アズ企画設計(<3490>)は、収益不動産の再生・販売を中心に、賃貸・管理事業を展開する総合不動産企業です。
都心5区を中心としたリノベーション事業や富裕層向けの小口不動産商品に注力し、オフバランス開発によるリスク分散型の経営を推進。
また、「社員一人あたり営業利益3,000万円」を目標に掲げた少数精鋭経営で高収益体質を確立しつつあります。
FISCOレポートでは、同社のリーシング力・成長戦略・株主優待拡充の狙いなどをもとに、今後の成長性を多角的に分析しています。
2025年10月15日に掲載されたアズ企画設計<3490>のレポート要約
元レポートは下記の通りです。
アズ企画設計<3490>レポートPDF
出典元:FISCO
株式会社アズ企画設計の全貌と戦略
1. 企業概要
株式会社アズ企画設計は、証券コード3490で東証スタンダード市場に上場している不動産業の企業です。
1989年に設立され、埼玉県川口市に本社を構えていますが、約10年前に東京進出を果たしました。
主に収益不動産の販売や賃貸、管理業務を手掛けており、2018年には東証JASDAQ市場(現スタンダード市場)に上場しました。
2. 事業内容と強み
アズ企画設計の主な事業には以下のものがあります。
– 不動産販売事業: 収益不動産を取得し、リノベーションを行った後に販売します。この事業は全売上高の約92%を占めています。
– 不動産賃貸事業: 空室や低収益物件を再生し、地域社会の活性化を図ります。
– 不動産管理事業: 建物や入居者の管理を行い、オーナーに対して安心な経営を提供します。
特に、リーシングが強みであり、収益不動産を取得後に迅速なリノベーションを行うことで賃貸収入を引き上げています。
3. 事業戦略と市場環境
アズ企画設計は、都心5区(港区、千代田区、中央区、渋谷区、新宿区)をターゲットにした事業展開を行い、開発事業やプレミアムマンションの取り扱いを多様化しています。
最近では「いかに高く売るか」を重視しており、適切なタイミングでの販売を目指す方針にシフトしています。
また、長期的な開発期間に伴う市況リスクには、効率的なプロジェクト管理が求められます。
アズ企画設計では、年間数件の開発に絞り、建築会社と共にリスクを分担するオフバランス開発方式を採用しています。
4. 営業利益の向上に向けた取り組み
アズ企画設計は「社員1人当たり営業利益3,000万円」を目指し、少数精鋭の体制を維持しながら利益率向上に努めています。
全社員がこの目標に意識を向け、業務に取り組むことで組織の成長を図っています。
特に、サブリース事業においては、家賃の上昇が利ざやを増やす要因となっています。
入居者との円満な交渉を通じて利益の確保を目指し、物件のリフォームを重視して付加価値を提供することで、賃料改定を円滑に進めています。
5. 新たな市場への挑戦
近年、相続対策を背景に小口化商品の需要が高まっており、アズ企画設計は立地や利回りの良い不動産を組み合わせて魅力的な商品を提供する方針です。
これにより、富裕層のお客様に幅広い不動産形態を提供し、販売を促進しています。
さらに、東京駅近くに本社を移転したことで、仕入れ情報の量が増加し、金融機関とのミーティングが頻繁に行えるようになりました。
この移転は新たなビジネス機会の創出にも寄与しています。
6. 株主優待制度の拡充
2025年7月には株主優待制度が大幅に拡充され、長期保有を促進する狙いがあります。
具体的には、保有株式数に応じたクオカードの贈呈が行われ、個人投資家層へのアピールを強化しています。
この優待制度は、個人投資家の関心を引き、株主数の増加を目指しています。
7. 今後の展望と持続可能な成長
アズ企画設計は、将来的にも富裕層市場の拡大に合わせた事業戦略の強化を図ります。
デジタルギフトの導入や新しい視点を取り入れることで、投資家にとって魅力的な企業を目指しています。
また、都心エリアへの戦略的集中と効率的な開発手法を通じて、市場の変動に柔軟に対応しながら持続可能な成長を目指しています。
今後もリノベーション事業や賃貸事業の強化を図り、利益率の向上を追求していく方針です。
まとめ
株式会社アズ企画設計は、強固なリーシング力を背景に収益不動産の販売を拡大しつつ、賃貸および管理事業にも注力して持続可能な成長を目指しています。
市場環境の変化に適応し、社員一人ひとりの成長を促進することで、企業全体の成長を図る姿勢は、今後の成功を予感させます。
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