セグエグループ〈3968〉は、サイバーセキュリティとITインフラの統合ソリューションを展開する企業。
2025年12月期中間期に営業利益97%増を達成し、過去最高を更新しました。
中期経営計画「Segue300」のもと、M&Aや海外進出でさらなる成長を狙います。
2025年10月20日に掲載されたセグエグループ<3968>の企業分析
元レポートは下記の通りです。
セグエグループ<3968>レポートPDF
出典元:FISCO
セグエグループ〈3968〉—サイバーセキュリティ事業が成長を牽引、営業利益97%増で過去最高を更新
概要
セグエグループ〈3968〉は、サイバーセキュリティおよびITインフラに特化したソリューション企業です。
2025年12月期中間期では、売上高・営業利益ともに過去最高を更新。主力のVAD(バリュー・アッド・ディストリビューション)事業が業績をけん引しました。
今後は中期経営計画「Segue300」を軸に、M&Aと海外展開による成長加速を図ります。
1. 事業概要
セグエグループは、ネットワークインフラおよびセキュリティ製品の販売・構築・保守を中心に、ITライフサイクル全般を支援する企業です。
1995年の設立以来、「顧客とともに成長する」ことを理念に、以下4つの事業を展開しています。
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VAD事業:セキュリティ製品・ネットワーク機器・ソフトウェアライセンスの卸販売
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システムインテグレーション事業:ITインフラ・セキュリティシステムの設計構築および運用支援
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自社開発事業:ソフトウェアやクラウド基盤の自社プロダクト開発
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海外ビジネス事業:東南アジアを中心に海外市場での展開を推進
特にVAD事業では、国内外のセキュリティ製品を取り扱い、豊富なベンダーラインナップを武器に安定的な収益を確保しています。
2. 業績動向
2025年12月期中間期業績
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売上高:10,000百万円(前年同期比+18.9%)
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営業利益:685百万円(同+97.5%)
VAD事業において大型案件の受注が寄与し、売上・利益ともに大幅増となりました。
VAD単体の売上高は5,294百万円(同+11.6%)と堅調で、粗利率も改善傾向にあります。
財務状況
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総資産:16,913百万円(前年同期比+)
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自己資本比率:24.1%(前年同期比+2.2pt)
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流動比率:120.9%
自己資本比率は依然としてプライム平均(31.4%)を下回るものの、安全性・流動性は良好。成長投資を支えられる水準を維持しています。
3. 通期見通し(2025年12月期)
通期では、さらなる増収増益を見込んでおり、業績予想を上方修正しました。
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売上高:24,800百万円(前期比+32.5%)
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営業利益:1,512百万円(同+110.0%)
下期には、VAD事業における超大型案件の売上計上が見込まれており、通期業績を大きく押し上げる要因となります。
また、受注残高の高水準が継続しており、進捗率は売上高で約40%、営業利益で約45%に達しています。
4. 中期経営計画「Segue300」と成長戦略
セグエグループは中期経営計画「Segue300」を掲げ、2026年12月期に売上高260億円・営業利益18億円を目標としています。
主要施策
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VADビジネスの拡大:セキュリティ領域での新規ベンダー追加・販売チャネル強化
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M&A戦略:国内外の有力IT企業との資本・業務提携を推進
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人材投資:営業・技術職の積極採用と研修制度の拡充
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海外市場展開:タイ・ASEAN地域への進出強化
サイバーセキュリティ需要の拡大を背景に、同社は企業のデジタルトランスフォーメーションを支える存在として成長を続けています。
5. 株主還元策
株主還元方針として、配当性向50%を基準に増配を継続しています。
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2024年12月期:年間配当11.0円(前期比+1.0円)
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2025年12月期:年間配当13.0円(前期比+2.0円)予定
また、QUOカードによる株主優待制度も実施しており、個人投資家層の拡大を図っています。
安定的な利益成長とバランスの取れた資本政策を重視する姿勢が明確です。
6. 今後の展望
セグエグループは、サイバーセキュリティを中心に高い成長性を維持しており、
2025年後半以降は大型案件の寄与や海外展開の拡大でさらなる業績上振れが期待されます。
また、M&Aを通じて事業領域の多角化と収益基盤の拡張を図る方針です。
まとめ
セグエグループ〈3968〉は、VAD事業の拡大を軸に2025年12月期中間期で過去最高の売上・利益を記録。
中期経営計画「Segue300」に基づき、サイバーセキュリティ・クラウド・海外の3領域で成長を加速しています。
堅調な財務基盤と継続的な株主還元を背景に、今後も安定した成長が期待される企業です。
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