ワンダープラネット(4199)は、スマートフォン向けゲームの企画・開発・運営を行う企業で、『クラッシュフィーバー』などの代表作を持つことで知られています。
既存タイトルの安定収益に加え、新規IP創出と海外展開を軸に収益基盤の再構築を進めており、2025年7月期以降の業績改善が期待されています。
今回はFISCOの企業レポートを基に、同社の最新業績・成長戦略・今後の注目ポイントを整理します。
2024年11月28日に掲載されたワンダープラネット<4199>の企業分析
元レポートは下記の通りです。
ワンダープラネット<4199>レポートPDF
出典元:FISCO
ワンダープラネット(4199)|既存IPの収益安定と新作開発で再成長を目指すスマホゲーム企業
会社概要
ワンダープラネットは2012年創業のスマホゲーム専業企業で、「楽しいね!を世界中の日常へ」を企業理念に掲げています。
企画から開発・運営・データ分析までを自社で一貫して行う開発体制を持ち、国内外のユーザーに向けたエンタメコンテンツを提供しています。
主力タイトル『クラッシュフィーバー』は2015年にリリースされ、長期運営タイトルとして安定した売上を維持。
これに加え、オリジナルIPの開発や他社IPとの協業による新規タイトルも進行しています。
業績動向
2024年7月期の通期業績は、既存タイトルの収益安定と一部新作開発費の増加が混在する結果となりました。売上高は前期比で微増にとどまったものの、運営効率化によるコスト削減が進み、営業損益は改善傾向を示しています。
開発中タイトルに関する先行投資や人件費の増加は一時的な負担要因ですが、2025年7月期には新規リリースタイトルが寄与し、売上・利益ともに回復軌道に乗る見込みです。
成長戦略
今後の成長戦略の柱は以下の3点です。
-
既存タイトルの長期運営による安定収益の確保
『クラッシュフィーバー』を中心に、新規イベントやコラボ展開を積極的に行い、既存ユーザーの定着と課金率向上を図ります。 -
新規IP開発と外部パートナーとの協業強化
新作タイトルは、グローバル市場を視野に入れたオリジナルIPを中心に開発。さらに、国内外の大手パブリッシャーとの協業によってヒット創出を狙います。 -
海外市場の開拓と多言語運営体制の強化
アジア・北米市場での配信体制を拡充し、地域ごとのユーザー動向に基づいた運営戦略を展開。海外売上比率の拡大を目標としています。
財務・経営方針
財務体質は良好で、無借金経営を維持。キャッシュリッチな体制を背景に、新作開発・広告投資を継続可能な環境を整えています。
中期経営方針では「収益性と成長性の両立」を掲げ、ヒットタイトル依存から脱却したポートフォリオ経営を目指しています。
今後の展望
2025年7月期は、複数の新規タイトルが開発段階にあり、収益拡大フェーズへの転換が期待されます。
FISCOの分析では、既存タイトルの安定運営と新作寄与による二軸成長モデルが明確化しており、中期的な業績拡大が視野に入るとしています。
特に、開発体制の効率化やパートナー企業との連携強化によって、グローバル市場での存在感を高めることが課題かつ成長のカギとなるでしょう。
まとめ
ワンダープラネット(4199)は、スマホゲーム業界において安定的な運営力と開発力を兼ね備えた成長企業です。
既存タイトルの強化と新規IP創出による再成長を目指す同社は、今後も中長期的な投資価値を持つ注目銘柄の一つといえます。
■ この企業を含む【20.情報・通信業【10.情報通信サービス】セクターまとめ】はこちら
20.情報・通信業【10.情報通信サービス】セクター最新動向
無料で株価チャートや決算データ、アナリストコメントなどを確認でき、企業分析の精度を高められます。
松井証券「マーケットラボ」徹底ガイド|無料機能・使い方・米国株版・他社比較まで解説
ここから確認
松井証券の「マーケットラボ」は、銘柄分析・チャート・四季報・スクリーニングまでを無料で使える高機能ツールです。 本記事では、松井証券マーケットラボの使い方、機能一覧、米国株版との違い、そして他社ツールとの比較までを徹底解説。 初[…]
