2025年6月第2週の株式相場まとめ|雇用統計で上昇も関税懸念で反落

DMM FX

全体動向

この週の東京株式市場は、米雇用統計の好結果を背景に始まり、日経平均は3万8000円台を回復しました。
前半は米景気の底堅さや円安基調、米中協議の進展期待が買い材料となり続伸。
しかし、心理的な節目に差し掛かると利益確定売りが出やすく、後半には米関税政策の不透明感や中国のレアアース輸出規制懸念が重しとなり反落しました。
「買い安心感」と「政策リスク懸念」が交錯し、方向感に乏しい展開となりました。


日別の市況まとめ

6/9(月)|日経平均3万8000円台回復

  • 米雇用統計の強さで米景気懸念が後退、投資家心理改善

  • 一時400円超の上昇も利益確定売りで上値重く

  • 任天堂やアドテスト、ソフトバンクGが高い

  • エムスリーや三菱商事などは下落


6/10(火)|3日続伸も上値重い

  • 米金利低下・米ハイテク株高・円安で半導体やSBGが買われる

  • 午後は利益確定売りで伸び悩み

  • TOPIX・JPX150も3日続伸、売買代金4兆円超

  • コナミGや信越化学が上昇、ファストリや東エレクは下落


6/11(水)|4日続伸、半導体株がけん引

  • 米国の半導体株高を受け東エレクなどに買い

  • 円安も追い風、輸出株も上昇

  • ただ3万8500円の節目を意識して利益確定売り

  • TDKやソシオネクス、スクリン上昇、三菱電やダイキンは軟調


6/12(木)|5日ぶり反落、政策不透明感で売り

  • 米関税政策の不透明感と中国のレアアース規制方針が嫌気

  • 主力株に利益確定売り

  • 事業法人の自社株買いや押し目買いで下げ渋り

  • 防衛関連株や小売株は逆行高

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初心者向け解説

解説①:心理的節目「3万8000円・3万8500円」の意味

株価には「キリの良い数字」が意識されやすい傾向があります。
3万8000円や3万8500円といった節目を超えると、投資家は「十分上がったから一度利益確定しておこう」と考えやすく、売り圧力が強まります。
逆に、割り込むと「押し目買いのチャンス」と捉える投資家も現れ、値動きが荒くなります。
初心者は「大台=心理的に売買が増えやすいポイント」と覚えておきましょう。


解説②:米雇用統計が株に与える影響

米雇用統計は、米国の景気や金利政策を左右する最重要指標です。
雇用が強いと「景気は堅調」と評価され株価にプラスですが、同時に「金利が上がるかも」との懸念で株価にマイナス要因にもなります。
今回(6月初旬)は「景気安心感」が勝り、株式市場を押し上げました。
初心者は「雇用統計=世界中の投資家が注目するビッグイベント」と理解しておきましょう。


解説③:関税やレアアース規制が嫌気される理由

株式市場は「企業のコストや収益」に直結する政策を敏感に織り込みます。
米国の関税強化 → 日本企業の輸出コスト増 → 利益減懸念
中国のレアアース規制 → 半導体やEVなどの材料不足 → 供給制約で株価下落
といった具合に、実際に影響が出る前から「リスク」として株価に反映されます。
初心者は「政策リスク=将来の利益を圧迫する可能性」と覚えると理解が進みます。


総括

6/9週は、米雇用統計の強さや円安を背景に日経平均が3万8000円台を回復し、半導体株を中心に4日続伸。しかし節目を超えるたびに利益確定売りが出て、12日には関税・レアアース懸念で反落しました。
「景気安心感」と「政策リスク懸念」がせめぎ合う展開で、投資家は節目や材料に敏感な値動きを強いられた週でした。

【前週】2025年6月第1週の株式相場まとめ|米中摩擦と関税懸念で乱高下する相場
【翌週】2025年6月第3週の株式相場まとめ|中東情勢リスクと円安・日銀スタンスの影響

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