要な関心事となるでしょう。

■ この企業を含む【5.医薬品セクター株まとめ】はこちら
5.医薬品セクター株最新動向


2025年04月02日に掲載されたアンジェス<4563>のレポートを要約しました。

元レポートは下記の通りです。
アンジェス<4563>レポートPDF
出典元:FISCO

アンジェス株式に関する研究レポートの要約と展望

会社概要と事業特性

1999年に設立されたアンジェスは、HGF遺伝子治療用製品を中心に遺伝子医薬の研究開発を行っています。
EmendoBioを子会社化し、ゲノム編集技術を活用した事業展開を行っています。
主要な事業は遺伝子医薬品の研究開発であり、大手製薬企業との共同開発や独占的販売契約を主軸にしています。

主要開発パイプラインの動向

アンジェスの主力製品であるHGF遺伝子治療用製品は米国での臨床試験が成功し、販売ライセンス契約を目指しています。
また、NF-κBデコイオリゴDNAや新型コロナウイルス感染症及びARDS治療薬の開発も進行中です。

EmendoBioおよびACRLの取り組み状況

EmendoBioはOMNIプラットフォームを活用した事業展開を行い、新たな治療薬の開発に注力しています。
ACRLは希少遺伝性疾患の検査事業を拡大し、2025年に能力増強を計画しています。

業績動向と展望

2024年12月期は増収増益であり、2025年12月期も好調な見通しです。検査事業や新製品の売上拡大が業績向上の要因となる見込みです。

各製品の臨床試験結果と今後の展望

HGF遺伝子治療用製品

米国での臨床試験が成功し、2025年内に販売ライセンス契約を目指しています。FDAとの協議を経て、2026〜2027年頃に上市される見込みです。

NF-κBデコイオリゴDNA

第2相臨床試験が進行中であり、2027年に結果を発表し、ライセンスアウトを予定しています。
慢性椎間板性腰痛症の治療法として期待されています。

新型コロナウイルス感染症及びARDS治療薬

治療薬候補品の開発を進めており、2025年後半に結果が判明し、良好な結果が得られればライセンスアウトする意向です。

Emendo(エメンド・バイオセラピューティクス社)の成長戦略と財務状況

Emendoの開発状況と今後の展望

OMNIプラットフォームを活用した開発プロジェクトを進めており、2025年内に契約締結する可能性が高い企業もあります。
新たな開発品候補の発見にも力を入れています。

業績動向と財務状況

2024年12月期は増収増益であり、2025年12月期も営業損失の縮小が見込まれています。
財務面では資産合計の減少やキャッシュ・フローの改善が見られています。

今後の展望と成長戦略

Emendoの成長戦略

アンジェスは、遺伝子医薬のグローバルリーダーを目指し、様々な製品の開発と販売を通じて収益を拡大する戦略を取っています。
連結業績の黒字化を目指し、グローバル展開を進めています。

以上がアンジェス株式に関する研究レポートの要約と今後の展望についてのまとめです。
遺伝子医薬の研究開発において、アンジェスは今後ますます注目を集める企業となるでしょう。

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5.医薬品セクター株最新動向

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