ジェイ・エス・ビー<3480>業績・成長戦略・投資ポイントまとめ

ジェイ・エス・ビーは、学生マンションを主軸とする不動産賃貸管理事業を展開する企業で、管理戸数を着実に増加させ、入居率99.9%と高水準を維持しています。
2025年10月期中間期においても、増収・増益基調を維持しており、2026年度以降に向けた中期経営計画の進捗にも注目が集まります。

2025年08月01日に掲載されたジェイ・エス・ビー<3480>のレポート要約

元レポートは下記の通りです。
ジェイ・エス・ビー<3480>レポートPDF
出典元:FISCO


1. 会社概要

ジェイ・エス・ビー(Japan Students Bureau)は、学生マンションの企画・開発・賃貸管理を主力とする企業です。
全国に展開し、学生および留学生市場を対象としたマンション管理を通じて、管理戸数の拡大と高入居率の維持を実現しています。
同社グループでは、不動産賃貸管理事業を中心に、かつて手掛けていた高齢者住宅事業などを整理し、管理戸数拡大および収益構造強化に注力しています。


2. 事業内容

  • 不動産賃貸管理事業:主に学生マンションを対象とし、戸数拡大と高入居率を基盤とした運営を行っています。
    2025年10月期中間期の管理戸数は99,300戸超、入居率は99.9%を維持しています。管理委託物件および自社所有物件ともに増加傾向です。

  • その他事業:学生支援サービス、不動産販売・仲介などを手掛けていますが、売上構成比では賃貸管理事業に比べて小さく、収益の主軸ではありません。
    なお、同社は2024年度から事業セグメントを「不動産賃貸管理事業 単一セグメント」へと整理しています。


3. 業績動向

2025年10月期中間期(2025年1-6月)の連結実績は以下の通りです。

  • 売上高:42,302百万円(前年同期比+10.0%)

  • 営業利益:7,929百万円(同+11.4%)

  • 経常利益:7,703百万円(同+9.5%)

  • ただし、当期純利益は5,167百万円(同-24.0%)と減益となっています。これは前期に計上された特別利益の反動によるものと説明されています。

財務面では、自己資本比率が46.2%と安定しており、ROE・ROAともに不動産業界平均を上回る水準です。


4. 今後の見通し・成長戦略

ジェイ・エス・ビーは、中期経営計画「2030 Together Grow」を掲げ、将来に向けた成長を目指しています。
主な施策としては以下があります。

  • 管理戸数目標:2026年度までに10万戸以上を目指す。現在約9.9万戸の実績。

  • 入居率維持・向上:99.9%という高水準を維持しつつ、物件種類・地域展開・ブランド強化を通じて差別化。

  • 業務効率化・DX化:電子契約率の向上、事務センターの運用、アプリ・デジタルサイネージを活用した入居者サービス強化。

  • ESG・人材戦略:人材育成、女性管理職比率の拡大、働きやすい環境整備など、人的資本・社会価値の向上に取り組んでいます。

今後の業績見通しについては、2025年10月期通期予想として売上高75,520百万円(前年比+8.6%)、営業利益8,508百万円(同+8.7%)を掲げています。

市場環境としては、大学進学率の安定、留学生増加、単身用・家具家電付きマンションのニーズ拡大など、学生マンション市場を後押しする要因があります。
一方で、建築コスト上昇・少子化の長期リスク・自社所有物件の償却費増などの懸念も指摘されています。


5. 株主還元策

ジェイ・エス・ビーは堅実な配当政策を維持しており、2025年10月期には普通配当を105.0円(前期比+33.0円)に引き上げています。連結配当性向は40%を目安とする方針です。

 まとめ

ジェイ・エス・ビーは、学生マンションの管理戸数拡大・高入居率維持を基軸とした安定成長モデルを構築しています。
2025年10月期中間期では増収・増益を実現し、管理戸数・入居率ともに強みを発揮中です。
中期経営計画「2030 Together Grow」のもと、DX推進やESG/人材投資を含む成長戦略が明確で、今後も学生マンション市場の追い風を受けながら、持続的な企業価値の向上が期待されます。
一方で、建築コストの高騰、少子化リスクなど留意すべき点もあり、慎重な動向観察が必要です。


■ この企業を含む【17.不動産セクターまとめ】はこちら
17.不動産セクター最新動向

企業情報をより深く分析したい方は、松井証券が提供するツールがおすすめ。
無料で株価チャートや決算データ、アナリストコメントなどを確認でき、企業分析の精度を高められます。
松井証券「マーケットラボ」徹底ガイド|無料機能・使い方・米国株版・他社比較まで解説
ここから確認

2025年03月05日に掲載されたジェイ・エス・ビー<3480>のレポート要約

元レポートは下記の通りです。
ジェイ・エス・ビー<3480>レポートPDF
出典元:FISCO

ジェイ・エス・ビー(3480 東証プライム市場)の魅力と将来展望

学生マンションの成長と企業概要

ジェイ・エス・ビーは学生マンションのトップ企業として知られており、2024年10月期には大幅な増収増益を記録し、株主還元にも力を入れています。同社は学生向けマンションの企画・賃貸・管理を行い、全国展開しており、事業領域の拡大や物件管理戸数の増加を続けています。

不動産賃貸管理事業の業績分析

ジェイ・エス・ビーの不動産賃貸管理事業は、物件管理戸数の増加と入居率の高水準維持に成功しています。自己資本比率や収益性の面でも安定した財務基盤を維持しており、高い収益性を示しています。2025年10月期においても増収増益基調が続く見通しであり、中長期の成長戦略にも注力しています。

中期経営計画と施策の進捗

同社は中期経営計画「GT02」を通じて、売上高や利益の向上を目指しており、女性管理職割合や男性育児休暇取得率の向上も計画しています。施策の進捗評価では、業務改革や人的資本の施策が着実に進展しており、中長期的な成長を見据えた基盤構築を進めています。

事業戦略とESGへの取り組み

不動産賃貸管理事業では、業務改革と組織改革を進め、環境配慮型学生マンションの展開や新規事業の拡大を推進しています。また、ESGにも積極的に取り組んでおり、環境問題や地域支援活動に力を入れています。株主還元策にも重点を置き、安定的かつ継続的な配当と利益還元を実現し、株主価値の増大を目指しています。

ジェイ・エス・ビーは着実な成長を遂げ、将来展望も明るい企業と言えます。中期経営計画やESGへの取り組みを通じて、持続可能な価値創造を目指し、株主や社会への貢献を追求しています。今後の成長が期待される企業として注目されています。

■ この企業を含む【17.不動産セクターまとめ】はこちら
17.不動産セクター最新動向

関連記事

松井証券の「マーケットラボ」は、銘柄分析・チャート・四季報・スクリーニングまでを無料で使える高機能ツールです。 本記事では、松井証券マーケットラボの使い方、機能一覧、米国株版との違い、そして他社ツールとの比較までを徹底解説。 初[…]

松井証券「マーケットラボ」徹底ガイド|無料機能・使い方・米国株版・他社比較まで解説

スポンサーリンク
\情報配信中!/