📊 全体動向
2025年9月第2週(8日・10日)の東京株式市場は、国内政局の変化と米金融政策の期待が交錯し、日経平均株価は上昇基調を維持しました。
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9/8(月):石破首相の辞意表明をきっかけに次期総裁への政策期待が広がり、日経平均は大幅高。円安進行も追い風となり、幅広い銘柄に買いが入りました。
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9/10(水):米FRBの利下げを背景に米株が上昇。日本株にも買い安心感が広がり、日経平均は3週間ぶりに最高値を更新しました。
一方で、銀行株は国内金利上昇で買われる場面がある一方、自動車株や一部の主力株には利益確定売りも出るなど、強弱が入り混じる展開となりました。
初心者向け解説
解説①:政局と株価の関係 ―「首相辞任=株安」ではない?
政治の変化は株価に大きな影響を与える要因のひとつです。
一般的に「政治不安=株安」と考えがちですが、辞任や総裁選が「政策期待」に繋がる場合は株高要因になることもあります。
今回(9/8)は、石破首相が辞意を表明したことで「次の総裁は財政拡張や成長戦略を打ち出すのでは?」という思惑が広がり、株価が急上昇しました。
初心者の方は「政治ニュース=株価に直結する」と覚えるよりも、
➡ その出来事が投資家心理にどう働くかを意識するのがおすすめです。
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解説②:FRBの利下げと株価の関係
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米国の中央銀行FRB(連邦準備制度理事会)は、景気やインフレに応じて金利を上下させます。
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利上げ:企業の資金調達コストが増え、株価は下がりやすい
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利下げ:企業の資金調達コストが下がり、株価は上がりやすい
今回(9/10)は、FRBが近く利下げするとの期待が強まり、米株が上昇。その流れを受けて日本株にも買い安心感が広がり、日経平均は3週間ぶりに最高値を更新しました。
初心者は「米国の金利動向=世界の株価の方向を左右する」と覚えると理解が早まります。
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解説③:円高・円安が株に与える影響
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為替相場(円高・円安)は日本株に直結する重要要因です。
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円安(1ドル=円の数字が大きい)
輸出企業(自動車、機械、電子部品など)は、海外での売上を円に換算した時に利益が増えるため株価が上がりやすい。 -
円高(1ドル=円の数字が小さい)
逆に輸出企業は不利に。輸入企業(小売り、食品など)にとっては原材料が安く仕入れられるのでプラスになることもあります。
今回(9/8)は円安基調が輸出株を押し上げました。初心者は「為替ニュースは株価の方向感を読むサイン」と考えると理解しやすいです。
日別市況まとめ
■ 9月8日(月)|首相辞意で次期政権への期待広がる
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日経平均:4万3643円81銭(+625円06銭/+1.45%)
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主因:石破首相の辞意表明で財政拡張的な政策期待。海外投資家の先物買いも活発化。
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為替:円安基調(1ドル=148円台)で輸出関連株を下支え。
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銘柄動向:防衛関連・不動産株が上昇。銀行株は一部下落。
■ 9月10日(水)|FRB利下げ期待で最高値更新
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日経平均:4万3837円67銭(+0.87%)
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主因:FRB利下げ観測で米株上昇 → 日本株にもリスク選好拡大。
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国内要因:日銀の年内利上げ観測で銀行株に買い。
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銘柄動向:SBG、フジクラ、コナミG、トレンドが上昇。ダイキン、第一三共、ファストリ、デンソーは下落。
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🔎 総括
この週(9/8・9/10)の東京市場は、
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政治要因(首相辞任と総裁選)
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米金融政策(FRB利下げ観測)
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為替動向(円安基調)
が組み合わさってリスク選好ムードが強まった週でした。
ただし、政治リスクや物価指標(CPI)発表を前に一部では利益確定売りも出ており、相場の変動性は依然として高い状況です。
投資初心者にとっては「政治・金融政策・為替」が株価を大きく動かす3大テーマであることを学ぶ良い事例となりました。
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