【企業分析レポート】和田興産<8931>業績・成長戦略・投資ポイントまとめ

和田興産〈8931〉は、関西圏を中心に分譲マンションを展開する不動産デベロッパー。
2025年2月期には過去最高益を更新し、3年間の中期経営計画で当初目標を20%超上回る見込み。
2026年2月期は利益の一時的減少が予想されるものの、堅調な販売と高水準の利益率を維持し、持続的成長への基盤を固めつつある企業です。

2025年06月12日に掲載された和田興産<8931>のレポート要約

元レポートは下記の通りです。
和田興産<8931>レポートPDF
出典元:FISCO

和田興産株式会社の業績と見通し

業績の概要

和田興産株式会社は、3連続した記録的な利益を達成し、3年間の中期経営計画を通じて初期目標を20%以上上回ると予想されています。
2026年2月までの3つの財政年度の累積利益は、予想をわずかに上回ることが見込まれています。しかし、市況の影響により、FY2/26の利益は低下する見通しです。

FY2/25の業績概要

– 純売上高:40,130百万円、前年比3.4%増
– 営業利益:5,285百万円、前年比16.7%増
– 販売と利益の両方で記録的な高水準を達成
– 他の不動産販売および分譲マンション販売で大幅な成長

FY2/26の見通し

– 純売上高:41,000百万円、前年比2.2%増
– 営業利益:4,500百万円、前年比14.9%減
– 市況の影響により利益が低下する見込み

中長期経営計画の進捗

– 純売上高と営業利益の目標を達成
– 新しい地理的エリアや業界に進出する取り組みが進行中
– 初期利益目標を21.3%上回る

和田興産株式会社の事業概要

分譲マンション販売事業

和田興産株式会社は、FY2/25において、純売上高が2.3%増の30,614百万円を達成しました。
納入戸数は6.4%減少しましたが、販売と利益の両方で増加し、利益率は14.3%でした。
平均販売価格が約9%増加し、需要の高まりと供給の限界に対応して価格を引き下げずに契約を獲得する進展を見せました。

戸建て住宅販売事業

戸建て住宅販売事業は、FY2/25において、純売上高が8.3%減の1,850百万円となりました。
納入戸数は12.5%減少しましたが、セグメントの総利益率は15.3%に向上しました。
利益を確保するために収益性の高い土地の選定に注力し、2年連続で7%台の一貫した営業利益率を達成しました。

その他の不動産販売事業

その他の不動産販売事業は、純売上高が17.6%増の4,300百万円と利益が596.3%増の910百万円を達成しました。
利益は、予想を上回る価格での収益性の高い物件の販売や分譲マンション用の土地の売却により急増しました。

不動産賃貸収入事業

不動産賃貸収入事業は、FY2/25において、賃貸収入が3.0%増の3,282百万円となりました。
しかし、セグメント利益は7.5%減の1,033百万円となり、修繕費の増加や販売原価の上昇が主な要因でした。住宅と店舗の稼働率は95%以上を維持しています。

財務状況と経営指標

財務状況

FY2/25の終了時点で、総資産は110,655百万円に増加し、総負債は77,726百万円でした。
自己資本比率は29.8%に低下し、負債資本比率は1.74倍に増加しました。
同社は、事業運営のために一定の範囲内で借入金を活用し続ける予定です。

キャッシュフロー状況

FY2/25における営業活動による純現金使用額は1,939百万円、投資活動による純現金使用額は2,094百万円でした。
資金調達活動による純現金提供額は3,896百万円でした。現金および現金同等物はFY2/25の終了時点で14,832百万円に減少しました。

経営指標

FY2/25における総資産利益率(ROA)は4.3%、自己資本利益率(ROE)は9.8%、営業利益率は13.2%でした。
同社は8%以上のROE目標を上回りました。自己資本比率は低下し、負債資本比率はわずかに増加しました。

展望

FY2/26の見通し

FY2/26において、和田興産株式会社は売上高の増加と利益の減少が見込まれています。
売上高は41,000百万円に増加し、営業利益は4,500百万円に減少する見通しです。
同社は高収益プロジェクトの減少による利益の低下を予想しています。
分譲マンション販売事業の売上高は、価格上昇により持続すると予想されています。

以上が和田興産株式会社の業績と見通しに関する総合的なまとめとなります。


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2025年05月19日に掲載された和田興産<8931>のレポート要約

元レポートは下記の通りです。
和田興産<8931>レポートPDF
出典元:FISCO

和田興産株式会社のビジネス展開と財務状況についての総合レポート

会社概要と業績

和田興産は神戸市を地盤とした総合不動産会社であり、不動産販売事業と賃貸その他事業を主軸として展開しています。
2025年2月期の業績では、売上高で前期比3.4%増の40,130百万円、営業利益で同16.7%増の5,285百万円を記録し、3期連続で過去最高益を更新しました。
しかし、2026年2月期の業績見通しでは、売上高は前期比2.2%増の41,000百万円、営業利益で同14.9%減の4,500百万円となる増収減益の見込みです。

事業概要と成長戦略

和田興産の主力事業は分譲マンション販売であり、その他にも戸建て住宅販売や不動産賃貸収入の事業も展開しています。
分譲マンション販売では売上高や利益率が伸長しており、2025年2月期の業績は順調でしたが、戸建て住宅販売は売上が減少しました。
また、その他不動産販売は大幅な増収増益を達成し、不動産賃貸収入も安定した成績を示しています。
中長期の成長戦略では、新築分譲マンションの竣工や自由設計住宅の展開、サステナビリティ経営の推進などが重要な取り組みとして挙げられています。

財務状況と経営指標

2025年2月期末の財務状況では、資産合計が110,655百万円となり、有形固定資産の取得などによる増加が見られました。
キャッシュ・フローの状況では、営業キャッシュ・フローや投資キャッシュ・フローがマイナスとなり、将来の資金需要が増加しています。
経営指標では、自己資本比率が29.8%、ROEが9.8%となり、収益性が向上していますが、D/Eレシオは1.74倍となっており、財務状況の安定に向けた取り組みが求められています。

今後の見通しと株主還元策

2026年2月期の業績見通しでは、特に分譲マンション販売の価格上昇が増収要因となる見通しであり、各事業セグメントにおいて成長を見込んでいます。
また、株主還元策については、配当金を維持する方針を示しており、安定的かつ継続的な配当を実施していくことを基本方針としています。

和田興産は、不動産市況の変化に柔軟に対応し、安定した業績と成長戦略を展開しています。
今後もサステナビリティ経営への取り組みや財務状況の強化を図りながら、持続可能な成長を目指していくことが期待されます。

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