Lib Work(リブワーク、証券コード:1431)は、「戸建プラットフォーマー」を掲げ、デジタルマーケティングを活用した住宅事業で成長を続ける企業です。
2025年6月期には売上総利益率が大幅に改善し、営業利益が約68%増と過去最高を更新。
2026年6月期も続伸が見込まれ、中期経営計画「NEXT STAGE 2026」のもと、AI・3Dプリンター住宅・暗号資産活用などの新領域にも挑戦しています。
2025年11月05日に掲載されたLib Work<1431>の企業分析
元レポートは下記の通りです。
Lib Work<1431>レポートPDF
出典元:FISCO
Lib Work〈1431〉企業分析|デジタル×住宅で進化する「戸建プラットフォーマー」
企業概要
Lib Workは熊本県山鹿市に本社を構え、九州を中心に首都圏へも事業展開する戸建住宅メーカーです。
同社のビジョンは「サステナブル×テクノロジーで住まいにイノベーションを起こす」。
従来の建築業にデジタルマーケティングを融合させ、住宅をプラットフォーム化する企業モデルへの転換を進めています。
主力は注文・規格住宅の建築販売事業で、加えて「My Home Robo(AI住宅提案)」や「3Dプリンター住宅」など、新規プロジェクトにも注力しています。
業績動向(2025年6月期)
2025年6月期の連結業績は以下の通りです。
-
売上高:160億400万円(前期比+3.7%)
-
営業利益:8億3,300万円(+68.1%)
-
経常利益:8億5,400万円(+42.9%)
-
当期純利益:4億9,400万円(+27.6%)
売上総利益率は27.4%と前年から3.3pt上昇し、収益構造が改善しました。
販管費の抑制とデジタル集客効率の向上が寄与し、過去最高の利益水準を達成しています。
2026年6月期の見通し
同社は2026年6月期においても、連続での過去最高更新を見込んでいます。
-
売上高:180億円(+12.5%)
-
営業利益:10億円(+20.0%)
住宅市場が全体として厳しい環境にある中でも、Web経由の集客力と商品ブランド力を強みに、成長を継続する見通しです。
事業戦略の柱
① 戸建住宅事業の拡大
主要ブランド「Archt」「Finole」などを中心に、ワンプライス・明朗会計の販売手法を確立。
千葉・埼玉・神奈川エリアへ営業拠点を新設し、首都圏展開を本格化しています。
② デジタルマーケティングの深化
自社メディアやYouTubeなどのSNSを活用し、年間Web集客数を前年比30%増ペースで拡大。
AIを活用した顧客管理システムやデータ分析により、広告依存から脱却したデジタル集客を目指しています。
③ プラットフォーム・テック事業の推進
My Home Roboでは、AIによる住宅プラン提案や加盟社向けシステム提供を行い、全国展開を開始。
また、IPライセンス事業では「無印良品の家」「BELLE MAISON DAYS house」など、異業種ブランドと提携し、住宅商品の差別化を図っています。
④ 3Dプリンター住宅事業の育成
2025年には国内初の「土を主原料とした3Dプリンター住宅」を販売開始。
環境負荷の低減・工期短縮・コスト削減を実現し、今後の成長ドライバーとして注目されています。
財務状況と資本効率
2025年6月期末の財務指標は以下の通りです。
-
総資産:115億2,300万円
-
負債:68億800万円
-
自己資本比率:40.9%
財務基盤は堅調で、自己資本比率は前年より上昇。
暗号資産(ビットコイン)を含むデジタル資産投資も行い、資本効率の高い運用を進めています。
中期経営計画「NEXT STAGE 2026」
Lib Workは2024年に中期経営計画「NEXT STAGE 2026」を策定。
住宅業界の変化を踏まえつつ、プラットフォーム化戦略の拡大と収益性の向上を掲げています。
-
売上高目標:180億円
-
営業利益目標:10億円
-
ROE:11.4%
-
Web集客数:年率+30%成長
このほか、マイホームロボ事業の営業利益0.9億円、IPライセンス事業0.6億円を目標とし、住宅×テクノロジー領域での新たな収益源確立を狙います。
株主還元策とESG経営
Lib Workは配当性向25〜30%を方針とし、四半期配当を実施しています。
2025年6月期の年間配当は6.4円を予定。
さらに、500株以上保有の株主に暗号資産(ビットコイン)を抽選贈呈するなど、ユニークな優待制度を展開しています。
また、SDGs宣言を掲げ、太陽光パネル設置率66.1%を達成するなど、環境配慮型住宅の普及にも貢献。
ESOP制度導入により、社員が株主として事業成長に参画する仕組みも構築しています。
まとめ
Lib Workは、地方発の住宅メーカーとしてデジタルとリアルの融合をいち早く進め、
住宅業界の中でも革新的な存在感を放っています。
中期的には、AIや3Dプリンター住宅、マイホームロボ事業などの進展が収益拡大のカギとなり、
今後の「住宅DX」市場の成長においてもリーダー的ポジションを確立していくことが期待されます。
筆者コメント
Lib Workは「住宅×テクノロジー」の融合を現実的に推進している数少ない企業です。
地場メーカーの枠を超え、プラットフォームビジネスに進化しようとしている点が特筆されます。
AI提案や暗号資産優待といった取り組みは、単なる話題性ではなく、「住まいをデータ化する」戦略の布石。
今後は3D住宅の実用化と首都圏展開の進度が注目ポイントです。
■ この企業を含む【3. 建設・資材セクターまとめ】はこちら
3. 建設・資材セクター最新動向
無料で株価チャートや決算データ、アナリストコメントなどを確認でき、企業分析の精度を高められます。
松井証券「マーケットラボ」徹底ガイド|無料機能・使い方・米国株版・他社比較まで解説
ここから確認
2025年04月11日に掲載されたLib Work<1431>のレポート要約
元レポートは下記の通りです。
Lib Work<1431>レポートPDF
出典元:FISCO
Lib Work株式会社のビジネス戦略と業績展望
会社概要と事業概要
Lib Work株式会社は、デジタルマーケティングを駆使した独自の集客方法が特徴である戸建住宅メーカーです。
その特徴や強みを活かし、2025年6月期中間期は計画水準の営業・経常増益で着地しました。
同期通期では期初計画を上回る大幅増収増益で過去最高予想となりました。
また、中期経営計画「NEXTSTAGE2026」において、戸建プラットフォーマーへの進化を加速させており、中長期成長ポテンシャルが高く評価されています。
業績動向と財務状況
2025年6月期中間期の業績概要では、売上高や利益が増加し、財務の状況も安定しています。
資産合計や自己資本比率が適切な水準を維持しており、過去数年間の業績推移や資金調達も慎重に行われています。
成長戦略と展望
中期経営計画「NEXTSTAGE2026」において、戸建プラットフォーマーへの加速化や新規事業展開などが推進されています。
特に、マイホームロボ事業や住宅IPライセンス事業の展開が注目されており、成果が期待されています。
さらに、環境に優しい建築材料を活用した3Dプリンターハウスの展開やFC事業化も検討されています。
中長期成長ポテンシャルが高く評価されるLib Work株式会社は、株主還元策やサステナビリティ経営にも積極的に取り組んでいます。
配当性向や株主優待制度の充実、SDGs宣言やカーボンニュートラル宣言などの取り組みが行われており、社会的責任も果たしています。
2025年6月期通期の業績見通しでは、売上高や利益が大幅に増加する予想となっており、今後も成長が期待されるLib Work株式会社。
同社のビジネス戦略や成長戦略の進捗状況に注目が集まっています。業績拡大を続ける同社が、今後ますます注目を集めることは間違いありません。
■ この企業を含む【3. 建設・資材セクターまとめ】はこちら
3. 建設・資材セクター最新動向
【関連記事】決算書の読み方・分析方法|初心者でも「企業の実力」を見抜く完全ガイド
松井証券の「マーケットラボ」は、銘柄分析・チャート・四季報・スクリーニングまでを無料で使える高機能ツールです。
本記事では、松井証券マーケットラボの使い方、機能一覧、米国株版との違い、そして他社ツールとの比較までを徹底解説。
初[…]
