2025-05-21の株式相場 ~市況~

日経平均株価が反落し、持ち高整理の売りが優勢

21日の東京株式市場では、日経平均株価が前日比230円51銭(0.61%)安の3万7298円98銭で取引を終え、安値で引けた。この日は日米財務相会談が控えており、市場では持ち高整理の売りが優勢となった。外国為替市場でも円相場が一時1ドル=143円台半ばと円高・ドル安に振れたことが株価に影響を与えた。

日本では、カナダで開催される主要7カ国(G7)財務相・中央銀行総裁会議に合わせて、加藤勝信財務相とベッセント米財務長官の会談が予定されている。この会談では為替を含めた議論が行われる見通しであり、市場では様子見ムードが広がり、持ち高整理の売りが促されている。米国側から円安・ドル高是正が求められる可能性もあり、円相場の動向が注目されている。

また、農林水産大臣である江藤拓氏がコメを巡る発言で批判を受け、辞任することとなった。後任には自民党の小泉進次郎前選挙対策委員長が起用される見通しであり、市場では石破内閣が昨年10月以来の事実上の閣僚更迭が行われることに関して、支持率低下が懸念されている。

さらに、米CNNテレビがイスラエルがイランの核関連施設を攻撃する準備を進めているとの情報を報じたことで中東を巡る地政学リスクが意識され、防衛関連の重工株が後場に上昇した。ニューヨーク原油先物価格の上昇も影響し、原油関連銘柄にも買いが入った。

日本株市場では、米国株との相対的な出遅れ感が意識され、大型株の一部も上昇した。商社や銀行などの株価も一部上昇し、日経平均株価は朝方に上昇する場面も見られたが、最終的に反落する展開となった。

東証株価指数(TOPIX)やJPXプライム150指数も反落し、市場全体の動きはやや停滞気味だった。売買代金や売買高はそれぞれ4兆1957億円と18億1276万株であり、値下がり銘柄数が値上がりを上回る展開となった。

アドテスト、ファストリ、リクルート、ソニーGが下落し、一方でファナック、三井物、第一三共、ホンダなどが上昇した。市場の今後の動向には、米国株や為替市場などの要因が影響を与える見込みだ。

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