東京株式市場、日経平均株価3日続落 終値は23円86銭安
東京株式市場では、3日連続で日経平均株価が下落し、終値は前日比23円86銭(0.06%)安の3万7446円81銭となった。この日の取引では、国内の機関投資家からの利益確定や持ち高調整の売りが出ており、指数に重しとなった。特に時価総額の大きい銘柄に売りが集中し、東証株価指数(TOPIX)も朝の上昇後に下落に転じた。TOPIXの軟調な展開につられる形で、日経平均株価も弱含む展開となった。
リクルートや第一三共、伊藤忠などの主力株は終始売りが優勢であり、月初になり国内年金などによる持ち高調整のリバランス売りが増加しているとの見方が聞かれた。また、日本時間の今夜には米国でパウエル米連邦準備理事会(FRB)議長の講演や4月の米雇用動態調査(JOLTS)が発表される見通しであり、投資家は様子見姿勢を強めている。
PGIMジャパンの鴨下健株式運用部長は、「投資家は米国の景気がどのような形で減速するのかを見極めている。関税の影響は雇用や消費には確実に出てくるとみられ、夏場にかけて日米の株価の上値は重い」との見方を示している。
一方、米中協議の進展期待から前日の米株式相場が上昇し、その流れを受けて朝方は幅広い銘柄に買いが先行した。日銀の植田和男総裁も参院財政金融委員会で、「将来の利下げ余地をつくるために、経済・物価の改善が見込めない中で無理に政策金利を引き上げる考えはない」と述べ、円相場の下落にもつながった。
TOPIXは3日連続の下落となり、終値は6.18ポイント(0.22%)安の2771.11で終了した。JPXプライム150指数も3日続落し、3.32ポイント(0.27%)安の1215.93で取引を終えた。
東証プライムの売買代金は概算で4兆107億円、売買高は16億6704万株であり、値下がり銘柄数は997、値上がり銘柄は568、横ばいは65であった。この日の値動きでは、バンナムHDやスズキが下落し、一方でエムスリーや花王、三菱電が上昇した。
以上、東京株式市場の最新動向をお伝えしました。
【参照:日経QUICKニュース(NQN)】