2025年12月第4週市況|日経平均5万円台維持、年末相場は薄商いでも底堅い

2025年12月第4週の東京株式市場は、半導体・AI関連株を軸に上値を試す展開となりました。
円安の進行や米国ハイテク株高を追い風に週初は大きく上昇し、週後半はクリスマス休暇による商い減少のなかでも、高値圏で底堅さを保つ相場となりました。


 全体動向(週の要因分析)

今週の最大のテーマは、「半導体主導の上昇相場がどこまで持続するか」でした。

週初の22日は、米国市場でAI・半導体関連株が大幅に上昇した流れを引き継ぎ、日本市場でも関連銘柄に買いが集中しました。
円相場が一時1ドル=157円台まで下落したことで輸出採算の改善期待が高まり、自動車株や機械株も堅調に推移しました。

一方、円安進行を背景に日銀の追加利上げ観測が浮上し、長期金利は一時2.1%と約25年ぶりの水準まで上昇しました。
これによりメガバンク株には追い風となりましたが、金利上昇による景気や消費への悪影響を警戒する見方も強まり、内需株や小売、鉄道株は軟調に推移しました。

週央以降は、クリスマス休暇に伴う海外投資家の不在により売買代金が大きく減少しました。
相場は方向感を欠きながらも、高値警戒の売りと押し目買いが交錯する高値もみ合いの展開となりました。


日別サマリー(5日分)

12月22日(月)

  • 日経平均株価:前週末比 +895円(+1.81%)

  • 半導体・AI関連株と輸出関連株が大幅上昇

  • コメント:円安と米半導体株高が同時に追い風となった1日

12月23日(火)

  • 日経平均株価:前日比 +10円(+0.02%)

  • 円安けん制発言を受け輸出株が伸び悩み

  • コメント:地合いは良好ながら、商いは大きく減少

12月24日(水)

  • 日経平均株価:前日比 -68円(-0.14%)

  • 値がさ株の売りで4営業日ぶりに反落

  • コメント:参加者減少で相場の方向感が出にくい状況

12月25日(木)

  • 日経平均株価:前日比 +63円(+0.13%)

  • 日銀総裁発言で利上げ警戒が後退

  • コメント:金融政策への過度な警戒が和らいだ

12月26日(金)

  • 日経平均株価:前日比 +342円(+0.68%)

  • 権利取りと先物主導で続伸

  • コメント:上値は重いものの、上昇モメンタムは維持

12月30日(月・大納会)

  • 日経平均株価:前日比 -187円(-0.37%)

  • 年内最終売買日で利益確定売りが優勢

  • コメント:米株安を受けて下落したが、下値は堅く、年末として初めて5万円台を維持して取引を終えた


 初心者向け解説(今週の重要ワード)

薄商い(うすあきない)とは?

薄商いとは、市場参加者が少なく、売買代金や売買高が大きく減っている状態を指します。
年末年始や大型連休、海外市場の休場時などに起こりやすいのが特徴です。

薄商いの局面では、通常よりも少ない売買で株価が大きく動きやすくなります。
そのため、好材料がなくても株価が急騰したり、逆にわずかな売りで急落することがあります。

一方で、参加者が少ないため、買いが継続しにくく、トレンドが続かない点にも注意が必要です。
一時的に上昇しても、翌日には反落するなど、方向感のない動きになりやすくなります。

このような環境では、

  • 短期的な値動きに振り回されやすい

  • ダマシの上昇・下落が増えやすい

  • 出来高を伴わない動きは信用しにくい

といった特徴が見られます。
今週後半の相場でも、クリスマス休暇による薄商いのなかで、値幅は出るものの方向感に欠ける場面が多く見られました。

権利取りとは?

権利取りとは、配当金や株主優待を受け取るために、権利確定日前に株を保有しようとする買いのことです。
日本株では、3月・9月決算企業が多いほか、12月期決算企業も多いため、年末は権利取りの動きが活発化しやすい時期です。

権利付き最終売買日までに株を保有していれば、翌営業日の「権利落ち日」に株を売却しても、配当や優待を受け取る権利は確定します。
この仕組みにより、権利確定日前には個人投資家を中心に買いが入りやすくなります。

ただし、権利落ち日には、

  • 配当分だけ株価が理論上は下落する

  • 権利取り目的の買いが一巡すると売りが出やすい

という特徴があります。
そのため、権利取り相場では「権利を取るのか」「値上がり益を狙うのか」を明確にした戦略が重要となります。

今週は、12月期決算企業の権利付き最終売買日を意識した買いが相場を下支えする場面が見られました。

見直し買いとは?【深掘り解説】

見直し買いとは、過去に業績不安や地合い悪化などを理由に売られていた銘柄について、
「売られ過ぎ」「割安になった」と判断され、再び買いが入る動きを指します。

多くの場合、

  • 業績悪化懸念が後退した

  • 市場全体のリスク許容度が回復した

  • 同業他社の株価上昇で出遅れ感が意識された

といった要因がきっかけになります。

見直し買いは、新たな材料がなくても起こることがあり、需給改善だけで株価が上昇するケースも少なくありません。
特に、相場全体の地合いが良い局面では、これまで売られていた銘柄にも資金が回りやすくなります。

今週は、リスク選好姿勢の強まりを背景に、これまで下落が目立っていたゲーム株やハイテク株に見直し買いが入り、株価が持ち直す動きが目立ちました。

金利上昇(長期金利)

長期金利の上昇は、株式市場にプラスとマイナスの両面の影響をもたらします。

まず、銀行株にとっては追い風となります。
銀行は預金として集めたお金を企業や個人に貸し出し、その金利差(利ざや)で利益を得ています。
長期金利が上昇すると、住宅ローンや企業向け融資の金利も引き上げやすくなり、利ざやの拡大=収益改善が期待されます。
このため、金利上昇局面ではメガバンクを中心に銀行株が買われやすくなります。

一方で、景気全体や内需株にとっては逆風となるケースが多くなります。
住宅ローン金利が上がると、家計の負担が増え、消費に回せるお金が減少します。
また、企業にとっても借入コストが上昇するため、設備投資や人件費の拡大に慎重になりやすくなります。
その結果、小売、外食、鉄道、不動産といった国内需要に依存する業種は売られやすくなります。

さらに、金利上昇は株式の理論的な評価(バリュエーション)にも影響します。
株価は将来得られる利益を現在価値に割り引いて評価されますが、金利が上昇すると割引率も上がり、同じ利益水準でも株価は低く評価されやすくなります。
特に、将来の成長期待が大きいハイテク株やグロース株は、この影響を受けやすい傾向があります。

このため、金利上昇局面の株式市場では、

  • 銀行・保険などの金融株が相対的に有利

  • 内需株や高PERの成長株は調整しやすい

というセクター間の「強弱」がはっきり表れやすくなります。
今週の相場でも、金利上昇を好感した銀行株が買われる一方で、内需株が軟調となる場面が見られました。


総括/来週の注目点

注目材料

  • 年末年始の海外市場動向(薄商いによる価格変動)

  • 米国ハイテク株の高値更新余地

  • 日銀関係者の発言や金利動向

  • 為替相場(155〜158円台の攻防)

スタンス(トレード方針)

  • 高値追いは避け、押し目を待つ姿勢が基本

  • 半導体・AI関連は短期回転を意識し、逆指値を徹底

  • 金利関連株と輸出関連株の選別物色を継続

  • 年末相場のため、ポジションは軽めにしてリスク管理を重視

【翌週】
【前週】2025年12月第3週市況|AI株調整と日銀利上げをどう見る?5万円割れから反発

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