いちご<2337>は、不動産の価値向上技術を強みに成長を続ける総合不動産投資企業です。
2025年2月期には過去最高益を達成し、2026年2月期も増益見通しを維持。オフィス・ホテル・再エネ施設を軸に安定的なストック収益を拡大しています。
本稿では、最新業績と長期ビジョン「いちご2030」に基づく成長戦略を解説します。
2025年05月26日に掲載されたいちご<2337>のレポート要約
元レポートは下記の通りです。
いちご<2337>レポートPDF
出典元:FISCO
■会社概要と事業構成
いちごは、「サステナブル・インフラ企業」として、不動産の価値向上と社会貢献の両立を追求しています。
事業は以下の5つのセグメントで構成され、オフィスやホテルを中心とした再生不動産、再生可能エネルギー発電施設など多様な収益源を確立しています。
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アセットマネジメント事業:投資法人の運用・管理(オフィス・ホテル・再エネ)
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心築(しんちく)事業:既存不動産を再生・再販する独自の不動産再生ビジネス
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いちごオーナーズ事業:不動産保有者向けの資産活用支援
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ホテル事業:リゾート・都市型ホテル運営によるストック収益拡大
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クリーンエネルギー事業:太陽光など再エネ発電による環境貢献と安定収益
これらの事業を通じて、「ストック収益(継続収入)」と「フロー収益(売却益)」の両立を図り、景気変動に左右されにくい経営体質を築いています。
■2025年2月期業績:過去最高益を達成
2025年2月期通期では、営業利益・キャッシュ収益ともに過去最高を更新。
不動産の再生販売やホテル事業の売却益増加が業績を牽引しました。
ストック収益は着実に拡大し、フロー収益も堅調。これにより安定成長モデルが確立されつつあります。
また、財務面でも総資産・自己資本比率が改善し、キャッシュフローの健全性も高水準を維持しています。
■2026年2月期見通し:増益継続へ
2026年2月期も、いちごは前年比で増益を見込む堅調な計画を掲げています。
不動産再生や再エネ関連投資の収益拡大に加え、ホテル事業の運営効率改善が利益率向上に寄与する見通しです。
投資家の不動産需要は依然として高く、国内外の機関投資家からの資金流入も追い風となっています。
■中長期ビジョン「いちご2030」:持続可能な企業価値の創出へ
いちごは2030年を見据えた長期ビジョン「いちご2030」を掲げ、
「安定した利益成長」「財務基盤の強化」「ESG経営の深化」を三本柱として掲げています。
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外部環境の変化に強い収益構造の確立
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再生可能エネルギー発電施設の拡大
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不動産再生による都市の価値向上
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社会・環境課題解決に向けた投資拡充
これらを通じて、財務的な健全性と社会的責任を両立する企業としての地位を強化しています。
■ESG評価と社会的評価
環境情報開示プログラム「CDP 2024」において、
いちごは「気候変動・水セキュリティ分野のAリスト企業」に選定。
これは、同社の脱炭素経営・再エネ推進・情報開示の透明性が国際的に高く評価された結果です。
■株主還元方針:増配と自社株買いを継続
いちごは、株主還元を経営の重要方針として位置づけています。
2025年2月期には増配を実施し、自社株買いも継続。
配当性向の引き上げと財務基盤の強化を両立させ、
「株主還元の経営目標」を着実に実行しています。
■まとめ
いちご株式会社は、不動産再生と再エネ事業を軸に安定した成長を続ける企業です。
2025年には過去最高益を達成し、2030年に向けた長期ビジョン「いちご2030」を推進中。
ESG経営・株主還元・財務健全性を兼ね備えた「安定成長型企業」として、今後も注目が集まります。
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