今回は、2025年09月10日に掲載された昭和産業<2004>のレポートを要約しました。
元レポートは下記の通りです。
昭和産業<2004>レポートPDF
出典元:FISCO
それでは早速見ていきましょう。
昭和産業の業績と将来展望
業績動向と今後の見通し
昭和産業の2026年3月期第1四半期の業績は、売上高84,647百万円、営業利益3,534百万円、経常利益4,393百万円となりました。食品事業での価格改定が進まず、前年同期比で減収減益となったものの、四半期純利益は7.3%増加しました。将来展望としては、2026年3月期の業績予想が発表され、売上高340,000百万円、営業利益11,000百万円が計画されています。特に、食品事業では新商品の上市や価格調整を通じた収益改善が期待されています。
製品戦略と市場展望
昭和産業は古米在庫の販売を継続し、インフレによる節約志向を背景に同製品の出荷増が見込まれています。営業施策としては、小売りや卸売り向けに市場購買データを活用し、特徴や好調な点を強調して取扱数の拡大を図っています。また、製油カテゴリでは半流動性油脂「Sベーカリーオイル」が好調な機能性を示し、業績向上が期待されています。
事業展開と海外市場
昭和産業はアジア圏を中心に輸出事業に注力し、2026年3月期の売上高は40%以上の増加が見込まれています。特にASEAN地域での事業強化や新規展開が進んでおり、ベトナムにおけるプレミックス新工場の稼働予定も期待されています。持続可能な経営戦略として、食品循環資源の再利用や植物由来商品の研究開発にも取り組んでいます。
ファイトケミカルプロダクツとの連携
ファイトケミカルプロダクツとの協業を通じて、昭和産業は植物由来商品の研究開発を推進しています。ファイトケミカルプロダクツはイオン交換樹脂を活用した機能性素材の製造販売を行っており、新プラント建設による量産化技術の実現を目指しています。フォーカスしているのは、ファインケミカル事業やオレオケミカル事業の展開であり、循環型社会の実現に向けた取り組みを進めています。
農業資材の開発
昭和産業は糖化製品の製造工程で発生する廃材を活用し、土壌改良材と堆肥の開発を進めています。特許取得した土壌の善玉菌を増やす効果や脱臭効果を持つ製品を市場に提供し、研究開発を積極的に推進しています。これらの取り組みを通じて、持続可能な経営戦略を展開しています。
昭和産業は積極的な事業展開と持続可能な経営戦略を通じて、今後も成長が期待される企業であることが伺えます。将来の展望に期待が高まります。