2026年3月第3週市況|東情勢×原油×金融政策で不安定相場

2026年3月第3週の東京株式市場は、
中東情勢と原油価格の動向に加え、日米の金融政策が意識されるなかで不安定な値動きが続く展開となりました。

週半ばには原油価格の落ち着きを背景に大幅反発する場面もありましたが、
週後半は金融政策や地政学リスクが再び意識され、上値の重さが残る一週間となりました。


 全体動向(週の要因分析)

今週の相場は、主に以下の3つの要因が影響したと考えられます。

■① 原油価格と地政学リスクの影響

中東情勢の緊迫化を背景に、原油価格は100ドル前後の高値圏で推移しました。

原油価格の動きに対して、

・上昇時には株式売り
・下落時には買い戻し

といった反応が見られ、
原油動向が相場の方向性を左右する場面が目立ちました。

特に日本はエネルギー輸入依存度が高く、
企業コストや景気への影響が意識されやすい状況にあります。

このため、原油高は株式市場にとって重荷として作用しやすい環境といえます。


■② 金融政策イベントの影響

今週は

・FOMC(米連邦公開市場委員会)
・日銀金融政策決定会合

といった重要イベントが重なりました。

結果として、

・利下げ観測の後退
・将来的な金融引き締めへの警戒

が意識され、
株式市場にとってやや慎重な地合いが形成されたと考えられます。

特に金利動向は、

・グロース株
・半導体などのハイテク株

に影響を与えやすく、指数の動きにも反映されました。


■③ セクターごとの動き

今週は、相場環境の変化を受けてセクター間の動きにも特徴が見られました。

■比較的堅調
・食品
・不動産
・海運・商社(資源関連)
■弱含み
・半導体関連
・ハイテク株
・指数寄与度の高い主力株

また18日には、

・半導体(決算期待)
・資源関連(レアアースなど)

といったテーマ性のある銘柄に短期資金が流入し、
個別物色の動きも確認されました


 日別サマリー

3/16(月)-68円(-0.13%)

→ 原油高と中東情勢で上値重い
 内需株が支えとなるも方向感は限定的

3/17(火)-50円(-0.09%)

→ 原油再上昇で上げから一転下落
 原油動向に振られる不安定な展開

3/18(水)+1539円(+2.87%)

→ 原油低下で急反発
 買い戻し主導の上昇が目立つ

3/19(木)-1866円(-3.38%)

→ 金融政策と原油高で全面安
 政策イベントを受けてリスク回避が強まる

 初心者向け解説

① 原油価格と株価の関係

原油価格は、株式市場に影響を与える重要なマクロ要因の一つです。

一般的には、

・原油上昇 → 企業コスト増 → 株価にマイナス
・原油下落 → コスト低下 → 株価にプラス

といった関係があります。

ただし実際には、もう少し複雑な動きになります。

■なぜ原油高が株にマイナスなのか

原油価格が上昇すると、

  • 輸送費(物流コスト)の上昇
  • 電力・燃料費の上昇
  • 原材料価格の上昇

といった形で、企業のコスト全体が押し上げられます。

その結果、

企業の利益(営業利益)が圧迫されやすくなる

ため、株価には下押し圧力がかかりやすくなります。

さらに、

 ガソリン価格や電気代の上昇

→ 消費者の可処分所得が減少
→ 消費が鈍化

という流れを通じて、

景気全体の減速懸念にもつながります。


■なぜ日本は影響を受けやすいのか

日本はエネルギー資源の多くを輸入に依存しているため、

原油価格の上昇=国全体のコスト上昇

という構造になっています。

特に、

  • 製造業(自動車・機械)
  • 物流
  • 電力関連

などは影響を受けやすく、
市場全体でも売り材料として意識されやすくなります。


■一方で上がる銘柄もある

ただし、すべての株にマイナスとは限りません。

原油高の局面では、

  • 石油会社(INPEXなど)
  • 商社
  • 海運

といった

資源関連・市況関連銘柄は上昇しやすい傾向があります。

このため、

相場全体は弱くても、一部のセクターは強い

といった「セクターの分断」が起こりやすくなります。

■今回の相場との関係

今回のように、

・中東情勢 → 原油急騰
・100ドル前後での高止まり

といった局面では、

インフレ懸念+景気減速懸念が同時に意識されやすい

状態になります。

このため市場では、

リスク回避の動きが強まりやすく、株式全体に売り圧力がかかる

展開となりました。

② 金融政策と株価

中央銀行の金融政策は、株式市場に大きな影響を与える重要な要因です。

今回のポイントは、

  • 利下げ期待の後退
  • 将来的な利上げ観測

です。

これにより、
株式の評価水準(バリュエーション)が見直されやすくなります。


■なぜ金利が株価に影響するのか

株価はシンプルに言うと、

将来の利益を現在の価値に割り引いて評価したもの

です。

この「割り引く率」が金利です。

つまり、

  • 金利が低い → 将来利益の価値が高くなる → 株価は上がりやすい
  • 金利が高い → 将来利益の価値が下がる → 株価は下がりやすい

という関係になります。


■利下げ期待の後退が意味するもの

これまで市場は、

「いずれ金利は下がる」という前提で株価を評価していました。

しかし、

・利下げが遅れる
・思ったより下がらない

となると、

その前提自体が崩れる

ことになります。

結果として、

これまでの株価は少し割高だったのでは?という見直しが起こる

これが「株価の調整」です。


■なぜ成長株・ハイテク株が弱くなるのか

ここが一番重要なポイントです。

成長株やハイテク株は、

将来の利益への期待で買われている銘柄

です。

つまり、

・今の利益はそこまで大きくない
・将来の成長込みで高い評価がついている

という特徴があります。

この場合、

金利上昇=将来価値の割引が強くなる

ため、

評価が大きく下がりやすい

という構造になります。


■逆に強くなりやすい銘柄

一方で、

・銀行
・保険
・資源株

などは、

金利上昇がプラスに働くケースもある

ため、

相場の中で資金シフトが起こる

のが特徴です。


■今回の相場との関係

今回のように、

・利下げ期待の後退
・日銀の将来的な利上げ観測

が同時に意識されると、

市場全体でリスクを取りにくい環境になります。

特に、

・半導体
・ハイテク
・指数寄与度の高い成長株

が売られやすくなり、
指数全体の重しとして作用しやすい局面でした。

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 総括/来週の注目点


■総括

今週は、

原油・地政学・金融政策といった複数要因に左右される展開

となりました。

上昇と下落を繰り返すなかで、
方向感の定まりにくい地合いが続いているといえます。


■来週の注目点

・中東情勢の進展
・原油価格の動向(100ドル前後の推移)
・米金利と金融政策の方向性
・日銀のスタンス
・海外投資家の動向

■スタンス(トレード方針)

現状は、

イベント主導で値動きが大きくなりやすい局面

です。

そのため、

  • 急な値動きへの追随は控える
  • 過度な楽観・悲観を避ける
  • 短期目線で柔軟に対応する

といった、
リスク管理を重視したスタンスが重要と考えられます。

【前週】2026年3月第2週市況|地政学リスクと原油高がもたらした急落と不安定相場

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