14.小売セクター株まとめ
小売セクターは、消費者と企業を直接つなぐ最終接点として、景気動向・物価・為替の変化を最も早く映し出す業界です。
百貨店・スーパー・コンビニ・専門店・ドラッグストア・EC(電子商取引)など多様な形態が存在し、「リアル店舗の効率化」と「オンラインの拡大」を両立する企業ほど成長が続いています。
円安や物価高の影響を受けつつも、インバウンド需要の回復やDX化、キャッシュレス化が収益構造を押し上げており、消費者行動の変化に対応できるかどうかが競争力の分かれ目です。
近年では、AIによる需要予測・在庫最適化、サブスク・ライブコマースなどデータ×消費の融合が進み、小売業はもはや単なる販売ビジネスではなく、“情報産業”へと進化しています。
投資家目線では、景気敏感性・為替・人件費構造・店舗戦略・DX対応度が主要な分析ポイントになります。
14.小売セクター
最終更新:2025-11-02
いまの概況
小売セクター全体は、物価高や賃上げを背景に消費の二極化(高付加価値品と低価格品への集中)が進行。
EC比率は年々上昇し、リアル店舗は「体験価値」や「即時性」で差別化を模索しています。
インバウンド需要回復も業績に寄与しつつ、物流・人件費高騰が収益圧迫要因です。
最新トピック
-
インバウンド消費回復:百貨店・ドラッグストアを中心に追い風。
-
値上げ耐性と消費動向:食品・日用品値上げでも来店数は底堅い。
-
EC・オムニチャネル拡大:ネット注文と店舗受け取りの融合が加速。
-
物流2024年問題:人手不足・輸送コスト上昇で効率化投資が進む。
-
サステナビリティ対応:脱プラ包装や食品ロス削減が企業評価に直結。
注目テーマ
-
EC化率の上昇とリアル店舗の役割再定義
-
インバウンド消費の持続性
-
値上げ・賃上げ環境下での消費マインド
-
物流効率化と人材確保
-
サステナブル小売(環境・社会配慮型消費)
KPI(重要指標)
-
既存店売上高/来店客数
-
EC売上比率/オムニチャネル利用率
-
客単価/購買頻度
-
在庫回転率/商品粗利率
-
海外売上比率(グローバル展開企業)
-
営業利益率/ROE
個別レポート
- 光フードサービス<138A>
└年率120%の出店拡大と労務改革が支える高成長戦略 - SFPホールディングス<3198>
└2025年2月期はコロナ禍以前の業績を回復し、2026年2月期も増収増益を見込む。 - クリエイト・レストランツ・ホールディングス<3387>
└ 30業態超・1,100店舗を展開する外食大手。増収増益を継続し、M&Aと海外展開で中長期的な成長加速を狙う - ホリイフードサービス<3077>
└ 2025年3月期の売上高は47.7億円(前年比102.4%)、営業利益は1.9億円(前年の約2.9倍)と急回復 -
RIZAPグループ<2928>
└ 健康・美容関連事業を展開。2026年3月期1Qで4年ぶり営業黒字
chocoZAP事業 が収益を牽引し、店舗数・会員数の拡大が成長ドライバー - サーラコーポレーション<2734>
└ エネルギー、住宅、車輸入、動物医薬品など多角経営。25年度上期は売上・営業利益とも増加し、過去最高業績を計画
- クオールホールディングス<3034>
└ 薬局+BPO+製薬でシナジー拡大。25/3期は過去最高益、26/3期も増収・増配見込み - きちりホールディングス<3082>
└ 飲食とDX事業で成長を継続。2026年6月期に増収増益を見込み、地方創生や海外展開で拡大を図る。株主還元も強化中 - ヤマノホールディングス<7571>
└ 増収増益で復配を実現。事業再編とM&Aによる成長戦略を加速し、2027年に売上高145億円・EBITDA4億円を目指す - 日産東京販売ホールディングス<8291>
└ EV販売と地域密着型リース戦略で安定成長を続ける、首都圏最大級の日産系ディーラー - ジェネレーションパス<3195>
└ 国内外でのECマーケティング強化と機能性素材開発を軸に、データ駆動型EC企業として着実に成長 - ミアヘルサホールディングス<7129>
└ 2025年3月期は営業利益が前年同期比62.2%増の641百万円と大幅増益 - 上新電機<8173>
└ ECと実店舗の統合戦略で収益回復を目指し、2026年3月期に営業利益40億円を計画している。
- シュッピン<3179>
└ カメラ事業とEC強化が業績を牽引。AIや動画活用で次世代成長を狙う戦略型企業。 - G-7ホールディングス<7508>
└ オートバックスや業務スーパーを中心に多角経営を展開する持株会社。。2026年度には4期ぶりの最高益を見込む成長企業。 - ハークスレイ<7561>
└ 「ほっかほっか亭」を中心にレディメイド食品・物流・店舗資産事業を展開。 - SFPホールディングス<3198>
└ 2025年2月期に売上高30,389百万円(前期比4.5%増)、営業利益2,186百万円(同7.9%増)を計上し、増収増益を達成 - クリエイト・レストランツ・ホールディングス<3387>
└ 2026年2月期は売上高1,650億円・営業利益96億円を見込み、コントラクト事業や海外展開、デジタル投資を推進 - DDグループ<3073>
└ 2025年2月期は、売上・利益ともに増加し過去最高益を達成。飲食・ホテル・不動産など全事業が堅調 - ジェーソン<3080>
└ 2025年2月期は仕入価格上昇などで減益。2026年2月期は増収増益を見込む - 伸和ホールディングス<7118>
└ 北海道発・地産地消型の食ビジネスを展開する伸和ホールディングスは、外食・中食・卸売の3本柱で持続的成長を目指す
無料で株価チャートや決算データ、アナリストコメントなどを確認でき、企業分析の精度を高められます。
松井証券「マーケットラボ」徹底ガイド|無料機能・使い方・米国株版・他社比較まで解説
ここから確認
松井証券の「マーケットラボ」は、銘柄分析・チャート・四季報・スクリーニングまでを無料で使える高機能ツールです。 本記事では、松井証券マーケットラボの使い方、機能一覧、米国株版との違い、そして他社ツールとの比較までを徹底解説。 初[…]
基礎知識(初心者向け)
-
百貨店モデル:衣料・化粧品・高付加価値商品を中心に、インバウンド需要に強い。
-
スーパー・GMS:食品中心。価格競争が激しく、効率的な仕入・物流が収益を左右。
-
コンビニ:日常消費の基盤。小商圏モデルで安定収益。フランチャイズ比率も特徴。
-
EC(電子商取引):アマゾンや楽天のように、物流ネットワークとIT活用が競争力の源泉。
-
SPA型小売(製造小売):ユニクロのように製造〜販売まで一貫管理し、規模と効率で利益を確保。
他の業界動向もあわせてチェックできます。
松井証券の「マーケットラボ」は、銘柄分析・チャート・四季報・スクリーニングまでを無料で使える高機能ツールです。 本記事では、松井証券マーケットラボの使い方、機能一覧、米国株版との違い、そして他社ツールとの比較までを徹底解説。 初[…]
