2026年2月第3週の東京株式市場は、
衆院選後の急騰による過熱調整と、第2次高市内閣発足による政策期待が交錯した1週間となりました。
前半はスピード調整色が強まりましたが、後半は円安進行や半導体関連の回復、政策具体化への期待から再び高値圏へ。
ただし週末は中東リスクを受けて反落し、ボラティリティの高い展開となりました。
全体動向(週の要因分析)
■ 過熱感の調整
衆院選後に急騰した日経平均は、
200日移動平均線からの乖離率が20%超と「買われすぎ」水準に達していました。
そのため週前半は、
・利益確定売り
・円高進行
が重なり、スピード調整が入りました。
■ 第2次高市内閣発足
18日に第2次高市内閣が発足。
-
財政拡張路線継続
-
日米関税合意に基づく投融資プロジェクト開始
-
AI・半導体・次世代エネルギー政策加速
これらが材料視され、後半は海外勢の先物買いが再開しました。
■ 円安と半導体再物色
19日はドル円が155円台まで円安進行。
輸出関連株が買われ、半導体株も上昇。
OpenAIの巨額資金調達報道もあり、AIテーマへの資金流入が継続しました。
■ 週末は地政学リスク
20日は中東情勢悪化懸念でリスクオフ。
海外勢がポジションを軽くし、日経平均は反落。
それでも政策期待による押し目買いが入り、
大崩れは回避しました。
日別サマリー
【2月16日(月)】続落 ▲135円
日経平均:56,806円
米株高を受けて買い先行も、GDP下振れと円高で失速。
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急騰後のスピード調整入り
【2月17日(火)】続落 ▲239円
日経平均:56,566円
過熱感と円高で主力株軟調。SBGが指数を押し下げ。
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「買われすぎ」是正
【2月18日(水)】反発 ▲577円
日経平均:57,143円
第2次高市内閣発足。財政期待で先物主導高。
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政策第2幕スタート
【2月19日(木)】続伸 ▲323円
日経平均:57,467円
円安進行とAIテーマ再燃。OpenAI資金調達報道。
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AI+円安のダブル追い風
【2月20日(金)】反落 ▲642円
日経平均:56,825円
中東リスクでリスクオフ。週末調整。
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地政学で一時ブレーキ
初心者向け解説
① 「買われすぎ」とは?
株価は基本的に「期待」で動きます。
良いニュースや政策期待が重なると、買いが一気に集中し、短期間で急騰することがあります。
ただし――
株は一直線に上がり続けるものではありません。
急騰した局面では、
・短期トレーダーの「ポジション解消(手仕舞い)」
・「ここまで上がったら一度売ろう」という心理的な売り
が自然と増えてきます。
これがいわゆる「買われすぎ」の状態です。
■ テクニカル的な見方
代表的な目安が 移動平均線からの乖離率 です。
例えば、
株価が200日移動平均線より20%以上上にある
と判断されやすくなります。
今回の日経平均は、衆院選後の急騰で200日線からの乖離が約25%超に達していました。
これは歴史的に見てもやや過熱圏です。
■ 「買われすぎ=悪い」ではない
ここが重要です。
買われすぎは
「相場が終わるサイン」ではありません。
強い上昇トレンドの中では、
↓
スピード調整
↓
再上昇
という流れを繰り返します。
むしろ、健全な上昇相場ほど、途中でこうした冷却期間を挟みます。
今回も、
・乖離拡大
・短期的な利益確定
・数日間の調整
という、非常に教科書的なスピード調整でした。
初心者が意識すべきポイント
「買われすぎ=暴落前」と思ってしまうと、
強い相場で何もできなくなります。
大事なのは、
- 長期トレンドが崩れているのか
- 単なる短期過熱なのか
を分けて考えることです。
今回のケースは後者、
トレンドの中の健全な一服と見る市場参加者が多い状況でした。
乖離率ってどうやって計算するの?
乖離率(かいりりつ)とは、
を示す数字です。
■ 計算式
■ 具体例
例えば、
-
日経平均:57,000円
-
200日移動平均線:45,000円
だった場合、
→ 短期間で上がりすぎの可能性
という判断になります。
なぜ移動平均線を見るの?
移動平均線は、
「多くの投資家の平均コスト」
に近い存在です。
そこから大きく離れるということは、
- 短期間で資金が集中している
- 過熱感が強い
- 反動が出やすい
という意味になります。
RSIとの違いは?
ここはとても重要です。
■ 乖離率
→ 「価格と平均の距離」
■ RSI(Relative Strength Index)
→ 「買いの勢いと売りの勢いのバランス」
■ RSIとは?
RSIは0〜100で表示されます。
-
70以上 → 買われすぎ
-
30以下 → 売られすぎ
RSIは「上昇日がどれだけ続いたか」を測る指標です。
つまり、
RSI=勢い(どれだけ買われ続けたか)
という違いがあります。
例えるなら、
乖離率は
→ 「山の高さ」
RSIは
→ 「登るスピード」
というイメージです。
山が高すぎても危険。
スピードが速すぎても危険。
両方を見ることで精度が上がります。
どのくらいで危険水域?
目安ですが、
■ 乖離率(200日線)
-
10%以内 → 正常範囲
-
15〜20% → やや過熱
-
20%超 → 調整警戒
-
25%超 → 短期過熱ゾーン
今回の相場は一時25%超でした。
これは歴史的に見ても「一旦冷やしやすい水準」です。
RSI
-
50前後 → 中立
-
70超 → 過熱
-
80超 → かなり短期過熱
-
30以下 → 売られすぎ
ただし強い相場では、
RSI70超が長く続くこともあります。
ここが誤解されやすいポイントです。
「危険水域」=
必ず下がる、ではありません。
意味は、
- 上値が重くなりやすい
- 調整が入りやすい
- ボラティリティが上がりやすい
ということです。
強いトレンドでは、
→ 小調整
→ 再上昇
が普通に起きます。
実戦でどう使う?
初心者の方は、
- 乖離率20%超 → 追いかけ買いは控える
- RSI80近辺 → 短期利確を検討
- 両方過熱 → ポジション軽くする
くらいの感覚で十分です。
総括/来週の注目点
■ 今週の総括
・過熱調整は健全な範囲
・政策期待は継続
・海外資金流入基調は崩れていない
トレンド自体は維持されています。
■ 来週の注目点
-
為替(155円台維持か)
-
中東情勢の進展
-
半導体株の持続性
-
高市政権の政策具体化
-
海外投資家の売買動向
■ スタンス
- 押し目拾い継続
- 半導体・AIテーマは分散
- 地政学リスク時は指数ヘッジ意識
- 過熱局面では逆指値活用
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