2025年4月の株式市況まとめ|関税・為替・半導体で乱高下、月末は7連騰で巻き返し

2025年4月の東京株式市場は、政策×為替×半導体の三重奏で激しく振れました。月前半は米中の相互関税や為替急変で歴代級の下げ幅と上げ幅が同じ週に出現する異例の乱高下。
中盤は関税ヘッドラインと海外ハイテク決算に翻弄され、後半は米株高・円安・関税緩和期待が重なって一気にリスクオン、GW直前には日経平均が7日続伸(1年8か月ぶり)と強さを見せました。
半導体・自動車など輸出主力が指数を牽引し、イベント前の持ち高調整と押し目買いがせめぎ合うイベント相場の色合いが濃いひと月でした。


月間ハイライト

  • 乱高下の前半/巻き返しの後半:4/7に▲2,600円超、4/10に+2,800円超など極端な値幅 → 月末は7連騰で3万6千円台回復。

  • 関税ヘッドラインが主役:米中の応酬 → 一部停止・緩和示唆で真逆の値動き。

  • 為替の振れ:円高局面では輸出株に逆風、円安転換で自動車・電機がリード。

  • 半導体の明暗:ASMLの受注鈍化で警戒→TSMC好決算で安心感、国内装置・部品に買い戻し。

  • 需給面:連騰局面では窓埋め進行と売り方の買い戻しが上昇を加速。


週別サマリー(4/7–5/2)

第1週|史上級の乱高下:関税一発で地合いが転ぶ

  • 4/7に日経平均が−7.8%、翌日+6.0%、4/10は+9.1%と歴代級の振れ。

  • 米中の相互関税→リスクオフ全面安/米が一部関税停止→先物主導の買い戻し集中

  • 半導体・自動車・銀行が日替わりで主役に。

➡ 詳細:2025年4月第1週市況まとめ|関税リスクと円高懸念が直撃、日経平均が歴代級の上下動

第2週|関税×半導体決算×為替で往来

  • 週前半は自律反発+米株高で続伸、自動車・半導体が牽引。

  • 4/16は追加関税や輸出規制懸念、ASML減速で半導体中心に反落

  • 4/17以降は為替議論なし(円安)+TSMC好決算で持ち直し。

➡ 詳細:2025年4月第2週市況まとめ|日本株は外部要因に敏感 関税・円安・半導体がカギ

第3週|前半弱・後半強:米株急伸と円安で3日続伸

  • 前半は円高・米株安で続落。

  • 後半は米株高・円安・関税緩和期待が重なり、3万5,700円台へ。

  • 輸出関連に資金回帰、投資家心理が慎重→前向きへ改善。

➡ 詳細:2025年4月第3週市況まとめ|日経平均3万5700円台回復、為替と米中関税政策がカギ

第4週|1年8か月ぶりの7連騰達成

  • 米株高・円安、国内決算・自社株買いも支援し、3万6,800円近辺まで回復。

  • 連休前の戻り売りを窓埋め完了→売り方の買い戻しが吸収、上昇継続。

  • 関税交渉の進展期待がリスク許容度を押し上げ

➡ 詳細:2025年4月第4週市況まとめ|日経平均7日続伸 関税摩擦緩和期待と円安が追い風


セクター&主力銘柄の動き

  • 半導体:前半は受注鈍化報道で調整/TSMC好決算で後半は買い戻し。東エレク、アドテスト、TDK、村田、SCREENに資金回帰。

  • 自動車・電機(輸出)円安転換と関税緩和観測でトヨタ、ホンダ、デンソー、ソニーGなどが上昇トレンドへ。

  • 銀行:金利観測と地合い連動で往来。強弱は米金利次第。

  • 内需・ディフェンシブ:荒い地合いでは一時的な逃避先に(医薬・食品・小売)。後半は相対的に出番減。


初心者向け:今月よく出たキーワード

  • 関税:輸入品にかかる税金。引き上げ=輸出企業に逆風/緩和・延期=株高要因

  • 円高・円安:1ドルあたりの円の値段。円安は輸出企業の追い風、円高は逆風

  • 乱高下:短期で大幅な上げ下げが交錯。ニュース×先物×需給で振れ幅が拡大。

  • 窓埋め:ギャップ(窓)を後日価格が埋めに行く現象。達成感→買い戻しを誘発しやすい。

  • 半導体サイクル:受注・在庫・設備投資の循環。海外大手の決算が日本株にも直結


4月総括と5月の注目点

総括:関税ヘッドラインと為替の振れが値幅を極大化。前半のショックを後半の円安+米株高+交渉進展期待で取り返し、7連騰で月を締めた。半導体・輸出主力が指数ドライバー、イベント前後は持ち高調整と押し目買いが交錯するイベント相場を再確認。

5月の注目材料

  • 通商交渉の続報(関税の最終着地)。

  • 為替(ドル円)の方向性と米金利。

  • 国内決算・自社株買い(ガイダンスと想定レート)。

  • 半導体大手のカレンダー決算(需要・在庫・装置投資の見通し)。

投資スタンス

  • ヘッドラインで振れた後は支持帯・窓・出来高帯を確認して押し目管理。

  • 輸出主力は為替感応度と想定レートのチェックを最優先。

  • 半導体は海外大手の受注・在庫コメントで短期の流れが変わる前提。

  • イベント前はポジション軽め、結果次第で素早く再配置。

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