2025年12月の東京株式市場は、日銀の利上げ実施と米FRBの利下げ継続という、日米で逆方向の金融政策が交錯するなか、日経平均株価が5万円台を維持して年末を迎えたのが最大の特徴でした。
月初は日銀の利上げ観測をきっかけに急落する場面がありましたが、米国の利下げ期待や円安基調を背景に半導体・AI関連株が持ち直し、指数は高値圏でのもみ合いへと移行しました。
12月は大きく上昇する月ではなく、10月の急騰、11月の調整を経て「高値を固めた月」と位置づけられます。
日銀会合・FOMC・米ハイテク株動向といった重要イベントをすべて消化しながら、日経平均は戦後初となる5万円台を維持して大納会を通過。
2026年相場へ向けた土台づくりが進んだ1カ月となりました。
全体動向まとめ(12月相場の構図)
相場テーマ
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日銀利上げ × 米FRB利下げ
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半導体・AIの調整と再評価
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金利上昇を背景としたセクター分断
相場構図
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月初:利上げ警戒で急落
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月中:イベント通過で買い戻し
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月末:薄商いのなか高値圏を維持
主役セクター
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半導体・AI(値動き大)
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銀行・保険(利上げメリット)
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輸出関連(円安恩恵)
重荷となった要因
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日銀利上げによる長期金利上昇
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AI投資鈍化への警戒
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年末の薄商い・利益確定売り
下支え要因
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米利下げ継続によるグローバル金融相場
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円安基調の継続
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押し目買い需要の根強さ
週別サマリー(内部リンク想定)
第1週(12/1〜6)
日銀利上げ観測で急落 → 米利下げ期待で急反発
日銀総裁発言をきっかけに利上げ警戒が一気に強まり、不動産・内需株が急落。
一方、米利下げ観測を背景に半導体・AI株が持ち直し、指数は5万円台を回復。
金融政策の綱引きが鮮明になった週。
➡ 詳細:2025年12月第1週 市況
第2週(12/8〜13)
FOMC通過、TOPIX優位が鮮明に
FOMCでの利下げ決定は想定内と受け止められ、材料出尽くしの売りも発生。
半導体は伸び悩む一方、銀行・内需・バリュー株に資金が流入し、TOPIXは史上最高値を更新。
指数よりもセクター選別が重要な局面へ。
➡ 詳細:2025年12月第2週 市況
第3週(12/15〜20)
AI投資懸念と日銀会合前の調整、イベント通過で反発
米国でのAI投資鈍化懸念を受け、半導体・AI株が大きく調整。
日銀利上げ決定は「想定内」と受け止められ、イベント通過後は買い戻しが進行。
ボラティリティの高い週。
➡ 詳細:2025年12月第3週 市況
第4週(12/22〜30)
半導体主導で高値圏維持、大納会で5万円台を死守
米ハイテク株高と円安を追い風に週初は上昇。
クリスマス休暇による薄商いのなかでも大きく崩れず、年内最終取引では5万円台を維持。
「高値圏で崩れなかった」こと自体が評価された週。
➡ 詳細:2025年12月第4週 市況
初心者向け|12月相場の重要キーワード
日銀利上げ(想定内)
→ 金融株に追い風、グロース株には逆風だが、サプライズなしで市場は安定。
米利下げ継続
→ 世界的な金融相場を支え、日本株の下値を下支え。
薄商い
→ 年末特有の参加者減少。値動きは荒れやすいがトレンドは続きにくい。
セクター分断
→ 半導体・AIは乱高下、銀行・バリューは安定という明確な色分け。
月間総括と2026年への視点
12月相場は、大きく上昇する月ではなく、5万円台を「定着させた月」でした。
日銀利上げ、FOMC、米ハイテク動向という主要イベントをすべて消化したうえで、高値圏を維持できた点は、相場の底堅さを示しています。
一方で、半導体・AI株の値動きは荒く、「テーマに乗れば勝てる相場」から「選別しなければ取れない相場」への移行も鮮明になりました。
2026年に向けては、
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米利下げのペース
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日銀の追加利上げ時期
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円安基調の持続性
が相場の方向性を左右する最大の焦点となります。
高値警戒と成長期待が共存する環境下では、分散・押し目・リスク管理を前提とした戦略が引き続き重要となりそうです。