SMK<6798>復活できるか?|希望退職と新領域投資で挑む「Next100」戦略

SMK〈6798〉は、創業100年を超える電子部品メーカーとして、コネクタ・スイッチ・リモコン・カメラモジュールなど幅広い製品を手がける老舗企業です。
自動車・家電業界を中心に国内外で取引を拡大し、安定した財務基盤と堅調な業績を維持。
「SMK Next100」を掲げ、構造改革や新製品開発を推進することで、次の100年に向けた持続的成長を目指しています。

2025年12月04日に掲載されたSMK<6798>の企業分析

元レポートは下記の通りです。
SMK<6798>レポートPDF
出典元:FISCO

SMK〈6798〉決算分析|中間期は営業赤字も構造改革進行、100周年企業の再建シナリオを読む

(2025年12月4日掲載・FISCOレポート基点)

企業概要

SMK株式会社は、コネクタやスイッチ、リモコン、カメラモジュールなどを手掛ける総合電子部品メーカーです。
1925年に創業し、2025年4月には創立100周年を迎えます。
情報通信、車載、家電、産業機器など幅広い市場を対象に事業を展開しており、グローバルでは16地域に製造・販売拠点を構えています。

近年は、汎用品から高機能・カスタム製品へのシフトを進め、顧客とのパートナーシップを重視した事業運営を行っています。


2026年3月期中間期の業績概要

2026年3月期中間期の連結業績は、減収となり、営業損失を計上しました。

  • 売上高:23,152百万円(前年同期比▲2.0%)

  • 営業損失:117百万円

  • 経常損失:125百万円

  • 親会社株主に帰属する中間純損失:193百万円

営業段階では赤字となったものの、純利益ベースでは赤字幅が縮小しており、コスト削減など一定の改善効果が見られます。


2026年3月期の業績見通し

2026年3月期通期の業績予想は以下の通りです。

  • 売上高:46,000百万円(前期比▲4.3%)

  • 営業利益:500百万円

外部環境の不透明感は残るものの、構造改革の進展や成長分野への取り組みにより、通期では営業黒字の確保を目指す計画となっています。


成長戦略と構造改革の進捗

同社は、収益体質の改善を目的とした構造改革を進めています。
2025年4月には希望退職を実施し、約490百万円の固定費削減効果を見込んでいます。
これにより、2027年3月期以降は年間700百万円規模の固定費削減が期待されています。

中期経営計画「SMK Next100」では、次の100年を見据えた成長戦略を掲げており、2036年までに売上高1,500億円の達成を目標としています。


事業セグメントの構成

SMKの事業は、以下の2つの事業部で構成されています。

コネクション・システム(CS)事業部

コネクタやジャックなどの接続部品を主力とし、売上構成比は47.9%です。
車載向け需要は比較的堅調に推移していますが、情報通信分野の需要減少により、売上・利益は前年同期を下回りました。

センシング・コミュニケーション&インターフェース(SCI)事業部

リモコン、スイッチ、カメラモジュールなどを展開し、売上構成比は52.0%となっています。
一方で、競争の激しい市場環境を背景に、2026年3月期中間期もセグメント損失を計上しています。


イノベーションセンターの設立と新領域への取り組み

2024年4月には、旧開発センターと旧マーケティング部を統合し、イノベーションセンターを設立しました。
同センターでは、Bluetoothなどの通信モジュールを中心に、新規事業創出に向けた開発を進めています。

将来的には、ヘルスケア分野における音声による健康度分析技術や筋電センサーといった新技術への展開も検討されています。


市場環境と事業を取り巻く状況

接続部品市場は、スマートフォンや車載エレクトロニクスの高度化を背景に中長期的な成長が見込まれています。
2024年度の接続部品のグローバル出荷額は1兆473億円と予測されており、自動運転、AI・ロボット、6G通信の普及が今後の需要拡大要因とされています。

一方で、価格競争の激化や需要変動の影響を受けやすい市場環境である点は、引き続き注意が必要です。


株主還元策

SMKは株主還元を重視しており、2026年3月期の年間配当金は1株当たり100円を予想しています。
中期経営計画期間中は、財務健全性を維持しながら、株主資本配当率(DOE)2%程度を目安とした配当方針を掲げています。


まとめ

SMK〈6798〉は、100年企業としての技術基盤とグローバル展開力を持つ一方で、足元では収益性の改善が課題となっています。
構造改革による固定費削減や、成長分野・新技術への投資が進む中、2026年3月期は黒字回復に向けた重要な転換点と位置付けられます。

中長期では、「SMK Next100」に基づく成長戦略がどこまで実行段階に移行できるかが、今後の評価ポイントとなりそうです。

筆者コメント

SMKは典型的な「中間決算だけを見ると弱く見える銘柄」です。
営業赤字という数字だけを切り取ればネガティブですが、実態を見ると、固定費削減・事業再編・新領域投資という“やるべきこと”は着実に進んでいます。

特に希望退職によるコスト構造の見直しは、短期の痛みを伴う一方で、2027年3月期以降の収益体質改善につながる施策です。また、イノベーションセンターを中心とした通信モジュールや新技術への取り組みは、SMKが汎用品メーカーから脱却できるかどうかの試金石とも言えます。

今後は「売上の回復」よりも先に、利益率が本当に改善し始めるかが最大のチェックポイントです。
SMKは、派手な成長株ではありませんが、構造改革が数字として表れ始めたとき、市場の評価が変わる可能性を秘めた企業だといえるでしょう。

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2025年06月18日に掲載されたSMK<6798>のレポート要約

元レポートは下記の通りです。
SMK<6798>レポートPDF
出典元:FISCO

SMK株式会社のビジネスレポート

会社概要と事業内容

SMK株式会社は電子部品メーカーとして、コネクタ、スイッチ、リモコン、カメラモジュールなどの製造・販売を行っています。
創業100年を超える歴史を持ち、日本のものづくりを支える役割を果たしています。
CS事業部ではコネクタやジャックを、SCI事業部ではリモコンやスイッチを、そしてイノベーションセンターでは新製品開発に取り組んでいます。自動車業界や家電業界との取引が多く、日本市場が最大で、海外販売も積極的に展開しています。

業績動向と財務状況

2025年3月期の業績概要では、売上高の増収や営業利益の改善、構造改革プログラムの推進が報告されています。
CS事業部は堅調な売上を記録し、SCI事業部も成長を続けていますが、イノベーションセンターでは売上減少が見られました。
財務面では、流動比率や自己資本比率が安定しており、健全な財務基盤を維持しています。

成長戦略とトピック

SMKは成長戦略として、SMK Next100という長期ビジョンを掲げ、中期経営計画を推進しています。
構造改革プログラムの加速や事業の選択と集中、新製品開発などに注力し、収益性の改善を目指しています。さらに、インド市場の開拓や新商品の開発など、積極的な展開を進めています。

株主還元策

SMKは株主還元策として、財務健全性を前提に株主資本配当率の維持を目指しています。
配当金の安定性を重視し、2025年3月期と2026年3月期の配当金について説明があります。
中期経営計画期間中は株主資本配当率を2%程度に保ち、株主に利益還元を行っています。

今後の展望

SMKは2026年3月期に向けて、構造改革プログラムの進捗や業績目標の達成に向けた取り組みを強化しています。
成長分野への投資や収益性の向上を重視し、グローバルでの競争力を維持しながら、持続的な成長を目指しています。

以上が、SMK株式会社のビジネスレポートの要約です。詳細な情報や最新の業績については、公式ウェブサイトをご確認ください。
SMKは電子部品業界でのリーディングカンパニーとして、持続可能な成長を目指しています。


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