【企業分析レポート】一正蒲鉾<2904>|業績・成長戦略・投資ポイントまとめ

一正蒲鉾(<2904>)は、「サラダスティック」などの人気商品で知られる水産練製品業界第2位の食品メーカーです。
2025年6月期はコスト高の影響で減益となったものの、主力商品の販売が堅調に推移。
2026年6月期は価格改定と拡販による増収増益を見込み、「ICHIMASA30ビジョン」に基づく事業構造改革と新規事業の育成を進めています。
今後は、健康志向とサステナブル経営を軸に、安定収益と持続成長の両立を図る姿勢が注目されています。

2025年10月15日に掲載された一正蒲鉾<2904>のレポート要約

元レポートは下記の通りです。
一正蒲鉾<2904>レポートPDF
出典元:FISCO

一正蒲鉾の企業調査レポート

要約

一正蒲鉾は、水産練製品を中心に事業を展開する食品メーカーで、2025年6月期は主力商品の販売好調により増収となりましたが、コスト増の影響で減益となりました。
2026年6月期は商品の拡販や価格改定による増収増益を見込んでおり、第二次中期経営計画の仕上げとして事業構造改革や組織改編を実施し、利益体質の強化を目指しています。

業績動向

2025年6月期の連結業績は、売上高34,579百万円(前期比0.3%増)、営業利益891百万円(同29.9%減)、経常利益907百万円(同27.3%減)、親会社株主に帰属する当期純利益746百万円(同22.0%減)という結果でした。主力商品である「サラダスティック」と「小判てんぷら」の販売数量が好調であったものの、原材料やエネルギーコストの上昇が影響しました。

2026年6月期の業績見通し

2026年6月期の連結業績は、売上高36,200百万円(前期比4.7%増)、営業利益1,100百万円(同23.4%増)、経常利益1,150百万円(同26.8%増)、親会社株主に帰属する当期純利益750百万円(同0.4%増)と見込まれています。主力商品の拡販と生産能力の向上を図る計画です。

中長期の成長戦略

一正蒲鉾は「ICHIMASA30ビジョン」を掲げており、2046年を見据えた成長戦略を推進しています。
具体的には、事業構造改革や合理化設備投資の推進、新規事業開発を通じて、持続的な成長を目指しています。

会社概要

企業の基本情報

一正蒲鉾は、カニかまを中心とした水産練製品を製造・販売する食品メーカーであり、水産練製品業界で第2位のシェアを誇ります。
また、まいたけの生産・販売事業も展開しており、国内第3位の生産量を持っています。

沿革

1965年に創業し、近代的な蒲鉾製造を開始しました。以降、製品の革新や新技術の導入を進め、国内外でのマーケット拡大を図ってきました。
2023年には東京証券取引所スタンダード市場に上場しました。

全国の販売・生産拠点

全国に11の営業拠点と8つの生産拠点を展開し、効率的な生産体制を整備しています。特に「サラダスティック」の専用工場を新設し、増産体制を確立しました。

経営環境

水産練製品業界は生産量が減少傾向にある中で、消費者の健康志向が高まり、高栄養価で手軽な水産練製品の需要が再評価されています。
業界全体のトレンドに対応し、持続可能な成長を目指す姿勢が見受けられます。

業績分析と見通し

2025年6月期の業績概要

2025年6月期の業績は、売上高が34,579百万円(前期比0.3%増)と増収したものの、営業利益891百万円(同29.9%減)と減益となりました。
コスト上昇が影響し、特に原材料やエネルギーコストの高騰が利益を圧迫しました。

事業セグメント別の動向

  • 水産練製品・惣菜事業: 売上高30,469百万円(前期比0.5%増)、セグメント利益は1,007百万円(同23.0%減)でした。
  • きのこ事業: 売上高3,769百万円(前期比0.6%減)、セグメント損失は251百万円と減収減益となりました。
  • 倉庫・運送事業: 売上高339百万円(前期比13.3%減)、セグメント利益125百万円(同13.9%増)と減収増益となりました。

財務状況と経営指標

2025年6月期の営業キャッシュ・フローは1,615百万円、投資活動によるキャッシュ・フローは-2,591百万円、財務活動によるキャッシュ・フローは-1,137百万円でした。
自己資本比率は48.8%と前期を上回り、財務の健全性は維持されています。

今後の見通し

2026年6月期の業績は、売上高36,200百万円(前期比4.7%増)、営業利益1,100百万円(同23.4%増)と増収増益を見込んでいます。
主力商品の拡販や価格改定に寄与することが期待されています。

原材料価格の動向

主原料である北米産スケソウすり身の価格は、2024年Bシーズンから再び上昇する見込みです。
卵や大根などの価格上昇も懸念されています。

中長期の成長戦略

一正蒲鉾は「ICHIMASA30ビジョン」に基づき、収益力や財務基盤の強化、海外事業の構築を目指しています。
国内外マーケットへの果敢なチャレンジを通じて、事業の成長力・収益力基盤を確立する計画です。

株主還元策

2025年6月期の配当金は14.0円を予定しており、2026年6月期も同額を見込んでいます。株主優待の拡充も行われており、配当性向は20%以上を目指しています。

まとめ

一正蒲鉾は、業績向上を目指し、主力商品の販売強化や新製品の開発、海外展開を進めています。
原材料価格の動向や厳しい経営環境の影響もありますが、安定した収益基盤の確立を目指す姿勢が伺えます。今後の成長に期待が寄せられています。


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2025年04月03日に掲載された一正蒲鉾<2904>のレポート要約

元レポートは下記の通りです。
一正蒲鉾<2904>レポートPDF
出典元:FISCO

一正蒲鉾株式会社の業績と成長戦略に迫る

会社概要と沿革

一正蒲鉾株式会社は水産練製品業界で第2位のシェアを持ち、主力商品はカニかまを中心とした水産練製品です。
1965年に創業され、品質向上と新技術の導入に積極的に取り組んできました。まいたけ生産量では国内第3位であり、全国に販売拠点や生産拠点を展開しています。

業績動向と見通し

2025年6月期の業績は、売上高19,053百万円(前期比1.1%増)、営業利益1,023百万円(同10.7%増)など、増収増益となりました。
今後の見通しでは、売上高36,500百万円(前期比5.8%増)などの数値目標が掲げられており、合理化投資や生産性向上によるコスト増を吸収する計画も明らかにされています。

中長期の成長戦略

一正蒲鉾株式会社は2046年6月期を目指す「ICHIMASA30ビジョン」を掲げ、グローバル企業や食品バイオ企業になることを目指しています。
成長力・収益力基盤の確立や新規事業の展開などが戦略として明確化されており、中期経営計画に基づく具体的な取り組みが進められています。

ESG経営と社会貢献活動

同社はESG経営への取り組みや「ICHIMASA30ビジョン」の実現に向けた取り組みを強化しています。
食の安全・安心、資源の有効活用、ES向上・人財育成、地球温暖化抑制対応など、様々な取り組みを通じて社会貢献活動に注力しています。

株式レポートのポイント

2024年12月には東京証券取引所のプライム市場からスタンダード市場への移行を実施し、インドネシアのKIFに追加出資して連結子会社化を図っています。
様々な事業拡大や事業概要、全国の販売・生産拠点に関する情報も公開されており、株主や投資家に情報を提供しています。

まとめ

一正蒲鉾株式会社は水産練製品業界で確固たる地位を築き、成長戦略や社会貢献活動に積極的に取り組んでいます。
今後も事業拡大や持続可能な経営に向けてさらなる成長を目指し、投資家や顧客に価値を提供していくことが期待されます。


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