東京株式市場、日経平均株価は3日連続の小幅下落 – 米国株式市場の影響と円高・ドル安が重荷
16日の東京株式市場では、日経平均株価が3日連続で小幅に下落しました。終値は前日比1円79銭(0.00%)安の3万7753円72銭となりました。15日の米国株式市場でハイテク株比率が高いナスダック総合株価指数とフィラデルフィア半導体株指数(SOX)が下落したことが影響して、東京市場でも半導体関連株が売られ、株価指数を押し下げました。さらに、外国為替市場では円高・ドル安の進行も市場の重荷となりました。
朝から日経平均は軟調な展開を見せ、下げ幅は一時250円を超える場面もありました。特に、東京外国為替市場で円相場が1ドル=144円台後半まで円高・ドル安方向に振れたことで、自動車など主力の輸出関連株には円高進行による採算悪化を警戒する売りが出たとされています。また、内閣府が16日朝に発表した1~3月期の国内総生産(GDP)速報値が4四半期ぶりのマイナス成長となり、投資家の心理にも影響を与えました。
この日の市場では、チャート分析上で意識されている200日移動平均線(3万7868円、15日時点)に接近した場面では、上値抵抗線としての売りが出やすかったとされています。ただ、売り一巡後には押し目買いが入り、午後の取引では小幅ながら上昇する場面も見られました。トランプ米政権が「相互関税」を発表した4月初旬に日経平均が急落したことから、「その後の急速な戻り局面で買い遅れている投資家が多いとみられ、株価の下落局面では買いたい投資家が多かった」と外資系証券トレーダーが指摘しています。
一方、東証株価指数(TOPIX)は3日ぶりに反発し、終値は1.49ポイント(0.05%)高の2740.45でした。JPXプライム150指数も3日ぶりに反発し、1.08ポイント(0.09%)高の1210.17で取引を終えました。
東証プライムの売買代金は概算で4兆4706億円、売買高は19億5178万株で、値下がり銘柄数705、値上がり銘柄数858、横ばい銘柄数69となりました。
個別銘柄では、東エレクやアドテスト、スクリンが安い中、リクルートやファナックが下落しました。一方で、ソニーGやデンソー、日本郵政が売られる中、ファストリやコナミG、バンナムHDが上昇しました。また、クレセゾンやサイバー、Jフロントが急伸し、第一三共や三菱重が買われました。
この日の東京株式市場では、米国株式市場の影響や円高・ドル安の進行が市場の動向に影響を与える中、一部の銘柄が反発する中で、全体的には小幅ながらも上昇する場面も見られました。
【参照元:日経QUICKニュース(NQN)】