Veritas In Silico(ヴェリタス・イン・シリコ)は、mRNAをターゲットとした創薬に特化するバイオベンチャーです。
独自の創薬プラットフォーム「ibVIS」を軸に、製薬企業との共同研究と自社パイプライン開発を並行するハイブリッド型ビジネスモデルを展開。
2025年12月期は、前年から大幅な収益回復が見込まれており、mRNA創薬領域で注目を集めています。
2025年11月07日に掲載されたVeritas In Silico<130A>の企業分析
元レポートは下記の通りです。
Veritas In Silico<130A>レポートPDF
出典元:FISCO
Veritas In Silico〈130A〉企業分析|mRNAを標的とした創薬プラットフォームで新市場を切り拓く
1. 企業概要と事業モデル
Veritas In Silico Inc.は2016年設立。
mRNAを標的とする創薬技術を開発し、製薬業界の未開拓領域である「mRNAターゲット小分子薬」および「核酸薬」の創出を目指しています。
同社の特徴は、
-
製薬企業との共同研究に基づくプラットフォーム型ビジネス
-
自社での薬剤候補開発を進めるパイプライン型ビジネス
の両方を展開する「ハイブリッドビジネスモデル」にあります。
これにより、外部からの研究支援金・マイルストーン収益と、将来的なライセンス収益の両立を狙います。
2. 主力技術「ibVIS」プラットフォーム
同社が開発した「ibVIS(integrated platform for drug discovery based on mRNA structure VISualization)」は、
mRNA構造に基づく薬剤探索を可能にする独自の創薬支援基盤です。
この技術により、従来の「タンパク質標的薬」では難しかった疾患領域にも新たな治療法を提供できる可能性が生まれました。
製薬企業はibVISを活用することで、mRNAに直接作用する小分子薬や核酸薬の開発を効率化できます。
3. 事業構成と収益源
Veritas In Silicoの収益は主に以下の4要素で構成されています。
-
共同研究契約に基づく一時金
-
研究支援金
-
成果に応じたマイルストーン支払い
-
商業化後のロイヤリティ
現在はプラットフォーム型ビジネスが中心ですが、
将来的には自社のmRNAターゲット核酸薬パイプラインからの収益も期待されています。
4. 業績動向
FY12/24実績
2024年12月期の事業収益は1億9,400万円(前年比▲46.0%)、
営業損失は2億1,200万円と減収・赤字拡大となりました。
これは一部の新規契約が遅延した影響によるものです。
FY12/25見通し
2025年12月期は反転の見込み。
事業収益は7億8,800万円(前年比+305.1%)、
営業利益は1億6,300万円を予想。
新規共同研究契約の締結やマイルストーン収入の増加が寄与するとみられます。
上半期実績(FY12/25上期)
上半期(1–6月)は事業収益4,300万円、営業損失1億8,600万円と低調でしたが、
後半に向けて新契約の進展が想定されています。
5. 成長戦略と研究パイプライン
ハイブリッドモデルの深化
中期経営計画では、
-
毎年2件の新規プラットフォーム契約締結
-
1件の自社パイプライン確立
を目標としています。
重点開発テーマとしては、心血管手術後に発症する虚血性急性腎障害(AKI)を対象とした核酸薬が進行中です。
ibVIS技術の展開拡大
ibVISはmRNAターゲット薬だけでなく、核酸医薬の開発にも応用可能で、特に希少疾患や治療法未確立領域での展開が期待されています。
6. 市場環境と優位性
mRNAを標的とした創薬技術は、タンパク質標的薬とは異なる新しいアプローチとして注目されています。
服用が容易な小分子薬として低コスト化が見込めることも、市場拡大の追い風です。
同社はこれまでの共同研究を通じて豊富なデータと知見を蓄積しており、mRNA構造解析分野で国内トップクラスの技術基盤を確立しています。
7. 将来展望とリスク要因
今後は、
-
製薬企業との共同研究拡大
-
自社パイプラインの臨床段階進展
-
研究支援金・マイルストーン条件の最適化
による収益安定化が課題となります。
一方で、研究開発型企業であるため、収益の変動リスクや開発進捗の遅れが業績に影響する可能性もあります。
8. 総括
Veritas In Silicoは、mRNA創薬という新領域を開拓する先駆的バイオ企業です。
FY12/24は一時的な減収となったものの、FY12/25では大幅な業績回復を見込んでおり、中期的にはプラットフォーム・パイプラインの両輪による成長が期待されます。
今後、mRNAターゲット薬市場の拡大とともに、同社の技術価値が一層高まる可能性があります。
筆者コメント
Veritas In Silicoの強みは、
「mRNAという次世代標的」と「ibVISによる独自解析技術」の両立にあります。
創薬プロセスのデジタル化が進む中で、同社の“分子構造解析力”は製薬企業にとって不可欠な技術となり得ます。
短期的には契約進捗の波が業績を左右しますが、
中長期的にはmRNA創薬市場の拡大とともに基盤提供企業としてのポジションを確立していくと見られます。
ハイブリッド型モデルによる収益安定化が進めば、グロース市場でも注目度が一段と高まるでしょう。
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2025年09月30日に掲載されたVeritas In Silico<130A>のレポートを要約
元レポートは下記の通りです。
Veritas In Silico<130A>レポートPDF
出典元:FISCO
Veritas In Silico 企業調査レポート
要約
ハイブリッド型ビジネスの展開
Veritas In Silico(130A)は、mRNAを標的とした医薬品の創出を行う企業で、プラットフォーム型ビジネスとパイプライン型ビジネスを併せ持つハイブリッド型ビジネスモデルを展開しています。
このモデルにより、製薬会社との共同創薬研究や自社開発の核酸医薬品の研究が進んでおり、将来的にはmRNA関連創薬のスペシャリティファーマとしての地位を確立することを目指しています。
創薬プラットフォーム「ibVIS」の技術
同社の創薬プラットフォーム「ibVIS」は、mRNAを標的とする低分子医薬品の創出に特化しており、特にAI技術を活用した幅広い応用性が特徴です。
これまでに多くの製薬会社との共同研究を通じて実績を上げており、企業の成長を支える重要な要素となっています。
中期計画と業績見通し
Veritas In Silicoは、中期的にプラットフォーム型ビジネスで毎年2件の新規契約、パイプライン型ビジネスで毎年1件の自社創薬を計画しています。
2030年にはmRNA関連創薬のスペシャリティファーマとしての地位を確立することを目指し、2025年12月期には事業収益788百万円、営業利益163百万円を見込んでいます。
会社概要
企業情報
– 設立: 2016年11月
– 所在地: 東京都品川区
– 代表取締役: 中村慎吾
沿革
Veritas In Silicoは、設立以来mRNA標的医薬品の開発を進めており、2018年からは製薬会社との共同研究を開始。
2024年には東京証券取引所グロース市場に上場し、現在では主要な製薬会社との提携を通じて事業を拡大しています。
事業概要
事業内容
同社の事業は、mRNA標的医薬品の創出を中心に、プラットフォーム型ビジネスとパイプライン型ビジネスの二本柱で構成されています。
プラットフォーム型ビジネス
プラットフォーム型ビジネスでは、製薬会社との共同創薬契約を通じて収益を上げています。
ibVISを利用することで、製薬会社は自社の技術や経験を活かしつつ、mRNA標的医薬品の開発に取り組むことができます。
パイプライン型ビジネス
自社でのパイプライン型ビジネスも進めており、2025年にはmRNAを標的とする核酸医薬品のパイプラインを創出する計画です。
成長戦略
経営理念と長期目標
「どんな疾患の患者も治療法がないと諦めない社会の実現」を目指し、mRNA標的医薬品や核酸医薬品の研究開発を進めています。
中期経営計画
中期の計画では、プラットフォーム型ビジネスの拡大と自社パイプラインの開発を並行して進めることを目指しています。
具体的には、毎年2件の新規契約を締結し、1件の自社開発を進める方針です。
業績動向
2024年12月期の業績動向
2024年12月期の業績は、事業収益788百万円、営業利益163百万円を見込んでおり、増収増益が期待されています。
特に第3四半期以降は新規契約の締結による収益が見込まれています。
2025年12月期の業績見通し
2025年12月期中間期の業績は、事業収益43百万円、営業損失186百万円となる見込みですが、第3四半期以降の契約一時金やマイルストーン収入により、通期での業績回復が期待されています。
技術力と研究開発
創薬プラットフォーム「ibVIS」
Veritas In Silicoは、独自の創薬プラットフォーム「ibVIS」を用いて、mRNA標的低分子医薬品の研究を行っています。
このプラットフォームは、RNA構造解析技術やスクリーニング法を集約し、創薬プロセスを効率化しています。
研究の成果
これまでに数多くのRNA構造解析データを取得し、スクリーニングや実証実験を通じて有望な化合物を収集しています。
また、共同研究の成果として、複数のリード化合物の発見に成功しています。
市場性と将来の可能性
mRNA標的医薬品のメリット
mRNA標的医薬品は、従来のタンパク質標的創薬では難しかった疾患に対する新たな治療法の提供が期待されています。
また、経済的に有利な低価格の医薬品として市場での競争力を持つ可能性があります。
核酸医薬品市場の展望
核酸医薬品は、希少疾患の治療に適しており、比較的高い薬価で新たな市場が形成される期待があります。
Veritas In Silicoはこの分野においても先駆者としての地位を築いています。
結論
Veritas In Silicoは、mRNAを標的とする低分子医薬品の開発において革新をもたらす企業です。
技術力と収益モデルの進化により、将来的には大きな市場シェアを獲得する可能性が高いと考えられます。
中期的には、プラットフォーム型ビジネスの拡大と自社パイプラインの開発を進め、収益の安定化を図る戦略を実施しています。今後の同社の動向には大いに注目が必要です。
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