2025年09月30日に掲載されたファンペップ<4881>のレポートを要約しました。
元レポートは下記の通りです。
ファンペップ<4881>レポートPDF
出典元:FISCO
ファンペップ株式会社の最新株式レポート
概要
ファンペップ株式会社(証券コード:4881)は、2013年に大阪大学の研究成果を基に設立されたバイオベンチャー企業です。
主に機能性ペプチド技術を用いた新薬の開発に取り組んでおり、特に抗体医薬品の代替品としての機能性ペプチドの可能性に注目が集まっています。
本レポートでは、同社の主な開発動向、業績、財務状況、および今後の成長戦略について詳しく分析します。
会社概要
設立と沿革
ファンペップは、2013年10月に設立され、2014年以降は「SR-0379」などの機能性ペプチドを用いた多くの臨床試験や共同研究を展開しています。
2022年にはファンペップヘルスケアを子会社化し、事業の効率化を図っています。現在、同社は東京証券取引所グロース市場に上場しています。
主な事業内容
ファンペップのビジネスモデルは、機能性ペプチドに関する研究開発を行い、製薬企業とのライセンス契約を通じて収益を得るものです。
創薬以外にも、化粧品や除菌スプレーの成分として機能性ペプチドを提供しています。
主要開発パイプラインの動向
1. 花粉症ワクチン「FPP004X」
ファンペップは、2025年3月から花粉症ワクチン「FPP004X」の国内第1相臨床試験を開始しました。
93例の被験者登録が完了しており、2026年下期には試験結果が発表される予定です。良好な結果が得られれば、塩野義製薬とのライセンス契約が期待されます。
花粉症市場は年々拡大しており、数百億円規模に達する可能性があります。
2. 皮膚潰瘍治療薬「SR-0379」
皮膚潰瘍(褥瘡や糖尿病性潰瘍など)を対象とした「SR-0379」の追加第3相臨床試験が2024年12月より開始されます。
2027年上期には結果が発表される見込みで、成功すれば2028年内の上市が期待され、国内での売上ポテンシャルは数十億円と見込まれています。
3. 乾癬・強直性脊椎炎に関する開発
ファンペップは、乾癬を対象とした医師主導の第2相臨床試験を行い、住友ファーマとの共同研究を進めています。
市場規模は日本で約43万人、米国で約800万人とされ、IL-17Aを標的とした治療薬としての可能性が期待されています。
4. その他の開発動向
2025年内には片頭痛や脂質異常症を対象とした新たな前臨床試験を開始する予定で、次世代創薬技術への取り組みも進行中です。
業績及び財務状況
1. 業績動向
2025年12月期の業績は、事業収益が0.05百万円で営業損失は909百万円となっています。
研究開発費は725百万円に達し、臨床試験の進捗に伴う支出が影響しています。
化粧品向けの機能性ペプチド販売による収益が計上されましたが、営業損失が大きくなっています。
2. 財務状況
2025年6月末時点での現金及び預金は2,326百万円で、短期的な資金繰りには問題がないものの、今後の資金調達が必要とされています。
資産合計は3,013百万円、負債合計は538百万円、純資産合計は2,474百万円であり、自己資本比率は81.6%と高い安全性を保っています。
今後の成長戦略
ファンペップは、臨床試験の進捗に基づいて新たなパイプラインを追加し、持続的な成長を目指しています。
特に、抗体誘導ペプチド技術の商業化を進めることで、医療市場での競争力を高めることを狙っています。
今後の臨床試験の結果や提携契約の締結が、同社の成長を左右する重要な要素となるでしょう。
株主還元策
ファンペップは、現在の開発ステージにおいて配当を行っておらず、手元資金を研究開発に優先的に充当しています。
将来的には業績改善に伴う株主還元策を検討することが期待されます。
まとめ
ファンペップ株式会社は、機能性ペプチドを中心とした革新的な医薬品の開発を進めており、特にFPP004XやSR-0379の開発が注目されています。
臨床試験の進展や新たなライセンス契約の締結によって、国内外での市場において大きな成長が期待される企業です。
今後も業績動向や市場の変化に注目し、投資判断を行うことが重要です。
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5.医薬品セクター株最新動向
2025年03月28日に掲載されたファンペップ<4881>のレポートを要約しました。
元レポートは下記の通りです。
ファンペップ<4881>レポートPDF
出典元:FISCO
ファンペップ株式レポートの全体概要
1. 重要な開発動向と臨床試験
– 皮膚潰瘍治療薬「SR-0379」の第3相臨床試験が2024年12月から開始され、QOL向上に期待されている。
– 花粉症ワクチン「FPP004X」は2025年12月期第1四半期から第1相臨床試験を開始し、成功すれば数百億円のポテンシャルが期待される。
– 新たな品目をパイプラインに追加し、片頭痛や脂質異常症を対象とした抗体誘導ペプチドの前臨床試験も予定されている。
2. 会社概要と沿革
– 大阪大学発のバイオベンチャーで、抗体誘導ペプチド技術を活用して医薬品の開発に取り組んでいる。
– 2013年に設立され、共同研究を通じて業績向上と事業拡大を図っている。
3. 株式0379のライセンス契約と開発動向
– 過去の主なライセンス契約や開発動向を振り返りつつ、製薬企業との提携によるビジネスモデルとリスク要因について解説。
4. 主要開発パイプラインの動向
– SR-0379やFPP004Xなどの開発状況と市場展望を詳細に分析し、将来の成長戦略について示唆。
ファンペップ株式レポート詳細
1. 開発動向の要点
– 皮膚潰瘍治療薬「SR-0379」や花粉症ワクチン「FPP004X」などの重要な開発動向が解説されている。
– 2025年までに結果が判明する予定の臨床試験や新たなパイプラインの追加に注目。
2. 会社概要と沿革の背景
– 大阪大学との共同研究を通じて抗体誘導ペプチドの開発を進めてきたファンペップの歩みが紹介されている。
– ライセンス契約やオプション契約による業績向上の取り組みが明らかにされている。
3. ライセンス契約とビジネスモデル
– 過去のライセンス契約と製薬企業との提携によるビジネスモデルが詳細に解説され、リスク要因に関する考察も提示されている。
4. 主要パイプラインの展望
– SR-0379やFPP004X、FPP003などの主要開発パイプラインの動向と市場展望が分析され、将来の成長戦略について示唆が与えられている。
このまとめを通じて、ファンペップ株式の現状や将来展望について包括的に理解することができる。
業績動向や新たなパイプラインの追加、ライセンス契約の重要性などが明確に示されており、投資家や医療関係者にとって有益な情報となっている。
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