2025年8月第4週|不動産堅調/通信はBeyond Carrierで非通信拡大【セクター別企業分析】

2025年8月第4週のマーケットは、不動産・通信ともに堅調な決算が相次ぎました。
不動産では「都心・再生・プレミアム」を柱に利益質を改善する動きが広がり、資産管理型や再販ビジネスが引き続き強みを発揮。
一方、情報通信ではソフトバンクが「Beyond Carrier」戦略を掲げ、通信収益のみに依存しない非通信分野(AI/DC・EC・金融など)への拡大を鮮明にしました。
物流やサービス関連も、堅調な需要を背景に増収増益トレンド
を維持しており、セクター全体としては「成長の再現性」と「株主還元の持続力」が主要テーマとなっています。

DMM FX

全体動向

今週のレポートは 不動産/物流/情報通信/サービス業 を中心に多様な企業が登場。
共通テーマは以下の通り:

  • 不動産:都心賃貸や投資用マンションの好調で最高益更新が続く。小口化や再生事業も強み。

  • DX・コンテンツ:会員基盤拡大や電子チケット、SaaS導入が成長を牽引。黒字転換・ARPU改善が焦点。

  • 物流:人材・設備投資と安定成長の両立がテーマ。

  • ヘルスケア/サービス:M&A・新領域拡大と還元強化で成長を狙う。

横断テーマは 「成長の再現性 × 還元の持続力」
単発業績より、中期計画の数値達成と株主還元策の一貫性が投資判断のカギとなった週。

10. 情報通信・サービスその他

m-up holdings〈3661〉

要約:ファンクラブ・EC・電子チケットが好調。25/3Qは大幅増収増益。グローバル展開やWeb3.0・NFT等の新技術活用にも注力。
KPI:会員数/電子チケット販売数/EC売上高
リスク:IP依存度/新技術投資負担
還元:成長投資優先、M&Aで多角化

ネクスグループ〈6634〉

要約:25/11中間で大幅増収。IoTからWeb3・メタバース事業へシフト。M&Aによる収益拡大が進展。
KPI:メタバース事業収益/IoT新製品売上/ブロックチェーン事業寄与
リスク:新規投資回収/規制リスク
還元:明示なし、成長投資重視

インターネットインフィニティー〈6545〉

要約:ヘルスケアソリューション大手。25年度は全収益ライン2桁成長、26年度も増収増益見通し。M&Aと新規投資で拡大。
KPI:レコードブック施設数/介護利用者数/DXソリューション売上
リスク:人材確保/制度変更リスク
還元:26年度配当15円予定、還元強化

ソフトバンク〈9434〉

要約:25/3期は売上・営業益2桁増で中計を1年前倒し達成。通信に加えAI/DC・自治体DX・金融/ECまで非通信を拡大(“Beyond Carrier”)。26/3期も増収増益計画。
KPI:回線/ID基盤の維持・拡張/非通信売上比率/AI/DC投資の収益化進捗
リスク:規制・価格競争、巨額投資の回収タイミング
還元:高水準の配当継続(安定配当方針)


12.運輸・物流セクター

ハマキョウレックス〈9037〉

要約:独立系3PL大手。25/3期は過去最高、26/3期も増収増益見込み。中計で27/3期に収益目標を設定。
KPI:物流センター数/取扱貨物量/営業利益率
リスク:人件費・設備投資増
還元:20期連続増配予定


17. 不動産

FJネクストHD〈8935〉

要約:資産管理型マンション「Gala」シリーズ中心。25年度は売上・利益とも過去最高、26年度も増収増益見込み。
KPI:販売戸数/管理入居率/ROE
リスク:建設コスト上昇/金利上昇
還元:累進配当、配当性向30%以上

ビーロット〈3452〉

要約:不動産投資開発を軸に最高益。25/12期は過去最高利益を計画。不動産再生や宿泊施設開発を拡大。
KPI:不動産売却額/投資開発案件数/営業利益率
リスク:市況変動/仕入競争
還元:積極的、成長と還元を両立

property technologies〈5527〉

要約:中古住宅再生「リアル×テクノロジー」戦略。25/11中間で大幅増益。プレミアムマンションやSaaSも寄与。
KPI:中古住宅再生販売数/プレミアム物件販売数/SaaS契約件数
リスク:仕入環境悪化/市況リスク
還元:中期目標に沿った成長投資優先

京橋アートレジデンス〈5536〉

要約:新築一棟収益マンション「CASA」シリーズが成長。25/11期は大幅増益。ESG事業やリノベ再販も強化。
KPI:新築マンション引渡戸数/リノベ案件数/ESG関連収益
リスク:人材不足/資金調達
還元:将来的に強化方針


総括

  • 不動産は都心開発・再生・小口化を軸に最高益更新が相次ぐ。還元姿勢も積極的。

  • 情報通信・DXはSaaS・メタバース・電子チケットといった新領域が成長を牽引。投資回収とARPU改善が焦点。

  • 物流・サービスは安定成長と還元強化を両立する動きが明確。

今週も「中期計画の実行力」と「株主還元の一貫性」が企業評価の決め手となった。

【前週】2025年9月第3週|SaaS黒字化の波、不動産は小口化が加速【セクター別企業分析】

内部リンク

4.素材・化学セクターまとめ

9.電気・精密セクター株まとめ

10.情報通信サービス・その他セクターまとめ

12.運輸・物流セクターまとめ

17.不動産セクターまとめ

まとめ

SaaSの黒字化や不動産の小口化といった最新トレンドは、投資家にとって要注目テーマです。
今後の決算やM&A動向を追いながら、セクターごとの収益性改善を確認していきましょう。


松井証券アプリなら、最新ニュースを見ながらすぐに日本株を取引できます。
チャンスを逃さない投資環境を手元に。
【PR】

 

\情報配信中!/