2024-11-11の株式相場 ~市況~

11日の東京株式市場では日経平均株価が小幅に続伸し、前週末比32円95銭(0.08%)高の3万9533円32銭で取引を終えた。この日は米株高や外国為替市場での円安・ドル高の動きを受けて買いが優勢となったが、取引時間中には一時下落する場面も見られた。前週には米大統領選で共和党候補のトランプ前大統領の勝利を織り込む「トランプ・トレード」が意識され、日経平均株価は心理的な節目である4万円に向かって上昇していたが、利益確定や戻り待ちの売りが出るなど一進一退の展開が続いた。

前週末の米株式市場では主要3指数が最高値を更新し、株価の先高観を手がかりにした買いが日本株市場にも入った。国内では2024年4~9月期の決算発表シーズンが佳境を迎え、好決算を発表した企業に買いが向かった。特に、ソニーグループや古河電気などが増収増益を達成し、電線関連株の好調が日経平均株価を押し上げた。

一方で、日経平均株価は半導体関連株の売りが優勢となり、一部で下落する場面も目立った。米商務省が台湾積体電路製造(TSMC)に対し中国企業への半導体出荷停止を命じたことが市場に影響を与えた。加えて、トランプ次期政権が掲げる関税強化策への警戒感も強まっており、東京市場では不透明感が漂っている。

東証株価指数(TOPIX)はこの日続落し、終値は2.47ポイント(0.09%)安の2739.68となった。一方、JPXプライム150指数は5日連続で小幅に上昇し、0.02ポイント(0.00%)高の1225.58で取引を終えた。

東証プライムの売買代金は約4兆2256億円で、売買高は約20億2618万株だった。値上がり銘柄数は698、値下がりは909、横ばいは39だった。

この日の注目銘柄としては、アドテストやソフトバンクグループ(SBG)が上昇し、スズキやフジクラ、ディーエヌエなどもプラスを記録した。一方で、信越化やソシオネクスが下落し、ダイキンやセコム、安川電機、資生堂などが売られた。

今後もトランプ次期政権や半導体関連株の動向、決算発表などが市場の注目ポイントとなる見込みだ。

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