マクセル株式会社は、電池・機能性部材料・光学システムなどを軸にアナログコア技術で世界を支える総合メーカーです。
エネルギー分野の好調を背景に、2025年3月期は堅調な増収増益を達成。
中期経営計画「MEX26」では、2027年に売上高1.5兆円・営業利益120億円を目標に、成長分野への集中投資と海外展開を加速しています。
また、配当性向30〜40%を目安に株主還元にも積極的で、総還元性向180%を達成するなど企業価値向上への姿勢が鮮明。
アナログ技術を武器に、エネルギーと機能性材料を融合させた次世代製品で、持続的な成長を目指しています。
2025年08月21日に掲載されたマクセル<6810>のレポート要約
元レポートは下記の通りです。
マクセル<6810>レポートPDF
出典元:FISCO
マクセル〈6810〉──アナログ技術で次代を拓く総合メーカー 成長投資と還元強化で中期計画「MEX26」を加速
企業概要
マクセル株式会社は、長年培ってきた「アナログコア技術」を基盤に、エネルギー、機能性部材料、光学・システム、ライフソリューションなどの分野で事業を展開しています。
乾電池、リチウムイオン電池、産業用テープなどの化学系製品に加え、光学レンズや医療機器関連部材といった高付加価値製品も展開。
近年は「エネルギー×素材×光学」を融合させた新領域への展開も進めています。
業績動向
2025年3月期は、エネルギー分野の好調に支えられ、堅調な増収増益を実現しました。
セグメント別では、電池などのエネルギー事業が収益をけん引し、機能性部材料や光学システム事業も安定した成長を維持しています。
2026年3月期も引き続き成長が見込まれており、海外売上高比率の上昇が利益率の改善につながる見通しです。
セグメント構成比のバランスが良好で、外部環境の変化にも強い経営基盤が確立されています。
中期経営計画「MEX26」
同社は中期経営計画「MEX26」において、2027年3月期までに
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売上高:1兆5,000億円
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営業利益:120億円
を目標に掲げています。
重点テーマは以下の3点です。
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成長分野への集中投資(次世代電池・高機能素材・光学分野)
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海外市場の強化(アジア・欧州・北米での事業拡大)
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企業価値の最大化と還元の充実
研究開発への積極投資と並行し、環境・医療・エネルギー分野の新製品投入を通じて、中長期的な収益構造の強化を目指しています。
セグメント別動向
2026年3月期第1四半期の業績では、エネルギー事業が好調で増収増益を達成。
光学・システム事業は一時的に減収となったものの、通期では堅調な回復が見込まれています。
全体として、セグメント間の収益バランスが良く、中期的な成長シナリオは順調に進行しています。
株主還元方針
マクセルは株主還元にも積極的で、2025年3月期の総還元性向は180%を達成。
配当性向30〜40%を目安としつつ、自己株式取得を組み合わせた総合的な還元を実施しています。
2026年3月期の1株当たり配当金は50円を予定しており、株主との利益共有を重視した経営姿勢がうかがえます。
今後の展望
アナログコア技術をベースに、エネルギー・機能性材料・光学の融合による新たな市場創出を目指しています。
環境対応型の電池技術や自動車・医療分野への応用展開が進めば、収益の柱がさらに拡大する見通しです。
中期計画「MEX26」で掲げた数値目標に向け、持続的な利益成長と資本効率の向上を両立させる戦略が注目されます。
筆者コメント
マクセルは、派手さはないものの「堅実な技術企業」としての強みを確実に積み上げています。
特に、エネルギー事業を中心にした安定収益構造と、光学・素材技術の応用展開は長期的な競争力につながる部分です。
また、配当性向・総還元性向ともに高水準を維持しており、株主還元姿勢も明確。
日本企業の中でも珍しく、成長投資と株主利益を両立させている点が評価できます。
中長期の安定成長株として注目に値する一社と言えるでしょう。
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