2025年8月第2週の株式相場まとめ|最高値更新から利益確定売りへ【初心者解説付き】

DMM FX

全体動向

8月12日から14日の東京株式市場は、日経平均株価が連日の最高値更新を記録した後、利益確定売りに押されて反落する展開となりました。

米国株式市場の堅調さや米中貿易協議の緊張緩和を背景に強い買いが続き、12日・13日は値がさ株や半導体関連株が市場を牽引しました。
しかし、短期間での急上昇による過熱感や、円高の進行が重荷となり、14日は7営業日ぶりに反落。
テクニカル的にも高値警戒感が意識され、市場は一服感を示しました。


初心者向け解説①:なぜ「最高値更新」が意識されるのか?

株価指数が過去の水準を超えて「最高値」を更新すると、市場参加者の心理に大きなインパクトを与えます。

  • 投資家は「強気相場が続く」と考えて買いに走る

  • メディアで大きく取り上げられ、個人投資家も参入しやすくなる

  • 一方で「そろそろ天井では?」という不安も高まる

今回も、日経平均が12日・13日に連続で最高値を更新したことで、市場は強気ムードが強まりました。しかし同時に、短期間での急騰が「加熱感」として意識され、14日の反落につながりました。

初心者は「最高値更新=一方的な好材料」とは捉えず、「強気心理と利益確定の両方を呼び込む現象」と理解することが大切です。


初心者向け解説②:利益確定売りとは?

株価が急騰すると、多くの投資家は「含み益を確定させたい」という心理から売りに回ります。これが「利益確定売り」です。

  • 上昇トレンドが強いときでも、利益確定売りは必ず出る

  • 特にテクニカル指標(RSIや移動平均乖離率)が「加熱」を示すと、売りが増えやすい

  • 利益確定売りが一巡すれば再び買いが入ることも多い

14日の東京市場の反落もまさにこの典型例でした。初心者にとって大切なのは「下落=悪いニュース」ではなく、「利益確定で一時的に売られただけ」というケースもあると理解することです。


初心者向け解説③:円高・円安が株価にどう影響するか

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株価の動きと並んで、初心者がまずつまずきやすいのが「円高・円安」と株価の関係です。実際、為替は日本株の値動きを大きく左右する要因のひとつです。

円高(1ドル=150円 → 140円へ)
→ 日本企業が輸出で稼ぐドルを円に換えるとき、受け取れる円が少なくなるため「利益が減る」方向に働きます。
そのため トヨタ、ソニーG、ホンダなど輸出企業の株価は下がりやすい 傾向があります。

円安(1ドル=140円 → 150円へ)
→ 輸出で得たドルを円に換えると利益が増えるため「業績改善」につながります。
そのため 自動車、精密機器、半導体など輸出関連株が買われやすい

ただし、円安にもデメリットがあります。
輸入品(原油、穀物、エネルギーなど)の価格が上がり、電力会社や食品メーカーなど「輸入コストが増える企業」にとってはマイナス要因になります。

つまり、円高・円安は「どの業種にプラスかマイナスか」を見極めることが重要です。
たとえば2025年8月14日の相場では、円高傾向が強まり、輸出関連株が売られる要因となりました。
一方で、輸入依存の高い小売や食品株にはプラスに働く場合もあります。

初心者は「円高=株安、円安=株高」と単純に覚えるのではなく、業種ごとの影響を意識することが、相場理解の第一歩になります。

日別の市況まとめ

8月12日(月)|5日続伸、最高値を更新

  • 日経平均:前週末比+(4万2718円17銭)

  • 背景:米株高、米中関税の延期報道、円安基調が追い風。

  • ポイント:海外短期筋の先物買いが上昇を加速。

  • 銘柄動向:ソフトバンクGやファストリが上昇、セブン&アイやニトリHDは売られる。


8月13日(火)|6日続伸、さらに高値更新

  • 日経平均:4万3274円67銭

  • 背景:FRB利下げ期待、米中貿易協議の不安和らぐ。

  • ポイント:景気敏感株や半導体株に物色。過熱感から個人投資家の利確も観測。

  • 銘柄動向:リクルート、テルモ、東エレクが上昇。エムスリーや花王は下落。


8月14日(水)|7営業日ぶり反落、過熱感で利益確定売り

  • 日経平均:反落

  • 背景:短期急騰の反動、円高進行、海外短期筋の先物売り。

  • ポイント:利益確定売り主体で下落。ただし買い意欲は底堅い。

  • 銘柄動向:ソシオネクス、HOYA、良品計画が下落。一方、ソフトバンクG、ニトリHDは上昇。


総括

8/12・13に最高値を更新したことで強気ムードが市場全体に広がった一方、14日は過熱感による調整が入る形となりました。
投資家は「米中関係」「FRB利下げ期待」「国内政治(総裁選)」という材料に注目しており、相場は強気と警戒感が交錯しています。

初心者は、

  • 最高値更新は強気心理と警戒感の両面を持つ

  • 反落しても「利益確定売り」の可能性がある
    という視点を持つと、市場を冷静に理解できるようになります。

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