今回は、2025年06月19日に掲載されたコニシ<4956>のレポートを要約しました。
元レポートは下記の通りです。
コニシ<4956>レポートPDF
出典元:FISCO
それでは早速見ていきましょう。
コニシ株式会社の業績と将来展望
2025年3月期の業績と分析
2025年3月期はコニシ株式会社にとって好調な年となりました。全セグメントで増益し、売上高・営業利益が過去最高を記録しました。特に主力製品である「ボンド」の販売価格改定や建築用シーリング材の伸長が増収増益に貢献しました。販売数量増による利益増や化成品、工事事業の粗利益率改善が利益増加要因となりました。一方で、ボンドの原材料コストの増加や製造経費の増加、販管費の増加がマイナス要因として挙げられました。
2026年の見通し
2026年3月期の業績予想は、売上高142,000百万円(前期比4.5%増)、営業利益10,670百万円(同0.2%増)となる見込みです。中期経営計画に基づき、EBITDAは8.1%増を目指しています。2026年の主な取り組みとしては、ボンド事業の産業用途の開拓や社会インフラ・建築ストック長寿命化への取組み推進が挙げられています。
中期経営計画と事業展開
2027年3月期を最終年度とする中期経営計画を発表し、売上高1,500億円、営業利益115億円、EBITDA 145億円、ROE9.0%を目指しています。コニシは工法の拡販を目指し、土木分野や住宅関連用の拡販に注力しております。また、各セグメント別の売上高や営業利益の目標値が設定され、ボンド、化成品、工事事業それぞれに注力しています。
コニシ株式会社の事業戦略と資金配分計画
事業戦略
コニシの主要な事業セグメントは「ボンド」「化成品」「工事事業」であり、ボンドが主力を担っています。ボンド事業では非住宅分野の新規開拓に力を入れ、産業用途の新規開拓や建築用シーリング材のシェアアップを推進しています。化成品部門では自動車や電子電機業界での販売強化を図り、新商材の拡販や自社開発製品の市場導入を進めています。工事事業ではリペア市場の拡大やM&Aによる事業拡大を目指し、土木建築補修用の新製品開発や資格取得者の育成に注力しています。
資金配分計画と株主還元
コニシは設備投資と株主還元に重点を置いており、3年累計で150億円の設備投資と総額120億円の株主還元を予定しています。配当性向を30%以上維持しながら安定的な配当を実施し、自己株買いにも前向きな姿勢を示しています。株主還元の方針と目標金額を明確に盛り込んでおり、株主価値の向上に努めています。
コニシ株式会社は着実な成長を遂げ、中期経営計画を通じて将来的な成長に向けた取り組みを進めています。業績の安定と事業展開の拡大により、投資家や関係者からの期待も高まっています。今後も同社の成長に注目が集まることでしょう。