ダイキアクシス<4245>環境×エネルギーで描く持続可能な成長戦略

ダイキアクシス〈4245〉は、浄化槽を中心とする水処理システムの開発・施工・維持管理を手がける環境機器メーカーです。
「環境を守る。未来を変える。」を企業理念に掲げ、国内外で水インフラ事業を展開。
2025年12月期中間期は増収減益となったものの、通期では増益を見込み、特にアジア・アフリカ地域の水処理市場における成長が期待されています。
新中期経営計画では、海外展開を加速し“グローバルな水ビジネスプレイヤー”として持続的成長を目指します。

2025年10月27日に掲載されたダイキアクシス<4245>の企業分析

元レポートは下記の通りです。
ダイキアクシス<4245>レポートPDF
出典元:FISCO

ダイキアクシス〈4245〉企業分析― グローバル水処理市場で存在感を拡大する「環境インフラ企業」 ―

■ 企業概要と事業内容

ダイキアクシスは、1958年の創業以来、水環境保全をテーマに事業を拡大してきました。
主力の環境機器関連事業を軸に、住宅機器関連事業再生可能エネルギー関連事業の3本柱を展開。
国内にとどまらず、インドネシア・スリランカ・アフリカなど新興国市場での展開を強化しています。

  • 環境機器関連事業:浄化槽や排水処理システムの製造・施工・保守。国内外で堅調。

  • 住宅機器関連事業:空調・給排水設備、住宅資材などの施工販売。冷凍冷蔵設備が成長を牽引。

  • 再生可能エネルギー関連事業:太陽光・風力・バイオディーゼルなどの再エネ発電事業。

同社はESG経営にも注力しており、水資源の保全を通じて社会課題の解決と収益性の両立を図っています。


■ 2025年12月期中間期業績

中間期の売上高は234億9,500万円(前年同期比+3.9%)と増収、営業利益は5億2,500万円(同−5.2%)と減益となりました。

環境機器関連事業は国内外で堅調に推移。
一方、海外事業の一部(特にインド・スリランカ)で遅れが見られたことや、人的資本投資の増加が利益を圧迫しました。

総資産は359億9,800万円、自己資本比率は26.3%と安定。
利益剰余金の増加により財務体質は引き続き健全と評価されています。


■ セグメント別動向

◎ 環境機器関連事業

国内では改修・更新需要が堅調で、メンテナンス事業が安定した収益源となっています。
海外ではASEAN・インド市場を中心に販売拡大を進める一方、現地工事の遅れが一部で影響。

◎ 住宅機器関連事業

売上高9,745百万円(前年同期比横ばい)ながら、セグメント利益35.8%増と好調。
冷凍・空調設備関連の伸びが全体を押し上げました。

◎ 再生可能エネルギー関連事業

売上高1,247百万円(同−6.5%)、セグメント利益30百万円(同−60.5%)。
太陽光案件の減少が影響したものの、バイオディーゼル燃料事業が拡大基調です。


■ 通期見通し

2025年12月期通期では、

  • 売上高:478億円(+2.1%)

  • 営業利益:11億円(+4.9%)

と増収増益を予想。

下期に向け、海外大型案件の稼働と価格転嫁効果が寄与する見込みです。


■ 成長戦略と中期計画

新中期経営計画では、「海外水インフラの整備」を成長の柱に据え、
2030年に向けてグローバルな環境ビジネス企業への進化を目指しています。

  • 2027年:海外売上高50億円を計画

  • 最終年度目標:売上高530億円、営業利益14.5億円、ROE9.7%

インドやアフリカの中小規模排水処理市場を重点地域とし、現地パートナーとの協業による展開を推進します。


■ 株主還元

2025年12月期も年間配当24円を継続予定。
株主優待制度「ダイキアクシス・プレミアム優待倶楽部」も実施しており、長期保有株主にはポイント増額特典が付与されます。
安定した利益還元姿勢が投資家から高く評価されています。


■ まとめ

ダイキアクシスは、環境保全と収益成長を両立する数少ない企業の一つです。
短期的な利益変動はあるものの、中期的には海外展開と再エネ事業の拡大が成長を支える見通し。
世界的な水資源問題が深刻化する中、同社の技術力と事業モデルは、長期的な投資テーマとして注目されています。

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2024年11月20日に掲載されたダイキアクシス<4245>の企業分析

元レポートは下記の通りです。
ダイキアクシス<4245>レポートPDF
出典元:FISCO

 

ダイキアクシス<4245>の成長戦略とESG経営にみる持続的な展開

■企業概要

ダイキアクシス(Daiki Axis Co., Ltd.)は、環境機器・家庭用機器・再生可能エネルギーを3本柱とする事業を展開しています。
2024年12月期上期(1H FY12/24)は、売上・利益ともに堅調に推移し、海外ビジネスの拡大や販売ミックスの改善、価格改定などが好業績に寄与しました。

同社は「水」「環境」「エネルギー」を軸に、浄化槽・給排水処理などの社会インフラを支える技術開発に注力。創業以来、環境保全と地域社会への貢献を経営理念に掲げ、アジアやアフリカなど新興国を中心にグローバル展開を進めています。


■事業構成と収益の柱

●環境機器事業

主力事業であり、浄水装置や汚水処理施設の設計・施工・販売を行います。
自治体や産業向けの環境インフラ整備に関わることで、安定した収益基盤を確立しています。

●家庭用機器事業

住宅設備機器を中心に、建設業者・ハウスメーカー向けの販売を拡大。
住宅市場の回復を背景に需要が堅調で、売上構成比の拡大が見込まれます。

●再生可能エネルギー事業

太陽光発電事業やバイオディーゼル燃料(BDF)事業を中心に展開。環境意識の高まりを背景に事業拡大が続いており、エネルギーの地産地消を推進しています。


■ESG経営と持続可能な社会への貢献

ダイキアクシスは、環境(E)、社会(S)、ガバナンス(G)を重視した経営を推進しています。
再生可能エネルギー事業の拡大や、環境配慮型製品の開発に取り組むと同時に、SDGsへの貢献やサステナブル・ファイナンスへの対応も進行中です。
非財務情報の開示強化にも取り組み、投資家との透明性ある対話を重視しています。


■海外展開と成長戦略

海外市場では、ASEAN・インド・アフリカを重点エリアと位置づけ、水処理・汚水処理システムの提供を拡大。
特にインドおよびバングラデシュでは、経済成長に伴うインフラ需要を捉え、FY12/25までに海外売上高40億円規模を目指す方針を掲げています。
新興市場における「水質汚染」や「衛生環境改善」といった社会課題の解決を通じて、現地社会との共生と事業成長の両立を図っています。


■中期経営計画と今後の方針

同社は5カ年の中期経営計画を推進しており、重点施策として以下の6項目を掲げています。

  • 海外ビジネスの拡大

  • 定期収入ビジネス(ストックモデル)の強化

  • 事業ポートフォリオの最適化

  • 技術開発・製品力の強化

  • SDGs・ESG対応の深化

  • 人材育成・組織力強化

これらを通じ、安定的な収益基盤の構築と持続可能な社会への貢献を両立する経営体制を整備しています。


■まとめ

ダイキアクシスは、環境とエネルギーの融合を軸に、国内外で成長を続ける企業です。
堅実な収益構造とESG経営への積極的な取り組みを背景に、持続可能な社会の実現に向けた事業展開を加速しています。
特に新興国市場での水処理事業拡大は、社会的意義と収益性を兼ね備えた新たな成長ドライバーとして注目されます。

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