No.1(3562)は、中小企業向けのOA機器や情報セキュリティ機器の提供を軸に、ストック型サービスとM&Aを組み合わせて事業拡大を続ける企業です。
2026年2月期中間期は売上・利益ともに過去最高を更新し、新規子会社の寄与や人材投資による営業力強化が顕著に表れています。
本記事では、最新決算データをもとに、同社の業績、事業モデル、M&A戦略、中期計画「Evolution2027」のポイントをわかりやすく整理します。
- 1 2025年11月18日に掲載されたNo.1<3562>の企業分析
- 2 2025年06月11日に掲載されたNo.1<3562>のレポート要約
- 3 2024年12月04日に掲載されたNo.1<3562>のレポート要約
2025年11月18日に掲載されたNo.1<3562>の企業分析
元レポートは下記の通りです。
No.1<3562>レポートPDF
出典元:FISCO
No.1(3562)企業分析レポート|業績・将来性を徹底分析|中期計画「Evolution2027」で描く成長戦略とは
No.1(3562)は「日本の会社を元気にする一番の力へ。」を掲げ、全国の中小企業向けにOA機器・情報セキュリティ機器・ITインフラの企画・販売・保守を手掛ける企業です。2026年2月期中間期も順調に業容を拡大しており、人材育成への投資や積極的なM&Aが業績を押し上げています。
特にストック型サービス「No.1ビジネスサポート」の強化が進んだことで、収益基盤がより安定化。今後の成長戦略にも期待が高まっています。
1. 会社概要
No.1 は、中小企業向けに複合機、ビジネスフォン、PC、セキュリティ機器など、オフィス周りのIT環境を一括で提供する企業です。
創業以来、OA機器販売から事業を拡大し、現在は 販売(フロー)+ストック型サービス の二軸で収益モデルを構築しています。
強み
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全国の中小企業への幅広い販売網
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情報セキュリティ機器とOA機器のクロスセル
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ストック型サービスの積み上げ
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M&Aによる顧客基盤の急拡大
2. 2026年2月期 中間期の業績
中間期の連結業績は以下の通りです。
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売上高:7,655百万円(前年比+12.2%)
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営業利益:590百万円(前年比+23.1%)
成長要因
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人財育成投資による営業力向上
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セキュリティ機器の販売が好調
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新規連結した3社の貢献(アイ・ステーション、進々堂商光、LGIC)
売上・利益ともに過去最高の更新ペースとなっています。
3. 2026年2月期の通期業績予想
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売上高:17,921百万円(+26.1%)
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営業利益:1,300百万円(+25.1%)
中間期の好調な進捗に加え、M&A子会社の通期寄与が見込まれることから、目標達成は十分可能とされています。
4. 主なM&Aとシナジー状況
① アイ・ステーション子会社化(2025年7月)
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法人向け携帯端末・新電力・蓄電池の販売
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顧客基盤:約25,000社
→ No.1の顧客(約16,000社)と合わせ 41,000社へ拡大
② 進々堂商光の子会社化(2025年9月)
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滋賀および宮城へ新規進出
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約3,000社の顧客基盤
→ エリア拡大とクロスセルが可能に
③ LGICの子会社化(2025年10月)
- ネットワーク/ITインフラ構築
→ 技術力を取り込み、全国展開可能なIT基盤を強化
5. 中期経営計画「Evolution2027」
2024年4月に公表された中期計画では以下を掲げています。
2027年2月期 目標
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売上高:168億円
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営業利益:18.3億円
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ROE:20%以上
2030年 目標(Vision2030)
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売上高:240億円
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営業利益:34億円
重点施策
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M&Aによる領域拡大
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ストック型サービスの比率引上げ
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経営基盤の強化(人材投資・営業力強化)
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事業の再構築と高収益化
6. 株主還元策
2026年2月期の年間配当は 1株あたり36円(+1円増配)。
さらに、300株以上保有の株主向けにQUOカードやデジタルギフトを提供する株主優待も開始されました。
株主還元の強化姿勢が明確になっています。
総括
No.1 は、中小企業向けIT支援という「需要が底堅い市場」を軸に、営業力強化とM&Aによる顧客基盤拡大で着実に成長中です。
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ストック型サービス比率の高まり
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M&Aによる事業・地域拡大
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人材投資による営業力向上
これらが揃っており、2027年までの中期計画達成も十分視野に入っています。
筆者コメント(TOITOI Finance 視点)
No.1 は「中小企業のIT化」という大きなテーマを背景に、ストック型サービスを軸に強く伸びていくタイプの企業だと感じました。
特に、2025年以降のM&Aによる顧客基盤の広がりはかなり強力で、41,000社という規模は中小のOA/セキュリティ市場では相当な存在感です。
個人的にポイントだと思うのは、
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単価の高いセキュリティ商材の伸び
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ストック収益比率が上昇していること
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M&Aの多くが実需の企業でシナジーが明確
この3点です。
中小企業のIT投資は景気悪化でも落ちにくいため、循環性が強いセクターより長期で評価されやすいところも魅力です。
今後は、M&A後のPMI(統合作業)がどれほど進むかが収益フェーズへの鍵と感じます。
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2025年06月11日に掲載されたNo.1<3562>のレポート要約
元レポートは下記の通りです。
No.1<3562>レポートPDF
出典元:FISCO
企業調査・分析レポート
要約
2025年2月期は増収減益ながら計画を上回る着地。成長加速に向けた先行費用を積極投入。
会社概要
株式会社No.1は、情報セキュリティ機器の企画開発・製造・販売を主な事業とし、OA関連商品の販売や保守事業も行っている。
中小・零細企業を主な顧客とし、業容を拡大してきた。
企業特長
同社は顧客接点とメーカー機能を生かしたマーケットイン型製品の開発・販売に強みを持ち、プラットフォーム型ビジネスを展開している。
これにより、様々な商材とのシナジーを可能とし、収益モデルの構築に成功している。
業績推移
2025年2月期の業績は増収減益であり、売上高や営業利益は右肩上がりに推移している。
自己資本比率やROEも安定しており、財務基盤は良好である。
決算概要
2025年2月期の決算は期初予想を上回る着地を果たし、先行費用の積極投入やM&A、業務提携により事業領域の拡大及び基盤強化に取り組んでいる。
主なトピックス
同社はソフトウェア受託開発子会社化や特許技術を有する企業との業務提携など、新たな事業展開に成功している。
M&Aや業務提携を通じて、新たな事業領域への投資を行い、事業基盤の強化に取り組んでいる。
業績見通し
2026年2月期の業績予想は売上高が増加し、業績は順調に拡大する見通しである。成長戦略の成功と収益性の向上が期待される。
中期経営計画「Evolution2027」の方向性
同社は2024年4月に公表された中期経営計画「Evolution2027」に基づき、構造改革、事業拡大、収益構造の安定化に注力している。
Vision2030を掲げ、売上高240億円、営業利益34億円を目指す。
株主還元策
同社は株主への還元策として、配当増加や株主優待制度の導入を行っており、中小企業を中心に事業拡大を目指し、市場への影響力を拡大する計画を立てている。
このように、株式会社No.1は安定した業績推移と積極的な事業展開を行い、将来性の高い企業として注目されている。
中期経営計画や株主還元策の実施により、成長戦略の成功が期待される。
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【関連記事】決算書の読み方・分析方法|初心者でも「企業の実力」を見抜く完全ガイド
2024年12月04日に掲載されたNo.1<3562>のレポート要約
元レポートは下記の通りです。
No.1<3562>レポートPDF
出典元:FISCO
株式会社No.1の業績と展望を徹底解説
企業概要と特長
株式会社No.1(コード:3562)は、全国の中小・零細企業を主な対象とした情報セキュリティ機器の企画開発・製造・販売やOA関連商品の販売を手掛けています。
最近では、顧客接点を生かしたストック型ビジネスの比重を高めるために、月額課金によるコンサルティングサービス「No.1ビジネスサポート」の強化に注力しています。
同社の成長メカニズム及び収益モデルについては、同社の優位性を示唆しており、将来性が期待されています。
業績推移と決算概要
2025年2月期上期は、先行費用を積極投入しながらも、増収及び営業増益を確保するなど、業績は順調に推移しています。
同期の連結業績においても増収増益が確認され、2025年2月期の業績予想も発表されています。
また、2025年2月期上期の決算概要や総括も提示され、財務面は安定していることが示されています。
主なトピックスと業績見通し
M&Aや業務提携による成長戦略が示されており、事業基盤の強化が重要視されています。
2025年2月期の業績予想では、増収減益を見込むものの、株主還元策も含めた戦略が示されています。
また、中期経営計画「Evolution2027」の方向性では、長期ビジョンや中期経営計画の位置付けが詳細に述べられ、企業価値向上に向けた重点戦略が提示されています。
株式会社No.1デジタルソリューションの業績と将来展望
グループ会社概要と各事業の概要
No.1デジタルソリューションは、3054との合弁会社であり、2020年6月に子会社化されました。
主要な子会社には株式会社アレクソンやOZ MODE株式会社があり、2024年10月にはS.I.Tを子会社化し、多様な情報通信端末やWebサービスを提供しています。
主力商材はセキュリティ関連、サーバー関連、ホームページなどであり、高付加価値商材に注力しています。
収益モデルと業績推移
同社の収益モデルはフロー型収益とストック型収益に分かれ、ストック型収益の強化に注力しています。
業績推移では、売上高や営業利益率が右肩上がりに増加し、安定した財務基盤を維持しています。ストック型収益の拡大や業績の順調な拡大が続いており、将来の成長が期待されています。
企業連携と資本業務提携による展望
子会社NDSとハイパーの資本業務提携
子会社であるNDSとハイパーが資本業務提携を締結し、新たな顧客層の開拓を目指しています。
また、SAAFホールディングスの子会社であるサムシングとの協業やデジタル・コネクト及びBlue Tiger Consultingとの業務提携も行われ、市場競争力の向上を図っています。
業績見通しと株主還元策
2025年2月期の業績予想と中期経営計画
2025年2月期の業績予想では、増収ながら一時減益が見込まれ、長期ビジョンや中期経営計画の方向性に基づいた成長が期待されています。
2025年2月期の年間配当を増配し、株主優待制度を導入するなどの株主還元策も積極的に行われ、株主価値の向上に努めています。
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