東京株式市場で日経平均株価が3営業日ぶりに反落し、終値は前日比157円23銭(0.40%)安の3万9376円09銭となった。この日は米国による対中輸出規制強化への懸念が高まり、半導体関連銘柄が軒並み下落して相場を押し下げた。
前場では米株高を支えにした買いが優勢であったが、後場に入ると株価指数先物への売りが主導し、日経平均は400円近く下落する場面が見られた。特に、海外勢による短期の値幅取り売りが膨らむと、相場の流れが一変し、後場では売りが優勢となった。
この日の相場では3万9800円台での上昇が一服し、日経平均は失速する展開が見られた。相場の上値の重さから、手じまい売りも出やすくなっていた。
11日には、トランプ次期米大統領が外交トップの国務長官にマルコ・ルビオ上院議員を指名する見通しであると米メディアが報じた。トランプ政権の対中やイランへの姿勢が厳しいこともあり、市場では対中輸出規制への懸念が高まっていた。
日経平均の動向に影響を与えた重要なファクターとして、米国での景気刺激策やリクルートの通期純利益予想の上方修正が挙げられる。米国では減税や規制緩和が進むことで景気が押し上げられ、リクルートの業績も好調だったことが市場に好感された。
東証株価指数(TOPIX)は3日ぶりに反発し、終値は前日比1.84ポイント(0.07%)高の2741.52で終了した。一方、JPXプライム150指数は6営業日ぶりに反落し、2.16ポイント(0.18%)安の1223.42で終了した。
この日の東証プライムの売買代金は概算で5兆158億円、売買高は24億6006万株であった。値上がり銘柄数が800、値下がりが784、横ばいが61だった。
ソフトバンクグループ(SBG)、テルモ、トレンド、ファナックなどが下落し、一方でKDDI、TDK、トヨタ、清水建などが上昇した。
この日の東京株式市場では、外部要因や企業業績の動向が相場に影響を与えつつも、投資家の注目がさらに高まっている。今後の市場の動向にも注目が集まる中、投資家は慎重な姿勢を保つことが求められるだろう。