全体動向(2025年9月4週目)
株価水準と推移
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日経平均株価は週初(9/22)に 4万5493円66銭 と最高値を更新。
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その後も 24日→4万5630円、25日→4万5754円 と連日で最高値を更新。
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しかし週末(26日)には米株安や関税リスクを受け 4万5354円99銭 へ反落。
週を通じて上昇基調を維持しつつ、最終日は調整に入った形。
背景となった材料
米国株高と利下げ期待
- FRBが年内利下げを継続するとの見方が広がり、リスク選好が強まりました。
- ダウやナスダックが最高値を更新した流れが、日本株にも波及。
円安進行
- 為替は1ドル=148円台後半まで円安。
- 自動車や電子部品など輸出関連株が大きく買われ、日経平均を押し上げ。
政治イベント(自民党総裁選)
- 総裁選討論会で「消費税減税」「財政拡張」などが議論され、財政期待が高まりました。
- 海外勢を中心に「日本株買い」の動きが加速。
配当取り需要
- 中間配当の権利付き最終日(26日)を前に、個人投資家の買いが活発化。
- 高配当銘柄に資金が流入しました。
マイナス材料:米株安と関税リスク
- 週末に米経済指標が強く、FRB利下げ観測が後退 → 米株が下落。
- トランプ大統領が医薬品に 100%関税 を課す方針を表明 → 医薬品株に売り。
- ソフトバンクGなど主力株も利益確定売りに押され、反落
市況まとめ
9/22(月)― 最高値を更新、海外勢の買い戻し主導
日経平均株価は447円85銭高の4万5493円66銭。2営業日ぶりに最高値を更新しました。
米株高を背景に海外投資家のリスク選好が強まり、半導体・電子部品株に買いが集中。アップルのiPhone予約好調報道でTDKなどが上昇しました。
前週末に日銀がETF売却を決定したものの「長期的に行われる」との見方が広がり、冷静な買い戻しにつながりました。
9/24(水)― 総裁選討論会で財政拡張期待、最高値を更新
日経平均は136円65銭高の4万5630円31銭。自民党総裁選での消費税減税や財政拡張への期待が相場を押し上げました。
ソフトバンクG(SBG)がAIデータセンター計画を発表し、株式分割調整後ベースで上場来高値を更新。日経平均を200円以上押し上げました。
朝方は米株反落を受け売り優勢でしたが、押し目買いが下支えし、午後にかけて上昇しました。
9/25(木)― 円安と配当取りで3日続伸、過去最高値
日経平均は124円62銭高の4万5754円93銭。円相場が148円台後半まで円安に振れ、輸出関連株に買いが入りました。
中間配当の権利取り需要も追い風。SBGが上場来高値圏にあり、東エレクは14日続伸するなど半導体関連も堅調でした。
一方で医薬品株は軟調。新規上場のオリオンは初値からさらに上昇し、IPO市場も活況を見せました。
9/26(金)― 4日ぶり反落、米株安と関税リスクで売り優勢
日経平均は399円94銭安の4万5354円99銭。米経済指標の強さを背景にFRB利下げ期待が後退、米株安を受け東京市場でも売りが先行しました。
SBGが下落に転じたほか、東エレクなど半導体株に利益確定売りが広がりました。
さらにトランプ大統領が医薬品輸入に100%関税を課す方針を表明したことで、医薬品株が大幅安。
ただ、円安や配当取りの買いもあり、TOPIXは小幅に連日で最高値を更新しました。
初心者向け解説
1) 「最高値更新」とは?
株価が過去のすべての水準を超えたときに「最高値更新」と呼びます。
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投資家心理を大きく押し上げる効果あり
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ただし短期的には「利益確定売り」も出やすい
9月4週は、日経平均が3日連続で最高値を更新し「強気相場」が鮮明でしたが、週末には売りが優勢になりました。
2) 「円安=輸出企業の追い風」
円安になると、海外での売上が円換算で膨らむため、自動車や電子部品などの輸出関連株にはプラス要因です。
今週は1ドル=148円台後半まで円安が進み、トヨタやホンダ、電子部品株が買われました。
3) 「イベント相場」― 総裁選・配当取り
政治イベントや配当の権利付き最終日は、株価が大きく動く要因になります。
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総裁選=財政政策期待から買い
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配当取り=配当を得たい投資家の買い需要
今週はこの2つが上昇要因として効きました。
4) 「関税発言の影響」
トランプ大統領の医薬品関税100%発言で、医薬品株が急落。
関税は企業収益に直結するため、投資家は敏感に反応します。
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総括
9月第4週は、日経平均が連日で最高値を更新する強い相場となりました。円安進行、総裁選での財政期待、配当取り需要が重なり、投資家の買い意欲は旺盛。
ただし週末には、米株安+関税リスクが重石となり、4日ぶりの反落。
強気基調は続くものの、「過熱感」と「海外要因のリスク」が同時に意識され始めています。