クラウドソリューション企業のBeeX〈4270〉は、デジタルトランスフォーメーション(DX)の波を捉え、SAPシステムのクラウド移行を中核に事業を拡大しています。
AWSやMicrosoftなど複数のクラウド認定を取得し、マルチクラウド対応力を武器に高成長を維持。
2025年2月期上期は過去最高益を達成し、堅調な顧客基盤と高付加価値サービスの拡充によって収益性も向上しました。
今後はAI活用やM&Aも視野に、クラウドインフラ市場でさらなる成長が期待されます。
2024年11月25日に掲載されたBeeX<4270>の企業分析
元レポートは下記の通りです。
BeeX<4270>レポートPDF
出典元:FISCO
BeeX〈4270〉|マルチクラウド需要を追い風に過去最高益 SAPクラウド移行で業界をリード
BeeX(ビーエックス)は、企業のデジタルトランスフォーメーション(DX)を支えるクラウドテクノロジー企業です。
SAPシステムのクラウド化を中心に、マルチクラウドコンサルティング・クラウド移行支援・運用保守などをワンストップで提供。
2025年2月期上期には過去最高の売上高と利益を達成し、クラウド化需要の拡大を背景に高成長を維持しています。
今後も契約拡大や高付加価値サービスの拡充を軸に、さらなる業績拡大が見込まれます。
会社概要
BeeXは、クラウドテクノロジーに特化した独立系企業で、SAPシステムのクラウド移行を事業の核としています。
2025年2月期第2四半期末時点で、本社は東京都中央区銀座にあり、従業員数は175名、総資産は4,487百万円。
クラウド業界における「マルチクラウド対応力」と「高度な技術認定取得」が強みで、複数のクラウドベンダーと連携しながら顧客に最適なクラウド環境を構築しています。
事業概要と強み
BeeXの主力事業はクラウドソリューション事業の単一セグメントで、主に以下の4分野を展開しています。
-
マルチクラウド利用コンサルティング
顧客のクラウド活用戦略を設計し、最適な構成を提案。 -
クラウドインテグレーション(構築・移行)
SAPを中心とした企業システムをクラウドへ移行。 -
クラウドライセンスリセール
AWSやMicrosoft Azureなどのクラウドライセンスを再販。 -
MSP(監視・保守運用)
運用管理・セキュリティ監視・性能最適化などを包括的にサポート。
特に、SAPシステムのクラウド移行支援においては国内トップクラスの実績を誇り、AWSやMicrosoft Azureの認定パートナーとして、多様な業種の大手企業と長期的な取引関係を築いています。
認定・提携実績と技術基盤
BeeXは創業以来、世界的クラウドベンダーとのパートナーシップを拡大してきました。
以下はその主要な認定・提携の実績です。
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2017年10月:Microsoft Partner Network Silverクラウドプラットフォーム認定
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2017年11月:AWS SAPコンピテンシー認定取得
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2018年 2月:TIS株式会社と資本業務提携
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2018年 8月:NTTデータと資本業務提携
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2020年 2月:AWSマネージドサービスプロバイダ(MSP)認定取得
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2024年 2月:AWSプレミアティアサービスパートナー(最上位)認定取得
これらの認定により、BeeXはマルチクラウド環境での構築・運用を可能にする数少ない企業として高い信頼を得ています。
業績動向
2025年2月期上期(2024年8月期まで)の業績は、売上高・営業利益ともに過去最高を更新しました。
指標 | 前年同期比 |
---|---|
売上高 | +24.9% |
売上総利益 | +20.6% |
販管費 | +20.0% |
営業利益 | +21.4% |
中間純利益 | +21.0% |
営業利益率はわずかに0.2ポイント低下しましたが、これは人員増による人件費増が要因であり、事業拡大に伴う前向きな投資と捉えられます。
SAPクラウド化支援やマネージドサービスの需要増が寄与し、高成長基調を維持しています。
今後の見通し
2025年2月期通期では、小幅ながら増益予想を据え置き。
ただし、上期の業績が想定を上回っており、上振れ余地も十分にあると見られます。
-
DX需要の拡大
-
SAPクラウド化移行の本格化
-
マルチクラウド運用支援の引き合い増加
これらが継続的な成長ドライバーとして期待されます。
BeeXは今後も顧客基盤の拡大と高付加価値サービスの強化を軸に成長を続ける方針で、M&Aや戦略的アライアンスも積極的に検討しています。
まとめ
BeeXは、クラウドソリューションの専門企業として、SAPを中心としたクラウド移行支援のリーディングカンパニーへと成長を続けています。
高い技術力と豊富なパートナー認定を背景に、安定的な顧客基盤と高収益モデルを確立。今後もDX・クラウド市場拡大の波に乗り、さらなる成長が見込まれる注目企業です。
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