2026年1月第4週市況|円高ショック → 半導体主導の持ち直し、決算相場が本格化

2026年1月第4週の東京株式市場は、
「為替介入警戒による急落」と「半導体・決算材料による押し目回復」が交錯する、テーマ主導色の強い1週間となりました。

週前半は急速な円高進行を受け、日経平均は一時1100円超下落する全面安に。
しかしその後は海外株高や半導体関連の好材料、個人投資家の押し目買いが支えとなり、指数は持ち直しました。相場の主役は為替から半導体決算相場へ移行しています。


全体動向(週の要因分析)

 円高ショックと「為替リスク相場」

週のスタートは円高が最大の材料でした。

日米当局の為替介入警戒報道を受け、ドル円は158円台から一時152〜153円台へ急伸(円高)。
これにより、

  • 自動車

  • 機械

  • 商社

  • 銀行

といったこれまでの上昇を支えた景気敏感株が総崩れとなり、26日はほぼ全面安となりました。

ここでのポイントは「業績懸念」というより、
“ポジション調整”が急速に進んだことです。

 相場の主役が「為替」から「半導体決算」へ

27日以降、相場の軸は一気に変化しました。

  • マイクロンの大規模投資計画

  • ASML好決算

  • ディスコ業績見通し

  • アドテスト上方修正

これらを受け、半導体製造装置株に資金が集中

特にアドテストは1銘柄で日経平均を300円超押し上げる日もあり、
指数は「半導体主導型」に回帰しました。

金利・為替不安が残る中での選別相場

円高警戒は消えておらず、輸出株の上値は重い状態が続きました。
その一方で、

  • 半導体

  • 電線(AIデータセンター関連)

  • 一部資源株

など業績材料が明確な銘柄に資金が集中

指数は横ばい圏でも、中身は大きく入れ替わる典型的な決算相場に入った週でした。


日別サマリー

■【1月26日】急落 ▲961円

円高進行で輸出株総崩れ。全面安。
▶ コメント:為替主導のリスクオフ

■【1月27日】反発 +448円

米株高+半導体買いで回復。
▶ コメント:半導体が主役に浮上

■【1月28日】小幅続伸 +25円

ASML決算で半導体買い、円高が重し。
▶ コメント:材料株のみ強い相場

■【1月29日】小幅高 +16円

アドテスト上方修正で指数押上げ。
▶ コメント:決算相場本格化

■【1月30日】(米株材料影響日)

MS急落でハイテク心理は不安定。
▶ コメント:海外決算で振れやすい局面


 初心者向け解説

① 為替が動くと、なぜ株がこんなに動く?

株式市場では、為替はとても重要な材料のひとつです。
特に日本は輸出企業が多いため、円の動きが企業の利益に直結しやすい特徴があります。

たとえば、自動車メーカーを考えてみましょう。

海外で1万ドルの商品を売った場合

  • 1ドル=160円なら → 160万円の売上

  • 1ドル=150円なら → 150万円の売上

同じ1万ドルでも、円高になるだけで日本円での売上は減ってしまいます。

このため、

  • 円安 → 将来の利益が増えそう

  • 円高 → 利益が減りそう

と見られ、株価が動きやすくなります。

ただし、今週の動きは「業績が急に悪くなった」というより、
これまで円安を前提に買われていたポジションがいったん調整された、という意味合いが強い週でした。

市場では、
「円安が続く前提で株を持っていた投資家が、一度ポジションを軽くした」
という動きが重なり、値動きが大きくなりました。

為替が急に動いたときは、
「企業の実力が急に変わったのか」
それとも
「ポジションの調整が起きているだけなのか」
を分けて考えると、相場の見え方が少し落ち着いてきます。

② 決算相場とは?

― 相場の主役が「テーマ」から「企業の実力」に戻る時期です

株式市場には、時期によって「何が一番重視されるか」が変わることがあります。
その中でも、決算発表が集中する時期は特別で、これをよく「決算相場」と呼びます。

普段の相場では、

  • 政策期待

  • 金利の動き

  • 為替

  • 地政学リスク

  • 「AI関連」「半導体」などのテーマ

といった全体の雰囲気で、指数も個別株も一緒に動きやすくなります。

ですが決算期に入ると、流れが少し変わります。


■ なぜ決算期は「実力勝負」になるのでしょうか?

決算では、企業が

  • 実際にどれだけ利益を出したのか

  • これから業績は伸びそうか

という答え合わせをします。

それまで「期待」で買われていた銘柄は、
ここで

  • 期待以上 → さらに買われる

  • 期待通り → 材料出尽くしで売られる

  • 期待以下 → 大きく下げる

というはっきりした反応が出やすくなります。

つまり、

テーマや雰囲気よりも、企業ごとの成績表が優先される

のが決算相場の特徴です。


■ 「普通の決算なのに下がる」のはなぜ?

初心者の方が戸惑いやすいのがここです。

「悪くない決算なのに下がる」ことがありますよ。
これは、その銘柄が事前にかなり期待されていた場合によく起こります。

市場は常に「次はもっと良くなるか?」を見ています。
そのため、

決算が良い → でも市場の期待ほどではなかった

という場合、株価は下がることがあります。

これがよく言われる
「材料出尽くし」 の一種です。


■ 今の相場で何が起きている?

今週のように決算が増えてくると、

  • 半導体の中でも決算が強い銘柄は上がる

  • 同じ業種でも材料が弱い銘柄は下がる

といったように、同じセクターの中でも動きがバラバラになります。

指数があまり動いていなくても、
中身では大きな入れ替わりが起きていることが多いのがこの時期です。


■ 初心者の方が意識したいポイント

決算相場では、

  • 「このテーマが強い」だけで買う
    よりも

  • 「その企業は本当に業績が伸びているか」

を見ることが、いつも以上に大切になります。

相場全体の流れを見ることも大事ですが、
この時期は少しだけ視点を変えて、
会社ごとの中身を見る相場だと考えると理解しやすくなります。

③ 同じ半導体でも動きが違う理由

「半導体が強い」だけでは足りない時期です。

ニュースではよく
「半導体株が上昇」
「半導体関連が売られた」
とまとめて言われますが、実際の相場では、同じ半導体でも値動きはかなり違います。

今週もまさにその典型でした。

  • アドテスト → 決算の上方修正が評価されて急騰

  • 他の半導体銘柄 → 直前に買われていた反動で利益確定売り

というように、同じ半導体でも動きが分かれました。


■ なぜ同じ業種でも動きがバラバラになるのでしょうか?

半導体と一言でいっても、

  • 検査装置

  • 露光装置

  • メモリー関連

  • ロジック向け装置

  • 素材

  • 部品

など、実際は扱っている分野が違います。

さらに重要なのが、

  • どの会社が今ちょうど業績のピークにいるのか

  • これから伸びるタイミングにあるのか

という業績サイクルの違いです。


■ 今週の動きは「期待」と「答え合わせ」の差

決算期は、

「この会社は強いはず」
という期待が
「本当に強かった」
のかどうかを確認する時期です。

アドテストは
「期待通り、あるいは期待以上の結果だった」
ため、安心感から買いが集まりました。

一方、他の半導体株は

  • 直前にかなり上がっていた

  • すでに好材料が織り込まれていた

といった背景があり、
「いったん利益を確定しておこう」という動きが出やすい状態でした。


■ 初心者が気をつけたいポイント

相場が強いときほど、

「このテーマが強いから、どれを買っても同じ」

と思いやすくなります。
ですが決算相場では、

同じテーマでも会社ごとの中身で差が出る

時期に入っています。

指数や業種の名前だけを見るのではなく、

  • その会社は何を作っているのか

  • 業績は今どの段階にいるのか

を少し意識するだけで、
「なぜ上がったのか」「なぜ下がったのか」が見えやすくなります。


 総括/来週の注目点

総括

第4週は
為替ショック → 半導体決算主導へ主役交代
という転換週でした。

指数は横ばいでも、相場は次のフェーズに移行。

来週の注目点

① 国内外の主要決算
② 為替介入の有無
③ 米ハイテク株の方向
④ 半導体設備投資関連の材料

スタンス

・指数より個別重視
・決算銘柄は押し目分割
・半導体は材料確認後に
・為替急変には逆指値必須

【前週】2026年1月第2週市況|高市政権・衆院解散観測で日本株急騰

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