2025-06-05の株式相場 ~市況~

6月5日の東京株式市場では、日経平均株価が前日から反落し、終値は3万7,554円49銭となり、192円96銭(0.51%)の下落を記録しました。

背景には、米国経済の減速懸念があり、これを受けて円相場が対ドルで強含み、自動車関連など輸出に依存する銘柄に売りが広がりました。

一方で、半導体関連の一部銘柄は大きく上昇し、また、海外の短期筋と思われる先物買い戻しも散見され、日経平均は一時的に下げ幅を縮める場面も見られました。

米国では4日に発表された5月のISM非製造業景況指数が市場予想を下回り、加えて同月のADP雇用統計でも雇用者数が予想に届かず、景気減速への不安が台頭。これによりドル売り・円買いが進み、東京外国為替市場では円が一時1ドル=142円台まで上昇しました。この円高がトヨタやホンダといった輸出企業の株価を押し下げる要因となりました。

さらに、米中間の関税問題も市場の注目材料です。米国は中国によるレアアース輸出規制に反発しており、交渉の行方には不透明感が残ります。

市場関係者の間では、「中国側の譲歩は見られず、慎重な見極めが必要。仮に米利下げ期待が高まっても、円高が進めば日本株には重しになる」との声も出ています(松井証券・窪田朋一郎シニアマーケットアナリスト)。

この日、東証株価指数(TOPIX)も下落し、終値は前日比28.66ポイント安の2,756.47。JPXプライム150指数も12.74ポイント安の1,210.38となり、ともに反落しました。

売買代金は東証プライム全体でおよそ4兆2,166億円、売買高は約16億6,584万株。値下がり銘柄は995、値上がりは567、横ばいは69でした。

個別銘柄では、ファーストリテイリングやソフトバンクグループなどの大型株が下落。海運株の日本郵船や商船三井も売られました。一方、ニトリホールディングスや良品計画といった小売銘柄は買われ、物流関連のセイノーHDやSGホールディングスなども堅調な動きを見せました。

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