2026年1月第1週市況|大発会は急騰スタート 半導体高・中国輸出規制リスクが交錯

2026年最初の東京株式市場は、大発会で日経平均が約1500円高と急伸し、史上最高値を更新する力強いスタートとなりました。
週前半は米半導体株高と円安を背景にリスクオンが加速しましたが、週後半は中国の輸出規制報道をきっかけに急速に調整が入り、値動きの荒い1週間となりました。


 全体動向(週の要因分析)

年初のリスクオン相場

週明け5日は、米国市場での半導体株高と円安進行を受けて、半導体・輸出関連を中心に買いが殺到しました。
日経平均は1日で約3%上昇し、アドバンテスト、東エレク、ソフトバンクGといった値がさ株が指数を大きく押し上げました。
6日も世界的な株高の流れを引き継ぎ、海外投資家の先物買いが相場をけん引し、日経平均・TOPIXともに最高値を更新しました。

中国リスクによる急速な調整

7日以降は一転して調整局面に入ります。
中国がレアアース(希土類)などの対日輸出規制強化を検討しているとの報道を受け、日本の自動車・電機産業への影響が警戒されました。
高値更新直後というタイミングも重なり、利益確定売りとリスク回避の動きが加速。8日には先物主導の売りも重なり、日経平均は一時900円近く下落しました。

週末は材料緩和で自律反発

9日は、中国政府が「民生用への影響は限定的」との見解を示したことに加え、ファストリの業績上方修正やTSMCの売上好調が好感され、買い戻しが優勢となりました。
週前半の急騰と週中の急落を経て、「リスクを取りすぎない慎重な年初相場」へとトーンが変化した週でした。


日別サマリー

1月5日(月)

日経平均:51,832円(+1,493円)
米半導体株高と円安を追い風に急反発。半導体関連と輸出株が主導し、日経平均は1日で約3%上昇。大発会としては異例の強さを示しました。

1月6日(火)

日経平均:52,518円(+685円)
世界的な株高と海外勢の先物買いで続伸。金融・エネルギー株にも物色が広がり、日経平均とTOPIXはともに最高値を更新しました。

1月7日(水)

日経平均:51,961円(-556円)
中国の輸出規制報道を受けて反落。自動車株を中心に売りが広がり、高値警戒感から利益確定売りも重なりました。

1月8日(木)

日経平均:51,117円(-844円)
米株安と日中関係悪化への警戒が続き、続落。海外短期筋の先物売りも加わり、下げ幅は一時900円近くに達しました。

1月9日(金)

日経平均:51,939円(+822円)
前日までの急落の反動で自律反発。ファストリの上方修正が指数を大きく押し上げ、中国リスク緩和も支えとなりました。


初心者向け解説(今週のキーワード)

輸出規制リスクとは?

特定の資源や部品の輸出が制限されると、調達コストの上昇や代替調達の遅れが発生し、企業の利益を直接圧迫します。
特にレアアースは、中国への依存度が高く、自動車・半導体・電子部品など幅広い産業のサプライチェーンに影響を及ぼします。

そのため実際に規制が実施されなくても、
「もし止まったらどうなるか」という不確実性そのものがリスクとして意識されやすく、投資家は先回りして関連銘柄を売却しがちです。
今週のように株価が高値圏にある局面では、こうした地政学・政策リスクが利益確定売りの引き金になりやすい点も特徴です。

なぜ自動車株が最初に売られやすいのか?

自動車産業は、レアアースや半導体、電子部品など多くの素材・部品を組み合わせて成り立つ産業です。
そのため、特定の資源や部品に輸出規制のリスクが浮上すると、生産全体が滞る可能性がある代表的な業種として真っ先に意識されやすくなります。

また、自動車株は時価総額が大きく流動性も高いため、海外投資家や機関投資家がリスク回避の際に売りやすい「出口銘柄」になりやすい特徴があります。
実際の業績への影響が不透明な段階でも、「影響を受けるかもしれない」という理由だけで売られやすい点が、自動車株特有の動きです。


なぜ「規制が噂止まり」でも株価は動くのか?

株式市場は「事実」よりも「予想」と「不確実性」を先に織り込みます。
輸出規制が正式決定していなくても、報道や政府関係者の発言によって「最悪のケース」が意識される
と、投資家はリスクを避ける行動を先に取る傾向があります。

特に指数寄与度の高い大型株や、関連範囲が広い業種では、「何かあったら困る」という理由だけで持ち高を一度軽くする動きが出やすくなります。
その結果、規制が噂レベルの段階でも株価が先行して下落し、後から「影響は限定的」と分かれば買い戻される、という展開が繰り返されやすくなります。


総括/来週の注目点

今週の総括

年初は想定以上に強いリスクオンで始まりましたが、中国リスクをきっかけに急速に調整が入りました。
高値圏では外部要因に敏感になりやすく、2026年相場は「一本調子では進まない」ことを示した1週間でした。

来週の注目点

  • 中国関連ニュースの続報

  • 米国株(特にハイテク・半導体)の方向性

  • 円相場の動向(157円台の定着可否)

スタンス

  • 高値追いは避け、押し目待ち

  • 地政学・政策リスクには逆指値を徹底

  • 半導体は短期調整後の反発局面を慎重に狙う

【前週】2025年12月第4週市況|日経平均5万円台維持、年末相場は薄商いでも底堅い

関連記事

松井証券の「マーケットラボ」は、銘柄分析・チャート・四季報・スクリーニングまでを無料で使える高機能ツールです。 本記事では、松井証券マーケットラボの使い方、機能一覧、米国株版との違い、そして他社ツールとの比較までを徹底解説。 初[…]

松井証券「マーケットラボ」徹底ガイド|無料機能・使い方・米国株版・他社比較まで解説

スポンサーリンク
\情報配信中!/