トヨクモ〈4058〉は、「誰でも簡単に使えるIT」を理念に掲げるクラウドサービス企業です。
安否確認システムやkintone連携アプリなど、直感的で高いユーザビリティを持つSaaSを展開し、2024年度には売上・利益ともに予想を上回る好業績を記録。
2025年度は売上高46億円・営業利益14億円を見込み、ITの一般化を支える存在としてさらなる成長を狙います。
2025年04月08日に掲載されたトヨクモ<4058>のレポート要約
元レポートは下記の通りです。
トヨクモ<4058>レポートPDF
出典元:FISCO
トヨクモ株式会社のビジネスと財務パフォーマンス全体像
企業概要
トヨクモ株式会社は、法人向けクラウドサービスを提供するSaaS企業で、代表的なプロダクトに「安否確認サービス」「Toyokumo kintoneApp」「グループスケジューラ」などがあります。
特に、サイボウズ社のkintoneとの高い親和性を活かしたサービス設計が特徴で、災害対応や業務効率化など、多様なビジネス課題の解決を支えています。
業績動向
2024年度の連結業績は、
-
売上高:31.46億円(前年比+29.3%)
-
営業利益:11.62億円
-
経常利益:11.62億円
-
当期純利益:8.41億円
と、いずれも好調に推移。
安否確認サービスとkintoneAppの契約数は17,320件に達し、LTV(顧客生涯価値)は約600億円を記録。
2025年度は売上高46億円・営業利益14億円を予想し、引き続き高成長が見込まれています。
成長戦略
中長期的には「ITの一般化」を掲げ、初心者でも直感的に使えるクラウド体験を追求。
安否確認システムでは、企業のみならずサプライチェーン全体の安全確認を可能にし、
災害時の事業継続支援(BCP)領域でも存在感を高めています。
さらに、新サービス「NotePM」などを加えた製品拡充と価格改定効果により、収益性向上を目指します。
財務パフォーマンス概要
トヨクモ株式会社は、2024年度の業績で売上高の増加や運営費の効率的な使用など、好調な結果を示しました。
特に、安否確認サービスとToyokumo kintoneAppの契約数が増加し、総合的なLTVも安定しています。
財務パフォーマンス解析
– 2024年度の結果: 売上高は前年比29.3%増の31.46億円に達しました。広告費は752百万円で、効果的に利用されました。
– 有料契約数: 安否確認サービスとToyokumo kintoneAppの契約数が増加し、総契約数は17,320に達しました。
– LTVと成長率: 同社のサービスのLTVは約600億円で、Toyokumo kintoneAppは総LTVの40%を占めています。
月次売上分析
– 月次売上: 2024年10月まで25%-28%の成長率を維持し、11月以降は価格調整により36%-37%の成長率に加速しました。
– 累計売上: 着実な成長を示し、前年を上回る売上を維持しています。
株主還元
広告費や開発費を抑制しつつ高い利益率を維持。
2025年度は配当性向20%超を方針とし、安定的かつ継続的な株主還元を実施する予定です。
成長と還元を両立する経営姿勢が評価され、投資家からの注目度も高まっています。
2025年度の見通し
– 中長期成長戦略: 2025年度には売上高が46億円に増加する見込みであり、NotePMの導入など新サービスの展開が計画されています。
– 株主還元政策: 配当を増やし、純利益の20%を超える配当率を維持する方針です。
この記事では、Tトヨクモ株式会社の事業概要、財務パフォーマンス、成長戦略、販売動向、および株主還元政策について包括的に紹介しました。同社の今後の展望に期待が高まります。
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2025年03月11日に掲載されたトヨクモ<4058>のレポート要約
元レポートは下記の通りです。
トヨクモ<4058>レポートPDF
出典元:FISCO
トヨクモ〈4058〉──「使いやすさ」で企業のDXを支えるSaaSリーダー
2024年は想定超の増収増益、2025年もITの大衆化を掲げ成長路線を継続
■ 企業概要
トヨクモ株式会社は、法人向けにクラウドサービスを提供するSaaS企業です。
「簡単・シンプル・わかりやすい」を企業理念に掲げ、ITリテラシーに左右されない利便性を重視した設計で、多様な企業の業務効率化を支援しています。
主力サービスは安否確認システムで、災害時の従業員・取引先の安否を迅速に確認できるクラウド型プラットフォームを提供。
さらに、サイボウズ社の「kintone」と連携したトヨクモkintoneAppやスケジューラーなど、業務運営を円滑化する複数のクラウドツールを展開しています。
■ 業績動向
2024年12月期の業績は、売上・利益ともに2ケタ成長を達成し、計画を上回る着地となりました。
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主力の安否確認サービスとkintone連携サービスが引き続き堅調
-
解約率(チャーンレート)は極めて低く、ストック収益基盤が安定
-
売上総利益率は高水準を維持
この結果、トヨクモはSaaSモデルの収益特性を最大限に活かし、安定的なキャッシュフローを確保しました。
■ 2025年12月期の見通しと成長戦略
2025年度は、クラウド利用の拡大と中堅企業層への浸透を背景に、さらに高い成長率を目指すフェーズへ。
中期経営戦略では「ITの大衆化」を掲げ、
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IT初心者でも直感的に使えるUXデザインの進化
-
災害対応から平時の業務改善までを支援する機能拡張
-
他社連携・M&Aによるサービスラインナップの強化
を推進しています。
新サービスの導入や買収を通じて事業領域を拡大し、
既存顧客のリテンション(継続率)向上と新規獲得の両立を図る戦略です。
■ 株主還元方針
トヨクモは安定的な配当と成長投資の両立を経営方針に掲げています。
配当性向は20%超を維持しつつ、内部留保を活かした新規サービス開発やシステム投資を継続。
中長期的な企業価値向上を重視する姿勢が示されています。
■ 総括
トヨクモ〈4058〉は、クラウド業界の中でも**「使いやすさ」を核とした差別化戦略**を徹底する稀有なSaaS企業です。
低チャーンレートと高利益率という強固な収益構造を維持しつつ、ITの裾野を広げることで、安定成長から次の拡大ステージへ移行しています。
同社の成長性・収益性・還元姿勢の三拍子が揃った経営体制は、長期的な投資対象としても注目されます。
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