ヒューマンクリエイションホールディングス<7361>計画超の大幅増益、成長戦略2ndステージ

ヒューマンクリエイションホールディングスは、エンジニア派遣とシステムコンサルティング・受託開発を軸に成長する独立系ITソリューション企業。
2025年9月期は売上20%増予想と高成長を見込む一方、先行投資により利益は横ばいの見通し。
中長期では2030年にEPS1,000円・ROE30%超を目標とし、M&Aによる事業拡大を継続する方針だ。

目次

2025年12月09日に掲載されたヒューマンクリエイションホールディングス<7361>の企業分析

元レポートは下記の通りです。
ヒューマンクリエイションホールディングス<7361>レポートPDF
出典元:FISCO

ヒューマンクリエイションホールディングス〈7361〉エンジニア派遣を起点に、IT課題解決型グループへ進化

ヒューマンクリエイションホールディングスは、ITを基軸とした独立系のソリューション・インテグレーターである。エンジニア派遣(SES)事業を出発点とし、ITコンサルティングやシステム開発へと事業領域を拡大してきた。近年はM&Aを積極的に活用し、グループとして顧客の経営課題を上流から下流まで一貫して支援できる体制を構築している。

単一事業に依存しないワンストップ型のビジネスモデルを確立することで、顧客基盤の拡大と収益構造の高度化を進めている点が同社の特徴である。


2025年9月期は計画を上回る大幅増益で着地

2025年9月期の連結業績は、売上高8,945百万円(前期比24.8%増)、営業利益781百万円(同23.9%増)と、計画を上回る大幅な増収増益となった。
特別損失の計上はあったものの、親会社株主に帰属する当期純利益は398百万円を確保している。

特に、ITコンサルティングや開発を中心とする戦略領域が大きく成長し、グループ全体の収益基盤を押し上げた。
SES事業は引き続き安定した収益源として機能しており、事業ポートフォリオのバランスが改善している。


事業別動向:SESの安定収益と戦略領域の拡大

事業別に見ると、SES事業の売上高は5,303百万円(前期比6.6%増)と堅調に推移した。
一方で、戦略領域の拡大により、SES事業の売上構成比は59.3%まで低下している。

これは収益源の分散が進んでいることを意味しており、同社が目指す事業構造転換が着実に進行していることを示している。
SESは依然として安定的な収益基盤でありつつ、成長ドライバーは戦略領域へとシフトしつつある。


2026年9月期は売上高が高成長、利益は先行投資で横ばい予想

2026年9月期の連結業績予想では、売上高10,005百万円(前期比11.8%増)と過去最高を更新する見通しである。
一方、営業利益は785百万円(同0.5%増)と横ばいの予想となっている。

これは成長戦略2ndステージにおける先行投資、特に人材採用や新規事業への投資を優先する方針によるものである。
短期的には利益成長が抑制されるものの、売上規模の拡大と事業基盤の強化を重視した判断といえる。


成長戦略2ndステージ:事業構造の転換を本格化

同社は2030年を見据えた成長戦略の2ndステージに入っており、規模拡大と事業構造の転換を同時に進めている。ターゲット市場は中小企業(SMB)とし、DXコンサルティングからシステム実装までを一貫して提供できる体制を強化している。

2030年にはEPS1,000円、ROE30%超を目標に掲げており、中長期的な成長ビジョンは明確である。


財務状況と収益性の改善

2025年9月期末の資産合計は4,495百万円、負債合計は2,965百万円、自己資本比率は33.5%となっている。M&Aによる規模拡大の影響で自己資本比率は低下しているものの、財務の健全性は維持されている。

また、利益率の高い戦略領域の拡大により、2025年9月期第4四半期の粗利率は33.2%まで上昇した。販管費は人件費や採用関連費の増加が見られるものの、全体としては適切なコストコントロールが行われている。


株主還元策:連続増配と総還元性向30%以上を重視

株主還元については、「連続増配の維持」「総還元性向30%以上」「機動的な自己株式取得」を基本方針としている。2025年9月期の配当は27.00円、2026年9月期は前期比17円増の44.00円を予想しており、積極的な還元姿勢が示されている。

成長投資と株主還元の両立を図りながら、適正な資本構成を維持する方針である。


まとめ

ヒューマンクリエイションホールディングスは、SES事業を安定収益基盤としつつ、M&Aを活用してITコンサルティングや開発を含む戦略領域を拡大してきた。2025年9月期は計画超の大幅増益を達成し、2026年9月期以降は売上高の高成長を優先するフェーズに入っている。

成長戦略2ndステージでは一時的に利益成長が鈍化する可能性はあるものの、中長期的には事業構造転換の成果が期待される局面にある。安定と成長の両立を志向するITサービス企業として、今後の展開が注目される。

筆者コメント

ヒューマンクリエイションHDは、SES企業にありがちな「人月ビジネス依存」からの脱却を、実際の数値で示しつつある点が特徴的です。
2025年9月期は戦略領域の伸長により計画超の大幅増益となり、事業ポートフォリオの質が一段階上がった印象を受けます。

一方で、2026年9月期は先行投資を優先するため利益成長は一服する見通しですが、これは成長戦略2ndステージにおける意図的な判断といえます。売上高は2桁成長を維持しており、事業規模拡大を優先する局面です。

連続増配を基本方針とし、2026年9月期は大幅増配を予定している点も評価材料です。短期の利益動向よりも、中長期での事業構造転換と収益質の変化をどう評価するかが投資判断のポイントとなる銘柄といえるでしょう。

■ この企業を含む【21.サービス業(10.情報通信サービス)セクターまとめ】はこちら
21.サービス業(10.情報通信サービス)セクター最新動向

【関連記事】決算書の読み方・分析方法|初心者でも「企業の実力」を見抜く完全ガイド

企業情報をより深く分析したい方は、松井証券が提供するツールがおすすめ。
無料で株価チャートや決算データ、アナリストコメントなどを確認でき、企業分析の精度を高められます。
松井証券「マーケットラボ」徹底ガイド|無料機能・使い方・米国株版・他社比較まで解説
ここから確認

2025年03月21日に掲載されたヒューマンクリエイションホールディングス<7361>のレポート要約

元レポートは下記の通りです。
ヒューマンクリエイションホールディングス<7361>レポートPDF
出典元:FISCO

ヒューマンクリエイションホールディングス 株式レポート

1. エンジニア派遣、システムコンサルティング及びシステム受託開発・運用を展開

ヒューマンクリエイションホールディングスは独立系のソリューション・インテグレーターであり、クライアントの経営課題解決を図る。
2025年9月期第1四半期は大幅増収増益と順調であり、エンジニア派遣や戦略領域での事業拡大を進めている。

2. 2025年9月期は先行投資で利益横ばいだが、売上は高成長予想

2025年9月期の業績予想では売上高が20.1%増の8,606百万円を見込んでおり、利益は先行投資の影響で横ばい予想。事業別売上高は戦略領域やSESで高成長を期待している。

会社概要

1. 会社概要

ヒューマンクリエイションホールディングスはITを基軸にクライアントの経営課題解決を図る独立系のソリューション・インテグレーターである。
グループは連結子会社6社で構成されており、M&Aを通じて事業領域を拡大している。

2. 沿革

1974年に設立された同社は、2016年に株式移転の方式により純粋持株会社として現在の形になった。2021年に東証マザーズに上場し、2022年には東証グロース市場へ移行した。

ヒューマンクリエイションホールディングスの事業展開について

戦略の変遷とM&A活動の推進

ヒューマンクリエイションホールディングスは、エンジニア派遣をベースにシステムコンサルティング及び受託開発・運用事業を拡大しています。
積極的なM&A活動を行い、戦略領域として位置付けるシステムコンサルティング及びシステム受託開発・運用事業を推進しています。

事業概要と沿革

SES(エンジニア派遣)と戦略領域(システムコンサルティング及び受託開発・運用)という事業区分を持っています。
SESは安定成長を続けており、戦略領域では複数の事業を展開しています。

ヒューマンクリエイションホールディングスの業績と展望

2025年9月期第1四半期の業績概要

2025年9月期第1四半期の連結業績は、売上高が大幅増収増益となり、SESの派遣人員数と契約単価が利益を押し上げています。

四半期別推移と主要KPI

売上高とEBITDAが成長基調にあり、SESの派遣人員数と契約単価も増加しており、業績の回復が期待されています。

ヒューマンクリエイションホールディングスの業績分析と見通し

1. 財務の健全性と業績動向

2025年9月期第1四半期末時点の財務状況は健全であり、自己資本比率は上昇している。

2. 今後の見通し

2025年9月期の業績予想では売上高が20.1%増の8,606百万円を見込み、利益は横ばい予想だが、売上面は高成長を図る方針である。

3. 中長期経営方針

同社は2030年9月期のEPS1,000円、ROE30.0%超を目標とし、業容拡大とM&Aを積極的に推進している。

4. 株主還元策

株主還元の基本方針は「配当増配」「総還元性向30%以上」「財務レバレッジの適正化」であり、2025年9月期の配当は27.00円を予定している。

5. サステナビリティ経営

同社は「人財」を重視したサステナビリティ経営を推進し、働きやすい環境づくりに注力している。2ndステージの進捗状況や成長戦略の展開に注目が集まっている。


■ この企業を含む【21.サービス業(10.情報通信サービス)セクターまとめ】はこちら
21.サービス業(10.情報通信サービス)セクター最新動向

関連記事

松井証券の「マーケットラボ」は、銘柄分析・チャート・四季報・スクリーニングまでを無料で使える高機能ツールです。 本記事では、松井証券マーケットラボの使い方、機能一覧、米国株版との違い、そして他社ツールとの比較までを徹底解説。 初[…]

松井証券「マーケットラボ」徹底ガイド|無料機能・使い方・米国株版・他社比較まで解説
スポンサーリンク
\情報配信中!/