2025年09月30日に掲載されたアクシス<4012>のレポートを要約しました。
元レポートは下記の通りです。
アクシス<4012>レポートPDF
出典元:FISCO
アクシス株式会社(4012)総合レポート
会社概要
設立と沿革
アクシス株式会社は1991年に東京都品川区で設立され、以来、独立系のIT企業として金融機関向けのシステム開発を中心に事業を展開しています。
2006年には沖縄支店を新設し、さらにシンガポールに子会社を設立するなど国際展開にも力を入れています。2022年には東京証券取引所スタンダード市場に上場を果たしました。
企業理念と事業モデル
アクシスは「顧客の成長を支援するITパートナー」としての役割を掲げ、システムサービス事業とITサービス事業の二つの主要セグメントに分かれています。
特にシステムサービス事業は、銀行や公共機関向けの業務アプリケーション開発やクラウド基盤の構築を行い、安定した収益基盤を築いています。
事業概要
主要事業セグメント
アクシスの事業は大きく「システムサービス事業」と「ITサービス事業」に分類されます。
1. システムサービス事業
この事業は、金融機関や公共機関を主要顧客とし、高い専門性を活かしたITコンサルティング及び業務アプリケーションの開発を行っています。
2025年12月期の売上高構成比は94.7%を占めており、安定した収益をもたらしています。
– 顧客業種別売上構成比
– 金融: 52.5%
– 公共: 20.3%
– 情報通信: 15.5%
– その他: 11.7%
2. ITサービス事業
ITサービス事業は、クラウド型サービス「KITARO」や中小企業向けのDX支援サービスを展開しています。
これにより、新たな収益源を確保し、将来的な成長を見込んでいます。
業績動向
2025年12月期中間期の業績
2025年12月期中間期において、アクシスは前年同期比で売上高が7.2%増の3,913百万円、営業利益が1.7%増の422百万円を記録しました。
全四半期連続の増収を達成し、堅調な業績を維持しています。
– 業績概要
– 売上高: 3,913百万円
– 営業利益: 422百万円
– 経常利益: 436百万円
– 中間純利益: 282百万円
セグメント別動向
– システムサービス事業: 売上高は前年同期比7.7%増の3,707百万円と好調。
– ITサービス事業: 売上高206百万円と安定しているが、今後の成長が期待されています。
今後の見通し
2025年12月期の業績予想
通期業績は、売上高8,593百万円(前期比15.6%増)、営業利益919百万円(同16.3%増)の見込みです。
受注残は堅調であり、デジタルトランスフォーメーション(DX)需要の高まりを背景に業績の成長が期待されています。
中期経営計画「Vision 2027」
同社は中期経営計画「Vision 2027」を策定しており、ITコンサルティング企業への変革を進めています。
2027年までに売上高12,000百万円、営業利益1,500百万円を目指す方針です。
財務状況と経営指標
財務状況
アクシスは創業以来34期連続の黒字経営を続け、無借金経営を維持しています。
2025年12月期中間期の財務状況では、資産合計が前期末比116百万円増の4,889百万円となり、流動資産は現金及び預金が175百万円増加しました。
自己資本比率は75.9%と高い水準を維持しています。
株主還元策
株主還元策として、配当性向を35%に段階的に引き上げる計画であり、2025年12月期は前期より9円増配の45円を予定しています。
安定した配当を実施し、原則として減配は行わない方針です。
中長期の成長戦略
M&Aと人材投資
アクシスは、成長投資としてM&Aに30億円、人材投資に20億円を充当するなど、総額55億円の戦略投資を計画しています。
また、Salesforceなどのプラットフォームを活用した案件受注を推進し、AI関連ソフトウェアを活用した新たなビジネスモデルの構築を目指しています。
サステナビリティ活動
社会貢献の一環として、eスポーツを通じたサステナビリティ活動にも取り組んでおり、企業認知度の向上や人材獲得競争への対応を図っています。
まとめ
アクシス株式会社は、強固な顧客基盤と高い専門性を有するシステムサービス事業を中心に成長を続けており、今後のITサービス事業の成長が期待されています。
デジタルトランスフォーメーション(DX)需要を背景に、持続的な企業価値の向上が図られることが期待されます。本レポートが投資判断の参考としてご活用いただければ幸いです。
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