レーザーテック株式会社は、日本を代表する半導体検査装置メーカーです。
世界中の半導体メーカーに高性能な検査装置を提供しており、その技術力と品質の高さは業界内でもトップクラス。
また、同社は東証プライム上場企業としても注目されており、グローバル展開を進めながら安定した成長を続けています。
本記事では、レーザーテックの魅力や強みをわかりやすく解説します。
世界をリードする半導体検査装置企業
レーザーテックが世界中から高い評価を受けている理由は、その製品性能の高さと独自技術の確立にあります。
同社の半導体検査装置は、微細化・高精度化が進む最先端プロセスに欠かせない存在。
特にフォトマスクやウエハの欠陥検査装置は、世界中の大手半導体メーカーに採用されており、その実績は圧倒的です。
また、長年にわたって蓄積されたノウハウと研究開発力によって、半導体製造の効率化・品質向上にも貢献。
まさに「日本発、世界基準の技術企業」といえます。
レーザーテック(6920)2026年6月期 1Q 決算概要
■ 業績ハイライト(2025年7月〜9月)
| 項目 | 数値 | 前年同期比 |
|---|---|---|
| 売上高 | 541.7億円 | +47.5% |
| 営業利益 | 267.2億円 | +67.9% |
| 経常利益 | 271.4億円 | +113.2% |
| 四半期純利益 | 190.5億円 | +113.4% |
➡ 過去最高水準の利益率を維持。
AIサーバー用GPUやHBM(広帯域メモリ)向け需要が牽引し、EUV関連検査装置の出荷も堅調。
一方で、EV市場の減速によりパワー半導体関連の装置はやや低調。
■ 製品別売上
| 区分 | 売上高 | 前年同期比 |
|---|---|---|
| 半導体関連装置 | 417.5億円 | +62.6% |
| その他装置 | 2.1億円 | −80.2% |
| サービス | 122.2億円 | +22.5% |
| 合計 | 541.7億円 | +47.5% |
➡ 半導体関連装置が全体の約77%を占め、依然として主力。
EUV関連の検査装置に対する世界的需要が続いており、特に米国・韓国・台湾向け販売が伸長。
■ 財務状況
-
総資産:3,092億68百万円(前期末比▲203億円)
-
純資産:2,059億円
-
自己資本比率:66.6%(安定水準)
-
現金および現金同等物:686億円(▲174億円)
➡ 主に配当金支払(193億円)と自己株買い(約39億円)により現金が減少。
■ 通期見通し(変更なし)
| 項目 | 予想値 | 前期比 |
|---|---|---|
| 売上高 | 2,000億円 | ▲20.5% |
| 営業利益 | 850億円 | ▲30.8% |
| 経常利益 | 850億円 | ▲28.8% |
| 当期純利益 | 600億円 | ▲29.1% |
| 1株利益 | 665.75円 | − |
➡ 前期がEUV投資ピークだった反動で、減収減益見通し。
ただし、AI関連投資継続により中長期の成長余地は大きく、受注環境は回復基調とされる。
※本記事の数値は、レーザーテック株式会社が2025年10月31日に公表した「2026年6月期 第1四半期決算短信(連結)」に基づいています。
出典:公式IR資料はこちら
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日本発のレーザー技術で革新を続ける
レーザーテックは、レーザー光学技術をベースにした装置開発で業界を牽引してきました。
特に、次世代半導体の製造に不可欠なEUV(極端紫外線)関連技術では、早期から研究開発に取り組み、実用化を実現したことで世界的に注目を集めています。
このように、同社は研究開発投資を惜しまない姿勢を貫いており、今後も日本発の技術革新をリードし続ける存在です。
米国との連携でグローバル展開を加速
レーザーテックは日本国内だけでなく、米国をはじめとした世界各地の企業と連携しながら、技術開発や製品提供をグローバルに展開しています。
半導体検査装置分野は技術進化のスピードが非常に速く、各社が日々競争を続けています。
その中で、レーザーテックは海外パートナーとの協力体制を強化し、新たな製品開発や市場拡大をスムーズに進めています。
こうした国際的な連携が、同社の高い信頼性と存在感を支えています。
業績と株価の関係
レーザーテックの業績は株価と密接に連動しています。
高い技術力に裏打ちされた業績が市場で評価されることで、株価も決算・受注・業界サイクルに連動する傾向があります。
もちろん、市場環境や為替動向などの外部要因によって株価は変動しますが、投資家にとっては決算内容や新製品発表が注目ポイントとなります。
そのため、最新のIR情報やニュースをチェックしておくことが重要です。
製品別売上と市場動向
レーザーテックの主力製品である半導体検査装置は、世界的な需要の高まりを背景に好調な売上を維持しています。
特にEUV工程向けの検査装置(マスクブランク/パターン検査)は、次世代半導体の製造工程に欠かせない存在として需要が拡大中。
一方で、他分野の製品は景気動向や競合他社の動きに影響を受けやすく、バランスの取れたポートフォリオ構築が今後の課題といえます。
これらの動向を把握することで、より的確な投資判断が可能になります。
配当政策と株主還元
レーザーテックは、安定した業績を背景に継続的な配当を実施しています。
配当水準や還元方針は業績や財務状況によって変動しますが、株主へのリターンを意識した姿勢がうかがえます。
最新の配当金や株主優待に関しては、公式IRサイトや株主総会資料で確認できます。
中長期での成長と株主還元の両立を目指す企業姿勢が、投資家から高く評価されています。
業界内での地位と競争力
レーザーテックは、半導体検査装置の分野で世界トップクラスのシェアを維持しています。
日本企業としての精密技術と、独自開発による装置性能の高さがその競争優位を支えています。
同社の装置は、国内外の大手半導体メーカーで広く採用されており、グローバル市場でも確固たる地位を確立。
業界ランキングでも常に上位に位置し、研究開発型企業としての存在感を発揮しています。
レーザーテックが注目される理由
レーザーテックがここまで注目される理由は、単なる業績の良さだけではありません。
同社が提供する技術・製品は、半導体産業の進化を支える基盤技術であり、業界全体の成長と密接に関係しています。
株式市場でも長期的な成長期待が高く、国内外の投資家から注目を集めています。
投資家必見!レーザーテックの半導体検査装置
レーザーテックは、半導体検査装置の分野で世界をリードする日本企業です。
特に、EUV(極端紫外線)リソグラフィ工程で使用されるマスクブランク検査装置やパターン検査装置では、競合がごくわずかで、参入障壁が非常に高いとされています。
これらの装置は、半導体の高性能化・微細化を支える重要な技術であり、同社は世界中の大手半導体メーカーに装置を供給しています。
そのため、EUV露光の普及が進むほど、レーザーテックの存在感は一層高まります。
レーザーテックが提供する検査装置は、歩留まり向上や欠陥分析など、製造プロセスの品質を担保する要となる領域を支えています。
同社の技術力は、投資家や業界関係者からも高く評価されています。
EUV(極端紫外線)技術とは?
EUV(Extreme Ultraviolet)技術とは、半導体の製造過程で使われる極めて短い波長(13.5nm)の光を用いて、微細な回路パターンを描く先端技術です。
より小さな回路を形成できるため、チップの高性能化・省電力化を実現します。
レーザーテックは、このEUVプロセスで使用されるフォトマスク(光を通す原板)の欠陥を検出するための装置を開発。
その検査精度は極めて高く、世界の主要半導体メーカー(TSMC・サムスン・インテルなど)が導入しています。
EUV関連投資が進む限り、レーザーテックの需要も拡大が期待されます。
光学検査装置の進化と将来性
レーザーテックの技術は、単なる顕微鏡ではなく、光学・画像処理・AI解析を統合した精密検査技術として進化を続けています。
微細欠陥をナノメートル単位で検出し、解析結果を自動でデータ化する装置は、次世代半導体製造に欠かせません。
将来的には、EUVの次となるHigh-NAリソグラフィ対応検査装置の需要が見込まれており、同社はすでに開発投資を進めています。
検査工程の重要性が高まる中、レーザーテックの成長余地は依然として大きいと考えられます。
投資家から注目される理由
レーザーテックが投資家に注目される理由は、主に以下の3点です。
-
EUV検査装置の独占的ポジション
→ 世界で競合がほとんど存在せず、技術参入障壁が極めて高い。 -
設備投資サイクルに連動した成長性
→ 半導体市場が拡大する局面で受注・売上が急増。 -
高収益構造(営業利益率40%前後)
→ 高付加価値装置ゆえ、利益率が極めて高い。
株式市場では、こうした独自性を背景に長期的な成長期待が根強く、
決算発表や新技術発表のたびに注目が集まります。
環境・サステナビリティへの取り組み
レーザーテックは、製品開発の段階から省エネルギー設計や材料リサイクル性の向上を重視しています。
また、社員教育・社会貢献・ガバナンスにも力を入れ、企業としての持続的成長を目指しています。
このような姿勢は、単なる「技術企業」から一歩進んだ、社会的責任を果たすグローバル企業としての評価にもつながっています。
まとめ:レーザーテックは日本が誇る技術企業
レーザーテックは、独自の光学技術と研究開発力を武器に、世界の半導体産業を支える企業です。
EUV関連技術をはじめ、今後の半導体微細化を牽引する存在として、長期的な成長が期待されています。
その業績・技術力・環境意識のすべてが高水準にあることから、今後の半導体サイクルを左右するキー銘柄のひとつといえるでしょう。
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