タウンズ〈197A〉は、抗原検査キットを中心に体外診断(IVD)分野で国内トップクラスのシェアを誇るメーカーです。
「白金‐金コロイド」など独自技術を駆使し、高感度・高特異性を備えた製品を開発。2025年6月期は増収増益を達成し、粗利率も改善しました。
さらに、ERP導入・新工場建設・バイオベンチャー提携などに総額90億円を投資し、研究開発・生産・販売の三位一体強化を進行中。
FISCOレポートによると、2026年6月期には累進配当制導入を視野に入れ、持続的な成長基盤の構築を目指しています。
2025年11月21日に掲載されたタウンズ<197A>の企業分析
元レポートは下記の通りです。
タウンズ<197A>レポートPDF
出典元:FISCO
株式会社タウンズ(197A)
2026年6月期第1四半期決算の総括
2026年6月期第1四半期の業績は、前年同期比で大きく減速しました。
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売上高:2,368百万円(前年同期比 −63.1%)
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営業利益:547百万円(前年同期比 −85.4%)
この大幅な減少は、前年まで需要を押し上げていた
新型コロナウイルスや季節性インフルエンザの流行が大きく縮小したことが主因です。
タウンズは塩野義製薬と協業し、感染症領域の診断薬を中心に事業を展開しています。
製品競争力や開発・販売体制には強みがあるものの、今期は市場環境の急速な変化による調整局面となりました。
2026年6月期 通期業績予想
会社側は通期での回復を見込んでいます。
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売上高:20,769百万円(前期比 +11.5%)
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営業利益:8,323百万円(前期比 +0.7%)
2025年秋以降、インフルエンザの流行開始が例年より早いことから、
抗原検査キットを中心に需要が増加。これが通期業績の回復シナリオを支えています。
市場環境(流行状況)
東京都の定点観測におけるインフルエンザ患者数は、
2025年11月13日時点で「29」を突破し、流行目安の「10」を大きく上回る状況です。
また、隔年で流行する傾向がある B型インフルエンザの国内発生 も確認されており、
当面、抗原検査需要は高水準が続く見込みです。
なお、タウンズが予定している改良品の投入は「冬のピーク後」とされているため、
今期業績への直接的な寄与は限定的と見られます。
中期経営計画(2030年6月期まで)
タウンズは2030年6月期を最終年度とする中期経営計画を掲げており、
以下の数値目標を示しています。
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売上高:30,700百万円(CAGR +10.0%)
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営業利益:12,980百万円(CAGR +9.5%)
また、配当政策は「累進配当」を基本方針とし、
現時点での配当利回りは約6% と高水準に位置しています。
PER:5.8倍、ROE:40.7%
と、指標面では割安感と高収益性が際立っています。
株式レポートのポイントまとめ
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第1四半期は需要急減で業績は大幅悪化
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通期はインフル早期流行により回復を想定
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中期計画は年平均+10%の成長を見据える
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配当利回り約6%・ROE40%超と指標面は高評価
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感染症市場の変動が業績に直結する点がリスク
筆者コメント
タウンズは 「感染症市場の波に業績が大きく左右される」 という特徴が非常に明確な企業です。
今回の大幅減収も、需要の急速な縮小が一気に数字に反映されたかたちです。
その一方、
インフルの流行が再拡大したタイミングでは数字が一気に戻る
という好例が今期通期予想に表れています。
特に注目すべきは以下の点です。
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流行期の需給変動が売上に強く影響
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ROE40%超・PER5倍台の評価は魅力
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高配当(利回り約6%)も株主にとってプラス材料
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改良品の投入タイミングは今後の競争力に影響
というタイプの企業であり、
流行状況(インフル・感染症トレンド)を注視する必要が高い銘柄と言えます。
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2025年08月14日に掲載されたタウンズ<197A>の企業分析
元レポートは下記の通りです。
タウンズ<197A>レポートPDF
出典元:FISCO
タウンズ株式会社の事業戦略と将来展望
1. 会社概要と技術力の強化
タウンズ株式会社は、創業者の父である野中氏により1987年に設立され、IVD(In Vitro Diagnostics)製品を通じて人々の生活に安心と潤いを提供することを経営理念として掲げています。
本社兼工場は静岡県伊豆の国市に位置し、R&Dセンターは静岡県清水町に、東京オフィスは日本橋にあります。
抗原検査キットを主力製品とし、30年以上にわたる研究開発を通じて蓄積されたノウハウや強固な技術基盤を持っています。
2. 技術力の強化と開発体制
タウンズ株式会社は、協力体制やコア技術の開発を重視しており、研究者との協力体制が高い技術力の源泉となっています。
抗体関連技術や「白金-金コロイド」技術の開発を通じて、世界初の製品を多数開発しています。また、抗原検査製品の品質向上や開発体制の強化に注力し、高い感度と特異性を持つ製品供給を目指しています。
3. 業績と販売戦略
2025年6月期の業績では、売上高と各段階利益が前期比で増収増益となりました。
特に新型コロナ単品検査キットやコンボ検査キットの売上が増加し、粗利率が改善しました。販売体制はベテラン営業員を中心に構築され、国内トップのシェアを獲得しています。
将来展望では、技術力の向上と販売戦略の強化に注力し、持続的な成長を目指しています。
投資状況と将来展望
1. 投資内容と戦略
2025年6月期の投資は、無形固定資産投資で5億円、有形固定資産投資で44億円、戦略的出資で41億円、合計90億円を実施しました。
ERPシステム関連や新工場関連の投資、バイオベンチャーとの資本業務提携などが含まれます。将来展望としては、継続的な投資を行いながら、技術力の向上と成長戦略を展開していく予定です。
2. 2026年6月期の展望
2026年6月期の業績予想には、国内医療機関向けの感染症抗原検査キット市場規模の推移や主要製品の国内市場シェアに関する説明が含まれています。
株主還元の方針では、1株当たり配当28円を設定し、将来的には累進配当制を導入する計画です。
3. 重要事項
最後に、本レポートには投資勧誘や情報の正確性についての保証がないことが記載されています。投資に際しては慎重に検討する必要があります。
将来の展望にはリスクや不確実性が伴うことに留意する必要があります。
このように、タウンズ株式会社は技術力の強化と成長戦略に注力し、将来的な業績向上を目指して着実に事業展開を進めています。
投資家や関係者にとって注目すべき企業であり、今後の動向に期待が寄せられています。
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5.医薬品セクター株最新動向
2025年05月15日に掲載されたタウンズ<197A>の企業分析
元レポートは下記の通りです。
タウンズ<197A>レポートPDF
出典元:FISCO
タウンズ〈197A〉、抗原検査キットで堅調な成長を継続 ―技術力と積極投資が支える収益拡大基盤―
タウンズ〈197A〉およびグループ会社のTAUNS Laboratories, Inc.は、感染症臨床検査分野における高い技術力を背景に、2025年6月期第3四半期も堅調な業績を維持しました。
新型コロナウイルス単品・コンボ検査キットの販売が引き続き伸び、セールスミックス改善と原価低減によって利益率が向上。さらに70億円規模の設備・IT投資を実施し、生産効率の向上と研究開発力の強化を進めています。抗原検査技術の高度化と投資戦略が成長を支える同社の今後に注目が集まります。
1. 会社概要と事業内容
タウンズ株式会社は、感染症臨床検査用の抗原検査キットを主力とする企業であり、経営理念に「安心な毎日を支える診断技術を追求」を掲げています。
静岡県伊豆の国市に本社兼工場を構え、清水町のR&Dセンターおよび東京・日本橋のオフィスを拠点に展開。
30年以上にわたる研究開発実績を有し、独自の抗体関連技術と標識物の開発力を活かして、高精度かつ再現性の高い製品を提供しています。
2. 技術力と研究開発体制の強化
タウンズは「白金-金コロイド技術」や抗体精製など、独自技術を駆使して高感度・高特異性の検査キットを開発しています。
特に、再現性を重視した製品開発体制と大学・研究機関との連携によって、品質と信頼性の両立を実現。
こうした研究開発基盤は、抗原検査キット市場における競争優位性の源泉となっています。
3. 2025年6月期第3四半期業績の概要
TAUNS Laboratories, Inc.では前年同期比で増収増益を達成しました。
新型コロナ単品検査キットおよびコンボ検査キットの売上が好調に推移し、インフルエンザ検査キットの売上減をカバー。
セールスミックスの改善と原価低減効果により、粗利率・営業利益率ともに改善しました。
利益成長を支える基盤として、熟練営業チームによる販売強化策が成果を上げています。
4. 投資戦略と財務状況
2025年6月期には約70億円規模の固定資産投資を実施。
新工場関連の設備投資、ERPシステムなどのIT基盤整備を中心に、次世代生産体制の構築を進めています。
これにより、研究開発・製造・販売の一体的な効率化を実現し、将来の収益性向上が見込まれます。
貸借対照表では流動資産・固定資産ともに堅調で、財務体質の安定が確認されています。
5. 今後の展望
今後も感染症検査市場の安定需要を背景に、国内外でのシェア拡大を目指す方針です。
2026年6月期に向けては、国内医療機関向け市場の拡大に加え、バイオベンチャーとの協業を通じて新規検査技術の開発にも注力。
また、株主還元策として1株あたり28円の配当を予定し、将来的には累進配当制の導入も検討しています。
タウンズグループは、研究開発への積極投資と生産体制の強化により、持続的な成長を目指す注目企業です。
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