コンベヤ、環境プラント、ロボットSIの3事業を柱とするJRC〈6224〉は、
2026年2月期第2四半期において増収増益を達成しました。
高橋汽罐工業・向井化工機の大型案件が前半に集中した影響で四半期業績は一時的に減少したものの、
累計では前年を大きく上回る成長を記録。
M&Aによる事業拡張や新技術導入も進み、今後の業績拡大に向けて確かな基盤を築いています。
2025年10月27日に掲載されたJRC<6224>の企業分析
元レポートは下記の通りです。
JRC<6224>レポートPDF
出典元:FISCO
JRC〈6224〉企業分析|コンベヤ・環境プラント・ロボットSIの3本柱で堅調成長【2026年2月期第2四半期】
1. 企業概要とビジネスモデル
JRCは、「発見を、発展へ。」を掲げ、コンベヤ事業・環境プラント事業・ロボットSI事業を軸に展開する産業機械メーカーです。
1961年の創業以来、営業黒字を一度も途切れさせていないという強固な収益体質を維持し、景気変動に左右されにくい事業ポートフォリオを構築しています。
2. 2026年2月期第2四半期の業績概要
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売上高:63億2,600万円(前年同期比+27.8%) 
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営業利益:9億400万円(同+38.9%) 
第1四半期に高橋汽罐工業および向井化工機の大型工事が集中した影響で、
第2四半期単体では一時的な減益となりましたが、累計ベースでは過去最高水準の増収増益となりました。
中期的には、2028年2月期をターゲットとした経営計画が進行中で、市場評価(PER25倍想定)に基づけば株価3,000円台も視野とされています。
3. セグメント別分析
■ コンベヤ事業
主力のコンベヤ部品は、新設・更新案件ともに堅調。
特にソリューション部門は前年同期比15.3%増と高水準を維持しています。
在庫品の出荷体制を強化し、大型案件の売上計上スピードも向上しています。
■ 環境プラント事業
前年が大型改良工事で好業績だった反動で今期は一時的に落ち着いたものの、
向井化工機が計画外の大型案件を受注。
堅調な収益を確保しており、今後も安定成長が期待されます。
■ ロボットSI事業
受注遅延の影響を受けながらも、売上高は前年同期比+518.7%と急成長。
複合ライン提案型の大型案件が増加し、セグメント利益も大幅に改善しました。
今後は自動化ニーズの高まりを背景に、さらなる拡大が見込まれます。
4. 経営戦略とM&A展開
2026年2月期の第2四半期以降、同社は事業ポートフォリオ強化を目的にM&Aを推進。
特に2025年9月にはセイコーテック社の全株式を取得し、環境プラント事業の子会社化を進行中です。
これにより、現場施工力の向上、クロスセル(相互販売)、アップセルによる利益拡大が期待されます。
5. 財務および株主還元方針
JRCは安定した財務基盤を維持しており、2026年2月期の年間配当は28円(中間14円+期末14円)を予定。
増収増益に合わせて株主還元も拡充しており、持続的な配当方針を掲げています。
6. 今後の見通しと課題
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受注環境:燃料高騰によるメンテナンス計画の見直しなど短期的な影響はあるものの、来期以降の受注残は積み上がり基調。 
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中期成長戦略:海外展開や新技術導入を軸に、段階的にグローバル化を推進。 
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課題:海外拠点設立や大型案件の採算性管理など、時間を要する領域もあり、段階的な投資判断が必要。 
7. まとめ(アナリスト所感)
JRCは、堅実な経営と技術力を背景に、
産業設備×環境×自動化という成長テーマの中心に位置しています。
コンベヤ・環境・ロボットの3事業が相互補完的に成長しており、2026年2月期も引き続き堅調な業績推移が見込まれます。
M&Aによるシナジー効果やロボットSI事業の拡大が、次の成長フェーズをけん引する鍵となるでしょう。
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