2025年12月第3週の東京株式市場は、週前半にAI・半導体投資への警戒感と日銀会合を前にした様子見姿勢から大きく調整しました。
その後は日銀の利上げ決定を無難に通過したことで安心感が広がり、週後半にかけては反発する展開となりました。
全体動向(週の要因分析)
今週の最大のテーマは、AI投資への懸念と金融政策イベントの通過でした。
週初は、米国市場でオラクルやブロードコムの下落をきっかけに「AI関連投資が想定より鈍化するのではないか」という見方が広がり、日本市場でもアドテストやソフトバンクグループなど値がさ株を中心に売りが膨らみました。
加えて、日銀が発表した12月短観で企業景況感の改善が確認され、追加利上げ観測が一段と強まったことも、株式市場ではリスク要因として意識されました。
長期金利の上昇が続くなか、半導体・電子部品など金利に敏感なセクターは調整色を強めました。
一方で、銀行株は利ざや改善期待から底堅く推移し、内需株や自動車株など相対的に割安とみられる銘柄に資金が向かう場面もありました。
週後半には日銀金融政策決定会合で利上げが実施されたものの、内容は市場予想通りで、「想定内の利上げ」と受け止められたことでイベント通過後の買い戻しが進みました。
日別サマリー
12月15日(月)
米市場でAI投資への懸念が強まり、SOX指数が大幅下落した流れを受け、日本市場でも半導体関連が急落しました。
日銀短観を受けた利上げ観測の強まりも重なり、日経平均は一時5万円を割り込む場面がありました。
12月16日(火)
米雇用統計やCPIの発表を控え、米国株は高値警戒感から軟調に推移しました。
日本株も方向感を欠き、ハイテク株から他セクターへの資金シフトが意識されました。
12月17日(水)
前日までの下落を受けて自律反発狙いの買いが入りましたが、日銀金融政策決定会合を前に様子見姿勢が強く、上値は限定的でした。
25日・50日移動平均線を下回る水準での不安定な値動きが続きました。
12月18日(木)
米株安を背景にリスク回避の売りが優勢となり、日経平均は一時4万9000円を割り込む場面がありました。
ただし、下値では個人投資家や地銀などの買いが入り、下げ渋る展開となりました。
12月19日(金)
日銀金融政策決定会合で利上げが決定されましたが、市場では織り込み済みと受け止められました。
イベント通過による安心感から先物主導で買い戻しが進み、日経平均は反発しました。
初心者向け解説(今週の重要用語)
① AI投資懸念とは?
AI関連株は、足元の業績よりも将来の成長ストーリーが強く織り込まれています。
そのため、実際の投資計画や需要が「想定より遅れる」「先送りされる」といった兆しが出るだけで、株価は敏感に反応しやすい特徴があります。
今週は、米企業によるAIデータセンター投資の一部延期が報じられたことで、
「AI需要そのものが減るわけではないが、成長スピードは一時的に鈍化する可能性がある」との見方が広がりました。
特に半導体やAI関連は、
-
すでに高い成長を前提とした株価水準
-
設備投資の前倒し期待が強かった
という背景があり、少しの期待修正でも利益確定売りが出やすい局面でした。
その結果、「AIブームが終わる」というよりも、
期待が先行しすぎた部分を調整する動きとして、関連銘柄が売られたと考えられます。
② 利上げが「織り込み済み」とは?
株式市場は、発表された事実そのものよりも「想定との差」に強く反応します。
今回の利上げについては、日銀総裁の発言や短観の内容を受けて、事前に利上げを見込んだ取引がかなり進んでいました。
そのため、
-
利上げ決定そのものはすでに株価に反映済み
-
「サプライズ(想定外)」がなかった
という受け止めが広がりました。
実際には、利上げが行われても
-
利上げ幅が想定の範囲内
-
今後の追加利上げペースが明確に示されなかった
ことから、市場では「想定よりタカ派ではない」「ややハト派的」との評価も出ました。
結果として、
「利上げ=悪材料」という単純な反応ではなく、イベント通過による不透明感の後退が意識され、
会合後には先物主導での買い戻しや、主力株への押し目買いが入りやすい展開となりました。
つまり今回の動きは、
というのが市場の本音だったと言えます。
総括/来週の注目点
今週の総括
AI・半導体を中心に大きく調整したものの、日銀会合通過後は過度な警戒感が後退しました。
指数は荒れましたが、TOPIXは比較的底堅く、セクター間の資金循環が意識された週でした。
来週の注目点
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日銀総裁・関係者の発言内容
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米経済指標(利下げ見通しへの影響)
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半導体株の戻りの持続性
スタンス
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指数は上下に振れやすく、追いかけ買いは慎重
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押し目は段階的に、逆指値を徹底
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半導体一極よりも内需・金融との分散を意識
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